【マップカメラ鉄道倶楽部RailMap】引退宣言撤回?
東京と高尾を結ぶ中央線快速電車に新型車両E233系が導入されたのが2006年の12月。
導入直後からそれまで主力だった201系がもうすぐ無くなると言われ続け、もう3年以上が経ってしまいました。
「本当に無くなるの?」という疑問すら湧き始めた頃、今年の夏で全廃されることが正式に発表。4月からは
「さよなら中央線201系キャンペーン」が開催されるとのこと。機会があればこの鉄道倶楽部でも取り上げたい
と思います。
さて、その中央線と並行して走る京王電鉄でも車両の引退が囁かれています。
昭和47年から活躍している6000系です。中央線の201系の導入が昭和54年ですから7年先輩にあたります。
京王電鉄6000系(百草園~高幡不動間にて)2010年2月撮影
京王電鉄6000系(笹塚駅にて)2010年2月撮影
6000系は、昭和55年の都営新宿線の開業と京王新線からの乗り入れ用に改良された車両も含め大量に製造され、
京王電鉄の代表的存在でした。その後は、ステンレス製車両の7000、8000、9000系の導入に伴い、その数を
次第に減らしていき、今では8両編成1本と支線を走る短い編成の車両が数本残るだけになってしまいました。
それでもステンレスだらけの車両に混じって走る、唯一の真っ白な鋼鉄車は存在感があります。
昨年末には支線用の2両編成の車両がデビュー時の旧塗装に復元され、いよいよ終焉間近なんだと印象づけられ
ました。
競馬場線(東府中~府中競馬正門前)を走る復刻カラーの6000系
最後まで残った本線用の8両編成も、3月19日のダイヤ改正の目玉でもある「8両編成から10両編成に変更」に
伴い、それに先だって2月21日での引退が発表されました。
いよいよ見納め…。そう思った矢先に事件が発生します。
現行主力車両が事故で1編成使えなくなってしまい、その欠を補うため6000系の引退が先送りになったのです。
「無くなる」と聞いていたのに無くならない。先の中央線の201系といい、この地域の恒例行事?と、突っ込み
たくなるアクシデントのおかげで、今日も6000系は元気に走っていました。しかも10両編成化されて。
10両編成化された6000系(聖蹟桜ヶ丘駅にて)
8両編成に2両編成を増結し10両化されていました(写真左)。増結された車両は10号車表示(写真右)。
6000系は動物園線でも見る事ができます。
動物園線で使用されている4両編成の6000系(高幡不動駅にて)2009年11月撮影
動物園線で使用されている6000系はラッシュ対策用に製造された5扉車(通常車両は4扉)で、最後期の1991年
に造られました。まだ10歳にも満たない若い車両ですが、以降5扉車が製造されなかった為、整列乗車の際、不
便との事で、支線に追いやられてしまいました。
それでも、多摩動物公園に飼育されている動物のイラストがあしらわれた車両は、綺麗で見ていて楽しくなります。
しかも沿線にある「京王れーるランド」が10周年ということでヘッドマークの飾り付けもされていました。
引退の情報に翻弄され何回にも渡って撮影に訪れた京王電鉄。「この労力返してくれ!」と言うのは冗談として、
引退間近の雄姿を収めることができて良かったです。はたしていつまで見る事ができるのでしょうか?
とにかく白い車両は目立つので、ちょっと気にしながら沿線を眺めてみるのも楽しいかもしれませんね。
おかげで沿線の観光スポットにもちょっと詳しくなりましたし…。(って、これも京王電鉄の作戦??)