
【SONY】念願のLeicaをメイン機にして5年経ったいま、じわじわ気になるカメラ。
秋には遅く冬には早い、しかも日差しは暖かくて風は冷たい11月某日。
本格的な秋を感じるようになったと、そう自認してからもう1ヶ月も過ぎようとしているのに散歩をしているとなんだか暑いのは件の日差しのせいなのか、物言いたげなこの上着のせいか、はたまた寒暖差にやられたいわゆる自律神経のせいなのか。
判然とせぬままあべこべな疲労のうちに担ぐのは一台のカメラ。
今日ご紹介するのは「SONY α7CII」と、同じくSONYが誇る大三元の一角「FE 24-70mm F2.8 GM II」の組み合わせ。
何を隠そう気になるカメラとはこのカメラとこのレンズのこと。
サイズ感、描写、なんだかその佇まいからして良いんです

自分のカメラの事はよく知っています。メイン機の「Leica M10-P」はそれこそ本当に手足のように。
惚れた理由はたくさんありますが何より出す色がいい。なにもせず、撮って出し、RAWから現像する事なんてなくなりました。
そんな性分なので写真の色は最初っから見ごたえが欲しく「α7CII」にも搭載、クリエイティブルックの出番です。
巷で話題の「FL」はかなり上手にシャドウとハイライトの色の乱れをまとめて”観れるもの”に仕上げる印象。
ふと道端を撮るだけでいい景色になります。言葉は蛇足、成果物でご覧ください。




お、とまず思ったのは描写の部分。
365日ライカを持つ自分にとってSONYのカメラと大三元はしばらく、いえ実は初めて触れる組み合わせなのですが想像していたよりも優しい描写で好感が持てました。
もっとこう、言い方が悪いですが「家電的」であったり、「機械的:なバチっとただ強い画を想像していたのですがその限りではありません。
際立たせるところはすっきりと、でも主張しないまでも胡麻化さない。一方でボケの部分、あえて「合焦面以外の部分」と言いましょうか、これは適度な緩さを伴います。
隙があるからこそ好きになるなんて駄洒落も浮かぶほどに見事な一歩引き具合、意外と人間の付け入る隙があるんだ、まだカメラを握っているのは自分なんだ、と思わせる絶妙なもの。
もしこの感情の想起まで計算ずくでこの描写を抽出しているのなら大したものだと思います、まんまと踊らされるのが幸福なくらい。
逆光耐性も見てみましょう。
GM、と言われてしまうと完璧であることの代名詞のように思っていたのですが必ずしもそういうことではないようでむしろオールドレンズなどのような個性派愛好家としては期待してしまう部分。


案の定、と言っては失礼でしょうか。
うまく人間の心を掴む描写を期待通りに出してくれました。
そもそも本レンズ「SONY FE24-70mm F2.8 GM II」はi型に対してその圧倒的な小型軽量という特製で挑んだ一本。それだけ物理的にプロダクトの体積を減らしておきながらただ純粋にハイスペック化しましたと言う方が無理な話。決してこれは諦めではないと思います。そうした上で、またいい意味で、あえて言うとすればGMは120点のレンズではないであろうと言うこと。良い裏切りです。まだワクワクさせてくれる。
今度はテーブルフォトへ。


まず縦構図の方は30mmくらい。
次いで横向きは60mmくらいです。
もちろん意図したわけではなく結果的にこうなりました。ズームレンズである以上言わずもがなではあるのですがやはりこのズーム域、かつ解放F2.8で取り回しができるのは標準ズームとしての魅力であると言わざる終えません。
露出の設定とアングルを少し変えてはいるものの同じ時間、同じ対象を撮影してこれだけ雰囲気の異なる写真を演出できるのですから、ズーム域が無段階である以上撮影の幅も無限以上に広がっていると言うことに他なりません。
個人的には単焦点レンズの”縛り”に助けてもらって思考を整理した方がいい写真が撮れるとも思うのですが、ある種それは逃げなのかもしれません。そうとなればズームレンズはむしろ挑戦。単焦点が玄人向き、ズームレンズが素人向きなんてことはないのです。無限の可能性の中で思考し、自分にとって最もいいと感じる作品を作り上げてください。




クリエイティブルック「FL」で撮影する魅力はシャドウ部にあり。日の差す階段の写真が特に分かりやすく、やや青や緑がかった色で影が描かれています。この効果は例えばフィルムカメラで撮影した写真を想起させて懐かしい感情を呼び起こしたり、あとは単純に視界を整理する効果によって魅力的に映るのでしょう。
他メーカーですがSIGMAのカメラに搭載されているカラーモード「ティール&オレンジ」や、FUJIFILMの「クラシックネガ」にも同様の特徴を認めることができます。
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自分が過ごす時間から効率的に写真を切り出すことに重点を当てるのであればスマートフォンのカメラによる撮影やそれこそ単焦点レンズと限りなくシンプルな機能のカメラが理想的、という解に至るのかもしれません。私の理想はここにあります。
しかし一方で作品を生み出すことに常に主体を置き、楽しみつつ理想の一枚を実現する目標があるのであれば、撮り手の意思をなるべく曲げることなく昇華させるための多機能かつ高品質な機材が必要となるでしょう。

今回使用したカメラとレンズのセットは後者に当てはまる、と言いたいところですがいい具合に前者的な思想も孕んでいるところが憎い。楽しみながらシンプルな撮影体験をしつつ尚且つ作品にも妥協しない。そんな理想的なカメラとレンズのご紹介でした。



