
【Nikon】これからの基準たる至高の標準レンズ。NIKKOR Z 24-70mm F2.8 S II
2025年9月26日、Nikonから待望の新レンズ「NIKKOR Z 24-70mm F2.8 S II」が発売されました。
その外観については先行レポート時にたっぷりとお伝えいたしましたが、今回は気になる描写について深掘りしていこうと思います。
▽先行レポートはこちらからご覧いただけます▽
【Nikon】さらなる進化を遂げた究極の標準ズームレンズ「NIKKOR Z 24-70mm F2.8 S II」先行レポート
旧型となるI型からさらに画質が向上していると聞いていたためボディは4571万画素センサーの「Nikon Z8」をチョイス。
細かなリベットの部分などをどこまで解像できるかと期待しながら、東京タワー周辺へと向かいました。
そうして撮影したのがこちらの写真です。お目当ての東京タワーまではまだ距離がありますが、細い柱の1本1本まで描写しています。リサイズしてもなおこの解像感で、元画像では画面等倍でもまだまだ余裕があると思わせるような写りです。
続いては旧型から進化した近接性能を見てみます。こちらは0.6mほど離れての撮影ですが、テレ端での最短撮影距離は0.33mとさらに寄ることもできます。
近接域でも画質劣化がほとんど見られずシャープな写りを維持しています。
単なる公園の遊具ですがツヤツヤと輝いていたのが印象的でカメラを向けました。ツヤツヤとした、触るとひんやり冷たそうな質感が良く伝わってきます。
旧型から比較してレンズ構成枚数が少なくなったことがよく作用しているのか、透明度がさらに向上しています。
撮影していて、特にアンダーの写りが美しいと感じました。まるで高級単焦点レンズを扱っているかのようです。
撮影を通じて、光の入り方や向きが良く写るレンズだと感じました。
ボケについてもF2.8を活かした大きなボケ量はもちろんのこと、ざわざわとした感じは全くせず柔らかなボケ質です。
さて東京タワーの麓までやってきました。大きく見上げるようにしてカメラをあおると、やはり当初の企み通り、見事なまでの解像度を発揮してくれました。
注目いただきたいのはタワーだけではありません。テクスチャが細かな枝葉を画面の最周辺部に配した”レンズ泣かせ”の構図ですが、画面中央から四隅に至るまで各収差は徹底的に抑えこまれています。画面全体で均質な画質であるということは、例えば撮影後にトリミングをする際にも違和感がなく、作品撮りではもちろん、報道用途でも歓迎されるレンズの要素の一つです。
水が作り出す波紋の質感の捉え方と、背景のなだらかで大きなボケ感。特に奥に連なる水の玉ボケが印象的です。
線香が作り出す煙の一瞬の表情も豊かに写すことができます。
圧倒的な解像性能、豊かなボケと立体感。それでいてサイズ感も非常に取り回しやすい。このレンズの持つ欠点はもはや「これ一本で全て撮れてしまう」ということだけでしょうか。
そう思うほどに、試写の間レンズに対する不満が一切ありませんでした。仕事柄たくさんのレンズを使っていますが、その中でもこのレンズは久しぶりに「すごいレンズが出てきた」と思わされるものでした。
このレンズを試写して、素直にこのレンズと単焦点レンズの違いを考えていました。
普段ズームレンズと単焦点レンズを比較する際にしばしば用いる「ズームレンズは便利な反面、画質では単焦点レンズに譲る」という言葉は、ことこのレンズに関しては当てはまらないのではないでしょうか。
そういった意味では、このレンズはこれからもなお性能向上の一途を辿るズームレンズにおける、ある種のマイルストーンと言えるかもしれません。
そして撮影者にとってのこのレンズはまさに「終の一本」と呼ぶに相応しいレンズです。これ一本でどこにでも行ける。そう思わせてくれる、Nikonの傑作の誕生です。
▽「NIKKOR Z 24-70mm F2.8 S II」開発者インタビューの様子はこちら▽
【Nikon開発者インタビュー】まさに最高性能! 「NIKKOR Z 24-70mm F2.8 S II」の魅力に迫る!
▽コストパフォーマンスに優れた先代「NIKKOR Z 24-70mm F2.8 S」の紹介はこちら▽
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