SONY ZV-E10を持って水族館へ行ってまいりました。
近年の動画需要の中で、人気の高い動画撮影に特化しているSONY VLOGCAMシリーズ。その中でもレンズ交換式、APS-Cセンサー搭載モデルとして登場したのがZV-E10です。先月後継機ZV-E10IIが発売されましたが、中古新品含め価格をできるだけ抑えたい方にとっては本機も候補に挙がるのではないでしょうか。
今回レンズはSONY E 35mm F1.8 OSSを組み合わせています。
フレームレート24fpsに合わせて、シャッタースピードは1/50に設定しています。約1分ほどに編集いたしました。
ここからは動画と合わせて撮影した写真もご紹介します。
動画内1番手に登場するクマノミ。揺れるイソギンチャクの間から出たり隠れたり、愛らしいビジュアルはなんだか子供の頃からなじみ深い気がします。
胸の高さの小ぶりな水槽で、撮影シチュエーションとしては撮りやすい環境でした。
本レンズの最短撮影距離は30cm、寄れる部類のレンズになるかと思います。水族館での撮影はガラスの反射を防ぐために水槽に接近して撮影を行うのが鉄則ですが、なかには私たちに近づいてきてくれる生き物もいるので、近すぎてピントが合わないなんてシチュエーションも、大いに考えられます。それをふまえると、E 35mm F1.8のように最短撮影距離が短いレンズ、またマクロレンズが水族館撮影では活躍してくれます。
トンネル形の水槽では見渡す限りにさかなたちが泳ぎまわります。その中でもひと際存在感を放つウミガメ。
動画中では頭の上を通り過ぎるギリギリで録画ボタンを押しました。光が差し、薄暗い中でカメの肌の質感が浮かび上がります。
この日は来館者も多く、特に人気のこのエリアではカメラを顔の前に構えてじっとしているのが少しはばかられました。そんなときはやはりバリアングルモニターが役に立ちます。
また本機を選ぶ方の中には自撮り撮影の用途がある方も多いはずです。そんなときはZV-E10より搭載された「美肌効果」の設定を行えば、肌をなめらかに見せることも可能です。
熱帯雨林生息の淡水魚たちが泳ぐ薄暗く重々しい雰囲気のエリアです。
今回は動画内の大半を手持ち撮影で行っています。ボディもレンズも手振れ補正が搭載された組み合わせでしたので、どの動画もさほどブレは気にならないように思います。今回の手振れ補正設定は「スタンダード」。より強力な手振れ補正を行いたい場合は「アクティブ」モードの選択もできますが、画角が狭まるので注意が必要です。
イルカショーも観劇しました。こちらは動画内の切り抜きになります。休日だったのでご覧の通り客席は賑わいをみせており、筆者も人と人の間を探して後方からなんとか見ました。
こういった撮影環境のときにやっぱり小型軽量ボディの恩恵を感じられます。少し窮屈な姿勢になった場合での撮影もさほど疲れませんし、周りにいる人の邪魔にもなりにくい。この日の館内撮影中はストラップで首から下げ、移動の際はバッグに入れて持ち運んでいたのですが、筆者がカメラを収納するために持っていたバッグはちょっと買い物に行くときのようなコンパクトなものでした。重量やサイズ感へのストレスを生むことのない組み合わせです。
ここまで水族館撮影を動画、写真、動画内の切り抜きを用いてご紹介いたしました。
今回後継機とのスペック差をふまえた上で、唯一気になった点はバッテリー面かもしれません。ZV-E10IIは、NP-FW50からNP-FW100へ変更になりました。今回20秒前後の動画撮影を繰り返しながら、トータルの撮影時間は約2時間弱で、充電の半分ほどに減りました。もっと長くまわされる方や1日を通しての撮影を行われる方は、予備のバッテリーを用意するか、やはり後継機ZV-E10II検討の必要があると思います。
上記のバッテリーの変更を含め、ZV-E10IIに関してはAF面や動性能などスペックがかなり向上した印象を受けます。しかし、今回のような数分程度の動画やちょっとしたVLOGであればZV-E10でも十分に事足ります。
携帯性/描写力/価格帯のバランスに優れた本機。これから動画撮影に挑戦されたい方、候補のひとつにぜひご検討ください。