前回9月末に「【FUJIFILM】標準&広角でコンパクトに愉しむラージフォーマット、GFX 100S」と題して、GFX 100Sにフジノン GF63mm F2.8 R WRとフジノン GF30mm F3.5 R WRを装着し撮影に出かけた模様をお伝えしました。
今でこそミラーレス一眼機に標準ズームレンズを装着し撮影することが多いのですが、まだカメラ小僧だった学生時代(ウン十年前ですが)フィルム一眼カメラに標準50mmと広角28mmという組み合わせが、スナップ撮影時の私の定番でした。
そのため35mm判換算 約50mm相当のGF63mmは、私にとってなじみ深い画角。ボディとの組み合わせも大変コンパクトで取り回し良く、快適に撮影を楽しむことができました。
日頃、単焦点レンズでスナップ撮影などに臨んでいる方なら分かってくださると思うのですが、標準レンズとして50mmを選択するか35mmを選ぶかは好みの分かれるところ。そのどちらかにプラス望遠レンズや広角レンズという組み合わせの方も多いのでは。
お店でお話ししていても、50mm遣いの方は35mmの画角をちょっと中途半端な広さに感じ、逆に35㎜遣いの方は50mmが狭すぎると感じる旨の話をよく耳にします。
かく言う私も50mmユーザーとして、35㎜の画角に違和感を感じてしまう一人。たまに35㎜レンズで撮影に出ても、後で出来上がった写真を見て何か物足りなさを覚えることが多々ありました。
とはいえ、35mmレンズの魅力も十分承知しています。
ヒトが自然に前方を見た時の視野の広さに近いのが、35㎜レンズの画角と言われています。
また「準広角レンズ」とも呼ばれる所以として、広角的にも標準的にも使える万能レンズの側面も持ち合わせています。
35㎜ユーザーの方の中には、1日これ1本で街角スナップを楽しむという方も多いようです。
前回GF63mmとGF30mmの2本をとっかえひっかえしながら撮影に臨みましたが、もっと軽快に、バッグの中も軽量にして出かけたいと考え、今回選択したのがフジノン GF45mm F2.8 R WR。35㎜判換算で36mm相当のレンズです。
フジノン GF45mm F2.8 R WRは、質量約490g。前回使用したフジノン GF30mm F3.5 R WRより20gほど軽く、長さも約10mm短いレンズです。
というわけで、今回バッグの中はフジノン GF63mm F2.8 R WR1本分のスペースが丸々空きました。
GFX 100Sとの組み合わせでも約1390g。前回もお話ししましたが、35㎜判ハイエンド機と大差ない大きさです。
そのGFX 100Sは、1億2百万画素のラージマットセンサーを搭載。
次世代モデルGFX 100S IIの登場で既に生産完了となっていますが、より高度な撮影を求めないのであれば十二分な性能を持ち合わせた大変狙い目なカメラです。
FUJIFILM GFX 100S + FUJINON GF45mm F2.8 R WR(以下、同じ)
いきなり、得体のしれない植物から。地元の駅ビル屋上にある小さな遊園地、入ってすぐの鉢に植えられていました。
先に述べたように35㎜の画角は不慣れなため、意識して1歩前に出るようにして撮影。
絞り開放、準広角ですがフォーマットが大きいこともあり被写界深度はかなり狭いようです。
平日の昼間で、人もまばら。小さな子どもに人気のアトラクション(?)も今日はお休みでした。
フィルムシミュレーションはスタンダードの「PROVIA」。天気が良かったこともあり、フジフイルムらしい鮮やかな発色です。
場所を移し、子どもの楽園から大人の楽園へ。駅近くに連なる飲み屋街にて。
まだ昼間、くすんだ雰囲気が漂っていたので、色味を省いてモノクロの「ACROS」モードに。
絞り開放、なだらかなボケ味が見て取れます。
少し上から広角的に。半段しか絞っていませんが、ピントの幅は広がっています。
目線を落とし寄ることで、標準レンズ的に。
別の日、夕刻の東京駅周辺を散策しました。
絞り開放、最短撮影距離45cm付近での撮影。「クラシックネガ」モードで。
一転、絞りF5.6 での撮影。「Velvia」モードで彩度と階調を強調。
高画素ラージフォーマットの細密さがよく出ました。
「ACROS」モードで。画角に慣れてくると撮影に余裕もでき、フィルムシミュレーションのモード切替も頻繁に行うようになりました。
「PROVIA」モード。
気が付くと通りのイルミネーションが点灯する時間帯に。
ここからは、ホワイトバランスを調整し、雰囲気に合った色味に。
GFX 100Sとフジノン GF45mm F2.8 R WRの組み合わせは、軽快そのもの。街角スナップから風景撮影まで存分に愉しめました。
今まで準広角35mmの画角を食わず嫌いしていたことを後悔することとなりました。
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