
【Leica】SLシステムを始める最初の1本におすすめの SL24-90mm F2.8-4.0 ASPH.
お盆休みは明けましたが日本の夏は長く、まだまだ暑い日が続きそうです。
しかし写真を撮りたいと思う熱は収まるはずもなく、どこかへ出かけようかという考えは尽きません。
こんな季節はいつもの筆者なら一眼カメラと小さな単焦点レンズの組み合わせが定番の持ち出しセットになります。
小さくて軽いので広角から標準、中望遠域と一通り持ち歩きはするものの、
どうしても不精な性格が出てしまい、結局50mmの単焦点レンズ1本しか使わなかったりします。
今回、筆者が持ち出した『Leica SL3』はマウントアダプターで豊富なライカMマウントレンズを使えるカメラで、
MFがしやすい見やすいファインダーが付いていることから、特にその傾向が強くなります。
では逆にライカSLマウントのレンズ、しかもズームレンズ1本を付けて歩いたらどのような撮影体験が味わえるのでしょうか。
今回は『Leica バリオ・エルマリート SL24-90mm F2.8-4.0 ASPH.』を使用してみました。
写真は全てJPEG撮って出しで、撮影時にWBや露出を適宜調整しています。
ミンミンゼミの鳴き声を聞きながらお散歩をしていると夏らしい奥行きを感じられるシーンが見えたので思わずシャッターを切った1枚。SL24-90のレンズは気付けば10年前に発売されたレンズになり、今なお現行レンズとしてラインアップに加わっています。
現行AFレンズながらも、フレアやゴーストがクラシックテイストを感じられる表現になったのが、思わぬ収穫。
また、高架下の影になった部分と光のグラデーションが綺麗で『Leica SL3』の6000万画素のセンサーの自然な解像感も感じられました。
筆者は撮影時にヒストグラムを表示しながら多点測光を使用して適宜、露出やホワイトバランスを調整します。
『Leica SL3』は576万ドット、倍率0.76倍の高精細なファインダーを搭載し、手前の地面にある葉っぱの1枚1枚が拡大を重ねてもはっきりと描き切れていることが確認できます。
また、ダイナミックレンジも広く、直射日光が当たっている部分と日陰になった部分のコントラストが自然に出ており肉眼で見たままを写してくれました。
散策をしていたら、たまたま後ろから自転車に乗った親子に抜き去られ、思わずSL24-90の50mm付近でサッと撮影した1枚。
SL24-90はAFレンズのため、咄嗟にカメラを構えてもシャッターチャンスを逃さず記録してくれます。
絞りはF3.7でズーミング時の開放設定でしたが100%拡大しても全く破綻なく写してくれ
『Leica SL3』の6000万画素のイメージセンサーにも十分実力を発揮してくれるレンズだと感じました。
続いては、モノクロハイコントラストのLookです。『Leica SL3』の6000万画素のイメージセンサーから来る解像力は草木や建造物、岩、地面等、自然物から無機物まで余すところなく描き切ってくれました。
Leica looksは『Leica SL3』の写真の仕上がりを決めるキモとなる機能で、同じ被写体を撮る場合でもLookを変えながら撮ることで写真のバリエーションが広がっていくので、
カメラ上面のファンクションボタンの一つに割り当てて、すぐにアクセスと変更ができるように設定しておくのが筆者のおすすめです。
このような建築物を見ると筆者はつい首を上に向けて写真を撮りたくなってしまいますが、『Leica SL3』にはシリーズで初めてチルト式の液晶モニターが搭載。こういったシーンでもとても撮りやすくなりました。
また、赤や黄色の再現や質感を伴った解像感や雲の立体感が感じられる仕上がりになったと思います。
SL24-90の最短撮影距離は、24mm側で30m、90mm側で45cmと被写体にだいぶ寄れるので、テーブルフォトから花や植物までグッと近付いて撮れます。
しかも最大撮影倍率が90mm側で1:3.8とちょっとしたマクロ機能も付いています。果物の質感もよく出ており、ボケ味も綺麗で贅沢に硝材を使ったレンズであることを実感できます。
いかがでしたでしょうか。
ライカのレンズで何を使おうか考える時に、まずは新旧様々なMマウントレンズや、クラシックなスクリューマウントのレンズ。
SLシステムなら21mmから90mmまでのAFが使えるアポズミクロンのシリーズが思い浮かぶと思います。
一部のレンズを除けばこれらは全て単焦点レンズであり、筆者はズームレンズはどちらかと言えば後ろの方の選択肢になってしまいます。
しかし、今回撮影に使用した『バリオ・エルマリート SL24-90mm F2.8-4.0 ASPH.』は、れっきとしたMade in Germanyのライカレンズの1本であり、
逆光での味のあるフレアの出方やまろやかなボケ味、被写体の質感表現や自然な色乗り等ライカらしさが感じられ、SLシステムを選ぶきっかけになる魅力ある1本と感じることができました。
SLシステムを導入する際にこれを選んでおけば間違いない、そんな1本です。
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