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【SIGMA】この世でただ一つ。ズームレンズの常識を打ち破り、不可能を可能にした奇跡の一本。

【SIGMA】この世でただ一つ。ズームレンズの常識を打ち破り、不可能を可能にした奇跡の一本。

一般的に、ズームレンズと言えば単焦点レンズよりもf値が暗いものです。
それは設計上の理由で当たり前なのですが、時には単焦点レンズ並みの明るさを実現したズームレンズが登場し、そのたびカメラ業界を沸かせてきました。
ここ数年の話ですと、CanonのRF28-70mm F2 L USMが記憶に新しく、「ミラーレスはレンズ設計の自由度が上がったから、こんなレンズが作れるのか!」と驚いたことを思い出します。

しかし、未だレンズ設計に制約が多かったデジタル一眼レフカメラの時代にそれを実現したメーカーがあります。
それはSIGMA。
SIGMAの明るいズームレンズといえば、記憶に新しいのは2024年に発売された「SIGMA Art 28-45mm F1.8 DG DN」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
フルサイズ対応ズームレンズとして初めてF1.8通しという明るさを達成したことで大きな話題を呼びました。

しかし実はSIGMAがF1.8通しのズームレンズを発売したのはこれが初めてではありません。
それが2013年に発売された世界初のAPS-C用F1.8通しズームレンズの「SIGMA Art 18-35mm F1.8 DC HSM」、そして今回ご紹介する「SIGMA Art 50-100mm F1.8 DC HSM」です。

Nikon D500にSIGMA Art 50-100mm F1.8 DC HSMを装着した様子

こちらが「SIGMA Art 50-100mm F1.8 DC HSM」。2016年に発売された世界で2番目のAPS-Cフォーマット用F1.8通しズームレンズで、ズーム倍率は2倍ながら35mm判換算で75mm~150mmをカバーしています。
2025年現在、この焦点距離のAFズームレンズでここまでf値が明るいものは未だ存在しません。
その大きさは70-200mm F2.8クラスよりわずかに小さいですが、15群21枚から構成されたレンズの重量は約1490gと、70-200mm F2.8クラスと同等のヘビー級レンズに仕上がっています。そのためレンズには三脚座が装備されています。

Nikon D500とSIGMA Art 50-100mm F1.8 DC HSMで撮影した作例。レッサーパンダが写っている。

まずはレッサーパンダを撮影しました。ズームレンズをAPS-Cセンサーにつけてこの描写かと、撮影時はもちろん、撮影後パソコンの大きな画面で見た際も驚かされました。

Nikon D500とSIGMA Art 50-100mm F1.8 DC HSMで撮影した作例。レッサーパンダが写っている。

こちらは先ほどよりも遠くにいる際に手前の木々を入れて額縁効果を狙ったもの。
このような構図で撮影するときに前景がある程度ボケていると立体感が表現できるのですが、一般にボケにくいと言われるズームレンズとAPS‐Cセンサーのボディの組み合わせでも意図した表現が可能になります。

Nikon D500とSIGMA Art 50-100mm F1.8 DC HSMで撮影した作例。鳥が写っている。 Nikon D500とSIGMA Art 50-100mm F1.8 DC HSMで撮影した作例。ミミズクが写っている。

F1.8という明るさは、被写体を浮き上がらせる効果だけでなく、動物園での撮影においては気になりがちな手前にある網をぼかせることも利点の一つです。鳥が飼育されているゲージは網の目が細かく撮り方によっては手前にかかってしまいますが、絞りを開いて被写界深度を浅くすることで目立ちにくくすることができます。特に2枚目のような網と被写体の距離が近い場合には、F1.8で撮影することでミミズクにだけピントを合わせることができます。

Nikon D500とSIGMA Art 50-100mm F1.8 DC HSMで撮影した作例。

Nikon D500とSIGMA Art 50-100mm F1.8 DC HSMで撮影した作例。

そして35mm判換算で約75-150mmとなる焦点距離は、中望遠域でのスナップ撮影にも適しています。
広角端だけで見れば50mm F1.8と一般的な標準単焦点のスペックで、そこから気になったものにズームできるので切り取るようなスナップが捗ります。

Nikon D500とSIGMA Art 50-100mm F1.8 DC HSMで撮影した作例。

Nikon D500とSIGMA Art 50-100mm F1.8 DC HSMで撮影した作例。

これから冬になるにつれて空気の透明度は上がり、写真でも寒々とした様子が伝わってくるようになります。
SIGMAはそんな空気感を捉えるのが上手いレンズが多いと感じますが、このレンズも例外ではありません。

Nikon D500とSIGMA Art 50-100mm F1.8 DC HSMで撮影した作例。夕焼けの背景の中モノレールが走っている。

帰り際、帰路につくためのモノレールを狙いました。日が沈み暗くなってきた中だったためF1.8開放で撮影をしましたが、葉の落ちた木の枝の1本1本を描き切るその解像度は、撮るたびに新鮮な驚きがあります。周辺減光もスペックから想像するよりはずっと小さいので、モノレールの車体と背後の街を分離するその被写界深度の浅さを除けばあたかも絞り込んで撮影した写真かのようです。


SIGMA 50-100mm F1.8 DC HSMの物撮りカット。

他に見ないあっというスペックのレンズを数多く発売しているSIGMAですが、このレンズもその一つだと思います。プロ仕様のF2.8通しズームレンズよりも1段以上も明るくまた画質も開放からとてもシャープで、まるで単焦点レンズを複数本内包しているかのようです。
単焦点の画質とズームの利便性を両立したこのレンズは、使えば使うほどその良さが体感できるレンズだと感じました。

同じくF1.8通しの奇跡「Art 18-35mm F1.8 DC HSM」の紹介記事はこちら

【SIGMA】2013年発売のF1.8通しの奇跡のズームレンズがミラーレス時代に蘇る。Art 18-35mm F1.8 DC HSM

ミラーレス用に生まれ変わった「Art 17-40mm F1.8 DC」の紹介記事はこちら

【SIGMA/FUJIFILM】世界を驚かせたF1.8通しズームが、ミラーレス専用設計になって帰ってきました。

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[ Category:Nikon SIGMA | 掲載日時:25年11月02日 17時10分 ]

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