【マップカメラ情報】Nikon AF-S 16-35mmF4G ED VR レポート
■ 開放F値4固定で使いやすく
以前からある3種類のレンズの内、18-35mmを除く2モデルは開放F値2.8固定の大口径レンズで、重量感と価格による敷居の高さがネックでしたが、今回登場した16-35mmは開放F値を4に固定することで、軽量化を実現。長さが125mmと少々長くなりましたが、ピントリングの部分が太くなっているおかげで、各指の収まりも良好で逆に安定感があります。そして価格もF2.8のモデルと比べ定価で10万円近く安くなったのも見逃せません。
気になる性能もEDレンズ2枚、非球面レンズ3枚を使用することで、絞り開放からシャープで高い解像力を発揮。また、広角側での画像の歪みや周辺光量の低下もよく押さえられており「さすが最新モデル」と感じさせ る性能を誇っています。また広角側が16mmに押さえられたことによって、14-24mmで敬遠されていた前玉の湾曲が無くなり、フィルターの装着が可能になったこともこのレンズの特徴です。レンズの保護はもちろん、PLフィルター等を使用すれば、広大な風景をより鮮やかに描写してくれる ことでしょう。
性能と価格のバランスの良さは、今超広角ズームレンズを購入してみたい方に、とてもありがたい選択肢となりそうです。
■ ナノクリスタルコートでアングルも自在に
被写体を大きく切り取る超広角レンズは、光源からの影響を受けやすく、逆光時の撮影ではゴーストの発生に注意が必要でした。しかし反射防止コーティングとして絶大な信頼を誇るナノクリスタルコートの採用による低減効果で、今まで以上に自由な角度からの撮影が可能になりました。
■ 16mmから使える手ブレ補正機構
AF-S NIKKOR 16-35mm F4G ED VRの最大の特徴と言えばやはり16mmから使える「手ブレ補正(VRII)」機能でしょう。前記のAF-S 14-24mmF2.8G EDやAF-S ED17-35mm2.8Dと比べ開放F値が1段暗い分、シャッター速度を上げられず、手持ち撮影時にブレが生じやすいというデメリットがあげられますが、シャッター速度約4段分の軽減機能は、これを十分にカバーしてくれます。特に焦点距離が短くとれる広角レンズは、被写体に寄ることで生じる光量の低下や、無理な姿勢による不安定なホールディングなど、ブレの要因が多々ありましたが、これらを軽減してくれることは心強い限りです。
さらにAPS-Cサイズの画像素子を搭載したデジタルカメラでこのレンズを使用すると、焦点距離が24-52.5mm相当となり、ポートレートに使いやすい画角をカバーしてくれるのも大きな魅力。ポートレート撮影での手ブレ補正機能は絶対に重宝します。三脚等を使わなくても、ブレを気にせず自由に手持ちで使える超広角ズームレンズは、撮影の幅を大きく広げてくれることでしょう。
■作例
撮影機材:Nikon D700
(元画像を50%に縮小)
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