Canonの50mmレンズと言われ思いつくのは”撒き餌レンズ”と呼ばれるEF50mm F1.8 II/EF50mm F1.8 STMが思いつく方が多いと思います。
初めての単焦点におすすめな画角であることや値段の安さがとても魅力的な1本になっております。
しかし、筆者はEF50mm F1.4 USMを推しています。
1993年6月発売のレンズですが、2025年初頭まで新品を購入することができ約30年の超ロングセラーレンズでした。
約30年前に設計されたレンズなので、性能だけで見てしまうと、最短撮影距離が0.45mと寄れず、逆光下ではフレアやゴースト、フリンジ等写りに影響のあるものは多々あります。
絞り開放では甘い描写ですが、少し絞ることでカリっとしたしっかりと線を表現できるレンズ設計。
更に、F1.4の大口径レンズということもあり、ピント面からの柔らかいボケ感などを気軽に体験できます。
高画素化の進んだ現代のカメラでも適応できる描写性能はロングセラーレンズである証拠だと言えます。
今回使用してカメラは、EOS-1D X Mark IIとEOS R5で撮影を行いました。
前半3枚はEOS-1D X Mark IIを使用し、そのほかはEOS R5を使用しました。
では、実際に撮影した写真をご覧ください。
EF50mm F1.8 STMが最短撮影距離0.35mに比べ、0.1mも寄ることが出来ないレンズですが、F1.4のボケ感は目を見張るものがあります。
F1.4で撮影をした際、ピント面がとても浅くなります。
ピント面からの後方のボケの滑らかさはとてもきれいです。
ガラス越しに撮影したカットですが、ガラスの汚れとレンズのふわっとした描写が相まって、哀愁感のある写真になっています。
三脚を使用し、スローシャッターにして列車を光のみで写してみました。
少し絞った撮影をしたため、木々の細い線もしっかりと写すことができ、空の雲の色合いや形も相まって不思議な雰囲気になりました。
少し遠い被写体も開放で撮影することでその場所の雰囲気、空気感もしっかり写しとめることの出来るレンズです。
少し絞りを絞ることで、描写力が改善され水のディティールや透明感といった、その場所で感じた雰囲気をそのまま残してくれます。
逆光耐性では1993年6月発売ということもあり、現行レンズよりもフレア、ゴーストが出てしまいますが、そこまで気になるレベルではないです。
開放で撮影すると四隅あたりの解像感は落ちてしまい、ふわっとした印象の写真に仕上がっています。
重量も約290gととても軽く、お散歩の際の1本として常にカメラや鞄に忍ばせておくのも良いレンズです。
光の当たり方やその場の雰囲気をしっかりと写し、残していくことのできるLレンズではないレンズだからこそ出てくる雰囲気がこのレンズにはあります。
F8以上に絞ってあげることですべての面において解像感が増し、切られた木の断面を細部まで残していきます。
周辺の画質に関しても、絞ることでしっかり解像していることがご覧いただけるかと思います。
Canonのミラーレス機が多く登場し、AF性能等このレンズが登場した頃よりも向上しています。
最新のRFレンズや定番のF1.8も魅力的ですが、気づけばカメラバッグに収まり、すっかり撮影のメインを奪っていったのはこのレンズでした。
一眼レフ時代には扱いづらかった開放描写も、最新ミラーレスの正確なAFがあってこそ真価を発揮します。
マウントアダプターを介してでも連れ出したい魅力が、この30年越しの名玉には詰まっています。
ミラーレスカメラで様々なレンズを試せる今、往年のEFレンズで写真を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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