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【Voigtlander】Zマウントユーザーの待ち望まれたレンズが帰ってきた。

【Voigtlander】Zマウントユーザーの待ち望まれたレンズが帰ってきた。

「Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical II Z」がついに本日発売となりました。
50mm F2のスペックでありながら8群10枚という贅沢なレンズ構成や、複数のF値で円形絞りとなる特殊な形状の絞り羽根などの特長はそのままに、他のVoigtlander製Zマウント用レンズと外装デザインが共通化され、複数のレンズを揃えた際の親和性が高まりました。

まずは外観から見ていきます。
光の三原色をモチーフにしたAPO-LANTHARの証が誇らしげです。

こちらはF2.8にした際の絞り羽根の様子。12枚の羽根は開放時だけでなく、F2.8とF16に設定した際も完全な円形となります。

まずはZマウント最高画素数を誇る「Nikon Z7」に装着しました。
諸収差を徹底的に排除し解像力やコントラスト再現性についても究極の性能を追求したレンズ。
ボディの解像性能を最大まで引き出すことができそうです。

早速レンズの描写を確かめてみます。1枚目は開放F2、2枚目は2段絞ってF4で撮影しました。
驚いたのが、開放で撮影しても四隅まで画質の劣化がほとんど見られません。
開放時とF4時では、周辺減光の有無でしか見分けがつきません。

ここまで絞り開放がしっかりと写るレンズなので、今回これ以降の写真はすべて開放F2で撮影しています。
クレーンの柱の1本、ワイヤーの1本まで余すところなく写っています。
私は画面等倍で鑑賞することが多いのですが、あまりにも描写性能が高くどこまでも写っているので、画面の拡大倍率が下がってしまったのではないかと錯覚したほどです。

コントラスト再現性にもこだわられたレンズなので、陰影のあるシチュエーションにも向いています。
シャドウが粘るNikonのイメージセンサーとも相性が良いです。

照明でできた影にご注目ください。ガラスが張られ透明になった照明の中央部分にだけわずかに太陽光が入り、明るくなっています。見ただけでは気付くことのできないようなこの微妙な明るさの違いも捉えることができます。

APO-LANTHAR の魅力は、これだけの解像度を有しているにもかかわらずボケが綺麗なところにもあります。
ピント面の解像とピントを外れたところの美しいボケという相反する2つの要素が高い次元で共存しているため、撮影者の意図した表現をストレートに写真に乗せることができます。


続いてボディを「Nikon Zf」に替えました。大きなマウント部から真っすぐ伸びた鏡筒が美しく、見ているだけで所有欲が満たされます。Zfにマッチするレンズは意外と少ないですが、このレンズは直感に訴えかけてくるものがあります。

見ているだけで満たされるカメラ、もちろん写真を撮っても極上の満足感を得られます。ボディの3つのダイヤルとレンズの絞りリングで、露出系をすべて機械的に操作することができます。


そしてZfはクラシックな見た目でありながらNikon史上最高となる8.0段分のボディ内手ブレ補正を搭載し、機能面でも相性抜群です。マニュアルフォーカスレンズでありながら電子接点を備えておりボディとの通信も可能で、レンズの焦点距離情報が自動で登録されるため手動での焦点距離設定が不要です。またフォーカスピーキングなどピント合わせを補助する機能も使用することができるため、MF専用レンズですが気負うことなく使うことができます。

クリスマスツリーやイルミネーションを見ると、いよいよ冬の訪れを感じます。

今回は開放で撮影しましたが、例えばボケが大きすぎると感じたらF2.8まで絞っても同じように真円の玉ボケを楽しむことができます。

絞り開放で撮影したことを感じさせない描写力は、光量の乏しいシチュエーションでも役立ちます。
快晴の空の下から夜間まで、あらゆる場面で撮影の幅をより広げてくれるレンズだと感じました。

マニュアルフォーカス専用レンズ特有の”あの”ピント合わせの感触を味わいながら、金属鏡筒のずっしりとした重みと質感を楽しみながら、最高峰の描写を得られる。叶わないと思っていた欲望を同時にすべて実現してくれる、欲張りなレンズだと思います。
50mmはスタンダードなレンズ故に既にほかのレンズでカバーされている方も多いかと思いますが、逆に言えば何本持っていても損のない焦点距離とも取れます。ましてそれが質感・描写ともに最高峰の唯一無二のレンズであれば尚更でしょう。普段オートフォーカスレンズを使用している方にも一度お試しいただきたいです。滑らかなフォーカスリングを自分で動かし、ファインダー上でピントが迫りくる感覚は、きっと忘れられない体験になるはずです。

▼レンズの在庫はこちらから▼

▼使用したボディはこちら▼




[ Category:Carl Zeiss & Voigtlander Nikon | 掲載日時:24年11月14日 17時30分 ]

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