【マップカメラ情報】SONY α55 レポート
SONY デジタル一眼カメラ α55とは?
2010年9月10日に発売されたα55は、透過ミラーを使いCMOSセンサーとAFセンサーへ同時に光を導く「トランスルーセントミラー・テクノロジー」を搭載した新たなデジタル一眼カメラです。
この技術により、ミラーアップダウンの動作が必要なくなり、メカ部分がシンプルになった事は勿論、AFが常に追従しながらの10コマ連写が可能となっています。今までのカメラでは、ミラーアップしてシャッター動作があり、ミラーダウンして、AFが駆動し、次にミラーアップするまでの短時間でしかAFが動作していませんでしたが、α55は常にAFセンサーが光を受光していますので、取りこぼし無く常に被写体を追い続けることが可能となっています。
また、動画撮影時もこのAF制御が可能となりました。デジタル一眼カメラの動画はおまけ機能的な印象でしたが、α55の動画撮影は、誰でも簡単に記録・作品作りへ応用出来る様になります。
新開発のExmor APS HD CMOSセンサーと画像処理エンジンBIONZは、約1620万画素(4912×3264)と言う高画素ながら、上記の秒間10コマの連写に対応し、フルHD(1920×1080/30P)動画に対応するなど、高速でかつ柔軟に様々な撮影に対応します。
ISO感度もISO100からISO12800まで幅広い感度設定が可能となり、複数枚撮影して画像を合成するマルチショットノイズリダクションを設定すれば、ISO25600まで設定することが可能となっています。
常用感度は多少のノイズは出てきていますが、ISO3200までは問題無いかと思います。ISO6400は、極端にISO3200とは違わないので、手持ちでどうしてもと言う様なシチュエーションの時に役立ちます。
α55の使い勝手
2軸回転式の液晶モニターと、軽量コンパクトボディーのおかげで、ハイポジション・ローポジション撮影以外にも、両手を上げて真下を撮る様な撮影が楽々出来ました。
今までファインダーを覗けず勘で撮っていた様なシーンでも、軽くて小さいα55なら液晶モニターで構図を確認しながら撮影出来ます。
撮影モードのAUTO+は、初心者向けという印象ですが、α55の豊富な撮影機能が自動で呼び出されるので、「この機能はこういう時に使うとこう写るのか」と逆に勉強になる事もしばしば。
今までのオートモードといえば、露出やストロボ制御程度と言う認識でしたが、高速連写やHDR、ダイナミックレンジオプティマイザーなど様々な機能を持つα55だからこそ「使える」機能となってます。
α55のファインダーは、光学式ではなくEVF(液晶ビューファインダー)の為、はたしてちゃんと見えるのだろうか?と心配しましたが、ピントと撮影時の露出、ホワイトバランスをそのまま表示出来るので、、むしろメリットの方が多く感じました。
ピント拡大表示は勿論、撮影前に露出やホワイトバランスの設定変更がそのまま反映されるので、撮影時にかなり絵作りをする事が出来ます。。
ファインダー内に水準器を表示するとAFフレームの周りにバーで表示され、今どっち方向にどれだけ傾いているかが分かりやすく、そしてなにより、まるで飛行機の計器の様にかっこいい所が気に入りました。
新しいのカメラが作る新しいの領域
「写真が変わる新製品」と言うのは、なかなか出て来ません。過去に写真が変わったと感じたと思ったのは、大判APSーCサイズのセンサーを搭載して普及価格になったCanonのEOS D30、35mm判フルサイズセンサーを搭載したCanon EOS-1Ds、フルサイズセンサーでフルハイビジョンムービー撮影を可能にしたCanon EOS 5D MarkIIなど、Canonの技術力とフォーマット作りのうまさが際立ちます。
α55は、フラグシップ機でしかなし得なかった秒間10コマ高速連写撮影や、ライブビュー時の高速オートフォーカスをトランスルーセントミラー・テクノロジーで実現、その技術を活かした様々なインフォメーションが表示されるEVF(メニューや各種設定項目もファインダー内で可能)、バリアングル液晶による撮影の自由度を向上など、ボディー内手振れ補正、様々な撮影アシスト機能など、このカメラでなければ撮れないシーンがあります。
そして、これらの機能を誰でも購入できる普及価格帯のカメラに詰め込んだ事も素晴らしいと思います。
コンパクトデジカメの様な小ささと、多機能EVF、デジタル一眼カメラのレスポンスと高画質が上手く融合されたα55は、新しいフォーマットではありませんが、撮影するための道具としての可能性がグンと広がる新製品が登場したと実感しました。
作例写真
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ファインダー内に表示出来る水準器は、人工物を撮る場合に重宝する。
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ビルも空の一部の様。
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シンプルな形をシンプルな色で、白黒モード。
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絞り込まずにボケの雰囲気で、様々な形を分離。
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意外と寄れるDT 18-55mm F3.5-5.6 SAM。
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ガラスの映り込みが見える場所へ移動し、両手を伸ばして撮影。
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左手で台を動かし、片手に持ったα55で撮影。
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夜景モード。蛍光灯のホワイトバランス(手すりより下の灯り)がきちんと出ていて、様々な光源の色変化が楽しめる。
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手持ち夜景モード。三脚無しで夜景が撮れる機能はとにかく便利。α55の高速連写のおかげでより実用的になっている。
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小さな被写体にDT 18-55mm F3.5-5.6 SAMで寄って撮影。背景が大きくぼける。
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風景モードで若干アンダー目に撮ると、かなりコクのある色合いになる。
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地面すれすれでα55をずらしながら昆虫目線で撮影。DT 55-200mm F4-5.6 SAMの近接での開放の被写界深度はかなり浅い。
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DT 55-200mm F4-5.6 SAMのおかげで、背景が綺麗にぼけて緑色に。細かい花粉がしっかり描写されている。
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ダイナミックレンジオプティマイザーをオフにすれば、日の当たっている場所と、日陰の場所のメリハリが付く。
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目一杯絞って、近接からの内蔵ストロボ撮影。手前の花がまるで作り物の様な質感になる。
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アンダー目に撮って雰囲気を演出。
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近距離で内蔵ストロボを光らせて、砂の質感を強調。
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子供の頃泥んこ遊びをした時の様な目線で。
スイングパノラマ
秒間10コマの高速連写。まるで動画の様。
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