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【SONY】FE 35mm F1.4 GM 先行展示 体験レポート

【SONY】FE 35mm F1.4 GM 先行展示 体験レポート

高い解像力と美しいボケ味、そして高度なAF性能。ソニー最高峰のレンズに冠される「G MASTER」の称号。
GMレンズは、多様化するクリエイターの要望そのすべてを叶えるべく開発されました。

5本のズームレンズと6本の単焦点レンズがこれまでリリースされてきましたが、
この度『FE 35mm F1.4 GM』が新たなラインナップとして発表されました。
先行展示にて実機をいち早く体験できる機会に恵まれましたので外観や実写を交えてレポート致します。

今回は銀座のソニーショールームの展示に早速出向いてまいりました!

「α7SIII」に装着されて展示されていましたが、この組み合わせで使いたいという方も多いでしょう。
手に持ってみると、ボディとレンズの前後バランスはかなり良く手にスッと馴染みます。
「標準単焦点」というとフルサイズ換算で50mmあたりを指す場合が多いですが、
やや広角よりの35mmの方が動画撮影では使いやすい場面も多いので、
動画・スチル共に活躍する標準域、という存在は非常に活躍の予感がします。

G MASTERシリーズであることを証明するオレンジのバッジが輝いています。
絞りリングのクリック感はやや抵抗が強めですが、軽すぎて回しミスになることは無さそうです。
フォーカスリングのトルクは反応が良く、フォーカスモードスイッチでMFに切り替え
マニュアルフォーカスで試してみたところ、僅かな微調整のレスポンスも完璧です。

GM単焦点で、筆者も大好きな一本が「FE 24mm F1.4 GM」です。
発売当初から、今までのGMレンズの常識すら塗り替えるレンズであると評価の高い製品でした。
GMに相応しい性能を携え開放F値1.4の大口径ながら、小型・軽量設計を実現。
初めて手にしたとき、思わず「軽い…」と口から洩れてしまったことを覚えています。

『FE 35mm F1.4 GM』はこの24mm GMをしっかり意識して設計されているのが伺えます。
早速、外観を比較してみましょう。

左:FE35mm F1.4 GM / 右:FE24mm F1.4 GM

ご覧の通り、並べてみると背格好はやや35mmの方が大きいですが殆ど一緒と言っても過言ではありません。

質量 : 約524g / 約445g

サイズ : 76×96mm / 75×92mm

最短撮影距離(MF時) : 0.25m / 0.24m

数値で比べてみても、並べるほどに2本の近さが感じられます。
デザインも既存のGMシリーズを踏襲したソニーらしいシンプルで操作性に優れたものになっています。

レンズ自体の直径は少し違うものの、フィルター径が67mmで揃えられています。
これによって、動画撮影や風景撮影で用いられるNDフィルターを共用できるようになりますので
両レンズを使い分けたい方には密かに嬉しいポイントではないでしょうか。

左:FE35mm F1.8 / 中央:FE35mm F1.4GM / 右:Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA

次に、既存のソニー純正35mm単焦点と比較してみました。
開放F値が一段暗い「FE35mm F1.8」はもちろんより小型で質量も約半分ほど。
価格もリーズナブルなので、初めて単焦点を何か持ってみたいという方には候補に入るレンズかと思います。

一方、先出の「Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA」は同じ焦点距離、同じ開放F値で価格もかなり近しいので
『FE 35mm F1.4 GM』のライバルと言っても過言ではないレンズでしょう。
カールツァイスレンズと「T*コーティング」によるフレアやゴーストの抑制、優れた色再現やコントラスト。

比較としてはやはり「サイズ感」と「写り」の部分でしょう。
「Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA」は高度非球面レンズの採用など高い光学設計を誇る代わりに、
かなり存在感のあるレンズに仕上がっています。軽量なα7シリーズに装着するとややフロントヘビーな印象。
質量も『FE 35mm F1.4 GM』より約100gほど重く、全長も長いのでその差は明らかです。
敢えて、重いレンズがいいという事はあまりないので、この点は軍配は明らかなようです。

左:FE35mm F1.4GM / 右:Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA

では、開放での描写をご覧ください。
ボケの滑らかさは、いい勝負の様に見受けられます。どちらも溶けるような背景ボケです。

差が出たのは、ピント部分の解像でしょう。
「Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA」はやや甘い感じがありますが、『FE 35mm F1.4 GM』は開放からシャープ。
細かい額部分の凹凸までじっくり確認することが出来てしまい、この点にはかなり驚きました。

それから、写り方のわずかな差として「Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA」はコントラストがやや強く出ていて
色がややこってりしているように感じます。本当にわずかな差なので何とも言えませんが、
撮影シーンが変わると印象も変わってくるのかな、というイメージです。
ここに関してはどちらが良いというより、好みの問題になってくるでしょう。

最後に、『FE 35mm F1.4 GM』の絞りごとの描写を見比べてみましょう。

こうして比較してみて初めて気付いたのですが、開放F1.4は若干の周辺減光が見られます。
しかし、開放からしっかりシャープなのは素晴らしい特徴です。
もちろん絞るごとに解像も増し、F8あたりではキレキレです。犬さんも凛々しく見えます。
動物瞳AFの効きも良く、純正GMの恩恵はかなり大きいように感じます。

いかがでしたでしょうか。
「FE 24mm F1.4 GM」をすでにご愛用の方もいらっしゃる多いかと思いますが、
まさに使い心地や利便性、写りの良さをそのまま継承し、画角が変わったというイメージです。
35mmという焦点距離が導き出す、誇張されない撮影者の目線がそのまま切り撮られた写真や映像。
ここにきて「最高峰のスタンダード」と呼ぶにふさわしい一本が登場したのかもしれません。

発売日まで目が離せない『FE 35mm F1.4 GM』。
引き続き、実写レビューなど準備が出来次第お届けさせて頂きます!


SONY FE35mm F1.4 GM 商品ページ

 

FE 35mm F1.4 GMと合わせて使いたいボディはこちら!

[ Category:SONY | 掲載日時:21年01月15日 19時14分 ]

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