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【11/30はカメラの日】視線入力AFの革命児 Canon EOS55

【11/30はカメラの日】視線入力AFの革命児 Canon EOS55

毎年 11月30日は私たちが愛してやまないカメラの日。
これは、1977年の11月30日に「小西六写真工業(現コニカミノルタ)」が、世界初のAF内蔵カメラを発売した日を記念しての事だそうです。
今となってはフィルム、デジタルはもちろんスマートフォンのカメラ機能でも使用されているオートフォーカス。
難しかったピント合わせが容易になり、カメラは誰にでも楽しめるものだという事を世界中にアピールすることになった日と言えるでしょう。

そんなカメラの日を二日後に控えた本日は、見つめるだけでピントが合う夢の機能「視線入力AF」を搭載した『Canon EOS 55』をご紹介します。

ボディの前面、機種名の下に刻印された「EYE CONTROL」の文字。
今では見かけることのない機能ですが、「EOS 5 QD」で世界で初めて実装され、その後いくつかのキヤノン製フィルム一眼レフに搭載されました。
「EOS 55」は5 QDに比べて、視線入力のレスポンスを従来比で約1/2に短縮され、要望の多かった縦位置構図での視線入力にも対応できるようになりました。また、連写中に目で追うだけで移動被写体にも完全追従する視線サーボAF機能も搭載。

見た物を撮るという、まさにカメラの本質を追求したような一台とも言えるでしょう。

実際に撮影している時のファインダーの中をご覧ください。
3つ並んだフォーカスポイントのうち、一番右が赤く光っているのが見て取れるでしょうか。
フォーカスポイントを少し睨む、と言うほどではないですが注視するとこのように赤く光ります。

すると、このようにピタッと合焦してくれました。
最近のミラーレス機などでは、タッチパネルで任意の場所をタッチ指定したり、レバーをグリグリしてポイントを指定しフォーカスを合わせる機能が一般的になっていますが、いわばその先駆者的存在と言えるのかもしれません。

いまでは中古での入手も難しいモデル、こちらの個体は筆者の愛機となります。
この機種との出会いは、実に偶然。運命的な出会いといえるでしょう。私の生まれ年のカメラですから愛着もひとしおです。

電池を入れてクリーニングをして…とやってみたところ正常に作動し、楽しく使っております。

日付を写真に残せる「デート機能」も付いているのですが、2020年の日付には対応しておりませんので、残念ながら正確な日付は残せません。
きっと発売当初は、いろんな思い出をより鮮明に残すことに一役買っていたのではないかと思います。

撮影したフィルムを現像してきましたので、ご覧ください。

連写モードではなく、一枚撮りで走ってくる電車を撮影しました。
もちろんフォーカスは視線入力で。今までの人生で一番電車を凝視した時間だったかもしれません。
実際、どれほど使えるのか不安だったのですが出てきた写真はしっかり先頭車両にピントが合っていて、視線入力がかなり実用的なものである事に驚きました。

淡い夕陽の情景。日付はでたらめですが、入っているとなんとなくノスタルジックさが強くなります。

最近は撮った写真をSNS等にアップすることが多く、たくさん撮ってどんどん消費していっているような感覚がありました。
こんな風に、一枚の写真に思いはせることが出来るのもフィルムの良さなんだと思います。

という事で、本日はカメラの日を記念して画期的なAF機能を搭載したカメラをご紹介いたしました!

EOSシリーズは日々進化を続けています。EOS 55を現代に置き換えると「EOS R6」あたりでしょうか。
「視線入力AF」は惜しむらくも実装にはなりませんでしたが、「デュアルピクセルCMOSAFII」という新開発のCMOSセンサーの高速信号読み出しと、新映像エンジンの高速処理により高いAF性能を誇ります。

常に業界を牽引する存在である「EOS」シリーズの躍進に、今後も目が離せません。

[ Category:Canon | 掲載日時:20年11月28日 11時30分 ]

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