季節は秋から冬へ。気温の低下と共に青空が綺麗な季節になりました。
そして毎年この時期に楽しみにしているのが航空祭です。
11月に埼玉県の入間基地、12月に茨城県の百里基地で開催されているのですが、昨年に続き今年も感染症拡大防止のため中止になってしまいました。
最近は医療従事者への感謝飛行やオリンピックのセレモニーなどで都心を飛行し話題になったブルーインパルス。
航空祭の目玉イベントにもなっていますが、結局今年はオリンピック開会式前に飛んだワンシーンを職場の窓から一瞬見ただけとなってしまいました。
迫力の飛行シーンを思い出すべく、ストック写真から過去の航空祭を振り返ってみる事にします。
空気の澄んだ冬の青空に描かれるスモークは圧巻の一言です。
私の航空祭デビューは5年前で、超望遠単焦点レンズ「SIGMA Sports 500mm F4 DG OS HSM」のテスト撮影で訪れたものでした。
Sportsラインのフラッグシップレンズで切り取った画は迫力満点だったものの、3.31kgもある重量に苦戦。
頭上を縦横無尽に飛び回る機体を追い続けるうちに段々と構図が下にズレていき、後半はほとんど狙った位置にカメラを構えることができませんでした。
その経験を踏まえ、翌年からは少し軽めの望遠ズームレンズを使うようになりました。
ズーム効果による画角の幅が広がったことで、機体のみならず美しいスモークも狙い通り収められるようになりました。
特にこの「AF-S NIKKOR 200-500mm F5.6E ED VR」はコントラストの高い描写をするので、青空上のスモークがくっきり描かれます。
航空祭ではブルーインパルス以外の戦闘機の飛行も見ることができます。
ジェットエンジンの推力をより高めるアフターバーナーはスモークとはまた違った迫力があります。
屋外でのイベントですから、天候によって左右されることもしばしば。
2年前の撮影時は雲が多くグレーの機体が雲と重なると同化してしまうため、雲の切れ間に差し掛かった時を狙ってシャッターを切りました。
まるでの図鑑のように天面と背面を一緒に見せながら飛行するF4戦闘機。
F4は昨年、現役を退いており今となっては貴重な資料となりました。
雲の多い(湿度が高い)日は、条件が揃うとベイパーと呼ばれる飛行機雲を纏って飛ぶことがあります。
青空に越したことはありませんが、曇りの日でもまた違った楽しみがありました。
こちらも2020年まで活躍していた偵察用の機体。上空からの写真撮影を主に行なっていたため、写真フィルムのようなデザインが施されていました。
展示飛行を終え着陸した戦闘機。機体に描かれた蛙のイラストは百里基地側にある筑波山名物の「ガマの油売り」に由来し、「無事に帰る」の意味も込められているとのことです。
と過去の航空祭写真を振り返ってみました。
1回のイベント毎にフォルダ分けしてあった写真は、D5の連写機能をフルに活用して撮影していたため、それぞれに2,000枚近いデータが保存されていました。
D5の素早く正確なAFはピントを外すことはありませんが、動きの早い被写体だけに、構図に収めるのが一苦労。
「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」ではありませんが、画面の片方に偏っているカットや編隊飛行の一部が欠けているカットなど、失敗カットが大半を占めていました。
来年こそは、もっと勝率を上げたいものです。