懐が深いカメラ。
『SIGMA fp』を使っていて個人的に思っていることです。
マウントアダプターを介し所有のレンズを装着して撮影を楽む。これも受け皿となるボディ『fp』の融通・性能の良さがあってこそ。
様々なバリエーションの「ボディ」と「レンズ」組み合わせには、時として思いもよらない相性の良さを実感することがあります。
今回は相性が良いと感じた『Nikon Ai-S Micro-Nikkor 55mm F2.8』を装着して撮った写真をご紹介いたします。
『Ai-S Micro-Nikkor 55mm F2.8』を使って感じることは発色の良さ。
透明なガラス瓶のような何色とも言い難いものでも、確かな質感まで写し申し分ありません。
『fp』との組み合わせはニュートラルな色よりも、積極的に自分好みの色に寄せて写真を撮る楽しみが味わえます。
気ままにアスペクト比21:9のシネマスコープに変えて撮るのも楽しいです。
この写真のカラーモードは筆者が一番気に入っている「シネマ」。
ファインダーを覗き込んだ先に写るのはシックで落ち着いた世界。
「人生は映画だ」とは昔から良く聞く言葉ですが、それに沿うのならば21:9の比率は人生の縮図とも言えるのではないでしょうか。
マニュアルフォーカスレンズを使用することで静音性にも問題はなく、夜の神秘的な場所の雰囲気を壊すこともありません。
僅かな光の中で浮かび上がる境内の姿はその場を支配する静寂さと交わり、威厳に満ち溢れています。
最後はスローシャッターで撮った1枚。
スリムな長方形の『fp』は安定性が高く、カメラを置く場所さえあれば長時間露光が可能なので積極的に行うようになりました。
場所や被写体を選ばないオールマイティーなカメラですが、今は日時によって変化する街の表情を撮るのが面白く感じています。
血管のように張り巡らされた道路、昼から夜の中で鼓動を打つ街灯り、細胞の様に代謝する建物群。都市全体が巨大な生物にも思えてなりません。
様々な可能性を秘め、マウントアダプターを介することで無限の楽しみが生まれる『fp』。
今回は静止画だけでしたが機会があれば動画も撮影していきたいとおもいます。