【マップカメラ情報】Canon EOS KissX4 試写レポート

■ 撮影機材 Canon EOS Kiss X4 + EF-S 18-55mmF3.5-5.6 IS

■ 約1800万画素でキレイがさらに進化

　キヤノンから待望のKissシリーズの最新機種X4が登場しました。Kiss Xシリーズはエントリーモデルながら、ワンランク上のハイアマチュアモデルと同等の撮像素子を搭載してくることから、コストパフォーマンスが高いモデルとして非常に人気があります。今回も昨年10月に発売されたEOS 7Dと同等の撮像素子を搭載して発売されました。
　EOS 7DはAPS-Cサイズの撮像素子を搭載したデジタルカメラ中では最高峰の約1800万画素のCMOSセンサーを搭載。未だその牙城は崩されていないことから、それと同等の撮影素子を搭載したEOS Kiss X4も最高峰の高画質性能を持つ機種と言えます。他社のエントリーモデルが未だ1200万画素前後であることを考えると、その性能がずば抜けていることが分かります。
　1800万画素の恩恵と言えばやっぱり5184×3456ピクセルという膨大な情報量から生成される精細感。パソコンのモニターで拡大表示させた時に分かる細部まではっきり写す描写力は、初めて中判カメラの写りを見たときの感動に似ていて、素直に「大判サイズでプリントしてみたい」と感じる美しさです。
　当然、情報量の増加によってカメラ内部に対する負担も増すのですが、その点も心配ご無用。すでに上位機種で採用され定評のある、映像エンジン「DIGIC 4」がスピーディーに高精細な画像を忠実に再現します。おかげで1秒間に最高約3.7枚の連続撮影が可能になりました。正直、連続撮影のスピード性能は「DIGIC 4」を2個積んだ上位クラスのカメラに見劣りしますが、エントリークラスでの性能と考えれば上々の性能で、運動会などのシーンで活躍してくれることでしょう。
　またこの「DIGIC 4」は、高感度撮影時に発生しがちなノイズにも強いという特徴を持っています。常用でISO感度 6400までの設定が可能になり、薄暗い場所での撮影でもシャッタースピードを落とさず、より安定した撮影ができるようになりました。レンズキットに付属しているレンズを始め、多くのEFレンズに採用されている手ぶれ補正機能と併用すれば、ブレのないシャープな画像が手軽に楽しめます。

■クロップ機能で7倍の望遠撮影も。「EOSムービー」

　フルHD動画撮影機能の「EOSムービー」が、さらに進化しました。前機種のEOS Kiss X3と比べ、マニュアル露出が可能になった他、フレームレートの選択の幅も広がり、より自分好みのカスタマイズが可能になりました。
　また、センサー中央部の640×480ピクセル（SD画質）のみを使用することによって、約7倍の望遠効果が得られる「動画クロップ機能」も新たに搭載された機能の1つ。ちょっと遠くの被写体や小さい物を撮影するときに便利です。
　外部ステレオマイク対応で、臨場感のある撮影も可能になり「ライブビュー撮影 /動画撮影」ボタンの新設でより使い易くなった動画撮影機能は、今まで写真しか撮らなかった方にもぜひ使って頂きたい機能です。

■充実のアシスト機能

　逆光時などイメージと異なった写真になりがちなシーンも、好ましい明るさに自動で補正してくれる「オートライティングオプティマイザ」機能など、写真をキレイに仕上げるアシスト機能が充実。もはや定番となったダスト対策はもちろん、スナップ撮影時に重宝する顔検出機能の「フェイスキャッチテクノロジー」は、一眼レフに不慣れな方でも、コンパクトカメラと同じ感覚で撮影できます。
　他にもクローズアップや風景など、シーンに合わせてダイヤルを回すだけのモードダイヤル。さらにモードダイヤル内の「クリエイティブ全自動」モードを使えば、写真用語に詳しくなくても背景をぼかしたり、くっきりさせたりなど、写り具合を簡単にコントロールできます。
　軽量でコンパクトなボディに初心者へ優しい機能が充実です。

■ワイド3.0型でさらに見やすくなった液晶モニター

　EOS Kiss X4が持つ他のどの機種にも負けない高スペックの1つに、液晶モニターの性能が挙げられます。新たに搭載された背面のクリアビュー液晶モニターは撮影画像と同じ縦横比3：2のワイド3.0型。撮影画像を画面いっぱいに、より大きく表示できるようになりました。またドット数も104万ドットに増加したことによって、拡大表示による、より正確なピントチェックやライブビュー撮影が可能になりました。