【マップカメラ情報】SONY NEX-5 ファーストインプレッション
小さいデジタル一眼NEX-5登場
2010年6月3日に、SONYからミラーレスのデジタル一眼カメラNEX-5が発売となった。早速、NEX-5のズームレンズキットとARTISAN&ARTISTのマップカメラ特注ストラップACAM-125を購入。このストラップは長さも丁度良く、適度に柔らかいのでストラップを腕に巻きつける撮影スタイルでも使いやすい。
撮影モード : シャッタースピード優先オート / レンズ焦点距離 : 18mm / 絞り : F22 / シャッタースピード : 1/8秒 / ISO感度 : ISO200
NEX-5およびNEX-3はストラップ取り付け金具の向きがちょっと変わっていて、そのままストラップを通して首から提げるとレンズが正面ではなく下を向く。最初は違和感を感じたが、レンズが下を向いているとカメラが暴れない、なるほど。しかも前方への出っ張りがボディーの高さ分しかないので、ズームレンズにレンズフードをつけたままでも外側に嵩張ることもない。ストラップを付けたときレンズが正面を向くのが当たり前だと思っていたが、NEX-5のストラップは今までの常識を打ち破った新しい使い心地だ。このストラップの取り付けも含め、NEX-5は「カメラはこうだ」と決め付ける様な先入観を捨てると、実に「楽」なカメラだと言うことに気付く。
撮影モード : 絞り優先オート / レンズ焦点距離 : 18mm / 絞り : F3.5 / シャッタースピード : 1/2500秒 / ISO感度 : ISO200
握りやすいグリップとアナログフィールなズームレンズ
さて、NEX-5は初めて使うカメラなのだが、・・・何となく使ったことがあるような感覚を覚えた。開封直後だがまだ残量のあるバッテリーをNEX-5に入れ、ズームリングを操作しながらあれこれ試写していると、この感覚がなんなのかを思い出した。以前使っていたKonica MINOLTAのDiMAGE 7の雰囲気に似ている、コンパクトなボディーだが大きく張り出したグリップ、ズームレンズに手を添えた感覚、あくまで過去の記憶の中での感覚なのだが・・・そう感じてからNEX-5が手に馴染んで愛着が沸くようになった。
撮影モード : iAUTO / レンズ焦点距離 : 18mm / 絞り : F11 / シャッタースピード : 1/125秒 / ISO感度 : ISO200
このズームレンズは、光学式手ブレ補正機能搭載した35mm判換算約27mmから約82.5mm、SONY α 「Eマウント」用の標準ズームレンズとなっている。レンズ鏡筒部はアルミ製、独特の質感なのが面白い。NEX-5のレンズマウント部分の銀色とのマッチングも良い。レンズ先端に付いたピントリング操作によるマニュアルフォーカスも可能、フィルター径はコンパクトな49mm、バヨネット式の花形のレンズフードが付属している。NEX-5のボディーが小さいため、このレンズが大きく見えるが、実際にはレンズもコンパクトだ。
NEX-5は、このEマウント専用レンズを組み合わせた場合、動画のオートフォーカス撮影が可能だ。映画のフィルムサイズに近い大判のAPS-Cサイズセンサーを搭載したデジタル一眼カメラで、初のフルタイムオートフォーカス(2010年6月3日時点)撮影が出来、NEX-5はビデオカメラとしても十分使えるポテンシャルを持つ。
撮影モード : iAUTO / レンズ焦点距離 : 18mm / 絞り : F14 / シャッタースピード : 1/1250秒 / ISO感度 : ISO200
難しく考えることやめると楽しくなる
「右手の親指でスイッチを入れ、左手でズームリングを操作し、右手の人差し指で撮影する」
撮影モード : iAUTO / レンズ焦点距離 : 55mm / 絞り : F5.6(ぼかしコントロール) / シャッタースピード : 1/250秒 / ISO感度 : ISO200
しばらくすると形状だけではなく、操作も完全に手に馴染んで道具としてNEX-5が身体に染込んで来た。
いい景色を見つけたら、面白いガジェットを見つけたら、ちょっとメモ代わりに・・・と、NEX-5は気軽に撮影できる。この気軽さは、コンパクトさと簡単操作、そしてもう一つの要素が「iAUTO」と言う撮影モードだ。通常、コンパクトデジカメでもあまりカメラ任せのオートモードは使うことは無いのだが、この機会に「写真はP・A・S・Mモードで撮るものだ」と言う先入観を捨て、「iAUTO」を使ってみた。これが予想以上に綺麗で、そしてなにより「楽」だった。
「iAUTO」の特徴はシーンを認識して綺麗に撮れる完全カメラお任せモードだが、ぼかしコントロール機能(強制的に絞り優先に変更出来る)で撮影者の意思を感単に写真にこめることも出来る。絞り込んだ場合ISO感度が自動的に上がり(最高ISO1600)手持ち撮影でもブレの少ないシャッタースピードを確保してくれる。高感度でもノイズの少ないNEX-5ならではの機能と言える。
撮影モード : iAUTO / レンズ焦点距離 : 18mm / 絞り : F3.5(ぼかしコントロール) / シャッタースピード : 1/1600秒 / ISO感度 : ISO200
ちなみに「iAUTO」ではぼかしコントロール以外の「操作」は一切出来ない。露出補正も出来ないのだが、太陽を背景にビルを見上げる様にカメラを構えると、NEX-5がシーンを判断し「逆光」に変わった。本来なら露出+1.5ぐらい補正するシーンだが、NEX-5は露出プログラムとD-レンジオプティマイザーの組み合わせでフルオートで綺麗な絵を記録してくれた。なるほど、これなら露出補正の必要も無い。勿論、作画に拘りたい場合は通常のP・A・S・Mモードで補正しながら撮れば良い。
撮影モード : iAUTO / レンズ焦点距離 : 18mm / 絞り : F11 / シャッタースピード : 1/400秒 / ISO感度 : ISO200
また、カメラお任せのオートモードでは自動的にJPEGのみの撮影に切り替わるカメラもあるが、NEX-5はiAUTOモードでもRAWやRAW+JPEGでの撮影も可能となっている。RAWデータで残しておけば、デジタル補正値を解除したり数値を設定し直すことも出来るので作品作りにも応用できる。
使いこなすのではなく、記録するためのカメラ
NEX-5は、シンプルな操作形態で初心者にも分かりやすく、且つ写真知識が無くてもカメラがフルオートで様々な撮影をアシストしてくれる。このカメラのコンセプト通り、これからデジタル一眼を始めたいと思っている人にお勧めのカメラだが、デジタル一眼レフのサブ機としてあれこれ設定して撮影するのではなく、敢えて「iAUTO」を使いこなすと言う使い方もお勧めしたい。
撮影モード : iAUTO / レンズ焦点距離 : 18mm / 絞り : F3.5(ぼかしコントロール) / シャッタースピード : 1/2000秒 / ISO感度 : ISO200
あれこれカメラを操作するのもカメラの楽しみだが、小さいカメラで気軽にシャッターを切るこれも写真の楽しみだ。
もっと気軽に、もっと快適に、好奇心を形に出来るNEX-5、軽快なシャッター音が気持ちいい。
撮影モード : iAUTO / レンズ焦点距離 : 18mm / 絞り : F3.5 / シャッタースピード : 1/160秒 / ISO感度 : ISO1600
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