
【FUJIFILM】旅行の荷物を軽くしたい時の最適解、これ1台で江の島を撮り歩くX-T30 IIの活用法
昨今非常に流行しているフィルムカメラで撮影したような色味を編集なしで撮影できるFUJIFILMのフィルムシュミレーション。今回は非常に人気で需要が高いX-T30 IIIの前機種にあたる『X-T30 II』を使用しました。選んだレンズは『XF10-24mm F4 R OIS WR』と『VILTROX AF 56mm F1.7 AIR』になります。RAW形式で撮影を行い、適用したフィルムシュミレーションはクラシックネガになります。

まずは『X-T30 II』のスペックからご紹介いたします。
| 有効画素数 | 約2610万画素 |
|---|---|
| 画像処理エンジン | X-Processor 4 |
| 連写速度 | 電子シャッター時:最高約30コマ/秒(1.25xクロップ)、約20コマ/秒(等倍) メカニカルシャッター時:最高約8コマ/秒 |
| 手ぶれ補正 | ボディ内手ブレ補正なし(レンズ側O.I.S.対応) |
| バッテリー | NP-W126S(静止画撮影枚数:液晶使用時 約390枚 / EVF使用時 約360枚) |
| 質量 | 約378g(バッテリー、メモリーカード含む) |
2021年に発売されたカメラになりますが、現行機種であるX-T30 IIIとの違いはプロセッサーエンジンの違いや若干のフィルムシュミレーションが増えた事で画素数や操作感に関してはほとんど違いがありません。バッテリーライフに関してもスペックシート上では進化しているようですが、体感ではあまりその差異を感じませんでした。

今回使用したフィルムシュミレーションであるクラシックネガですが、名前の通りまるでネガフィルムのような写りをしてくれます。JPG形式で撮影した場合は撮影時に選択したフィルムシュミレーションがそのまま反映されますが、今回のようにRAW形式で撮影しておくことで、Lightroomといった画像編集ソフトでカメラに搭載されている任意のフィルムシュミレーションを選択することができます。撮影後の気分に合わせてフィルムシュミレーションを変更する事が可能です。RAW形式での編集にハードルを感じる方やカメラ内で撮影を完結させたい場合は本体内機能に「フィルムシミュレーションブラケティング」という機能があり、1回の撮影で最大3種類のフィルムシュミレーションを記録することも可能です。

撮影日は6月ですが、気温30度近くなる非常に温度が高い1日でした。高温によって熱暴走を起こすこともなく非常に安心して使用できました。重量も『XF10-24mm F4 R OIS WR』との組み合わせでも約763gで非常に軽量で持ち運びにおいて苦労することはありませんでした。本体のみだと約378gなので、軽量な単焦点レンズを装着することで本体・レンズ込みで500g台を目指せます。カメラ本体だけで1キロ近い一眼レフを使用している筆者にとってはその重量の軽さは羨ましいばかりです。

約2600万画素で近年のスタンダードの3000-5000万画素と比べると解像感が足りないと思われる方がいるかもしれませんが、全くそんなことはありません。もちろん撮影した写真を大きくトリミングしたりすると高画素機が勝りますが、若干のトリミング程度であれば全く問題ありません。シーズンの紫陽花を撮影しましたが、フィルシュミレーションの色味も相まって非常に美しく撮影出来ました。画素があまり高くないので、撮影後のストレージを圧迫することなくデータハンドリングは非常に楽でした。

『XF10-24mm F4 R OIS WR』ですが、フルサイズ換算で15mm-36mm相当の広角ズームレンズになります。F値はどの焦点距離に設定してもF4で安定した画質を有します。使用したボディよりも重い重量のレンズですが、アイリスリングもレンズに搭載されおり、非常に便利なレンズです。画質に関しても開放F値で若干の像の甘さがありますが、あまり気にならない程度です。

広角側で撮影しました。APS-Cセンサーが苦手とするボケ感ですが、大口径レンズと比較するとボケ感は少ないですが、自然なボケ感で誇張した写真になることなく撮影出来ました。

レンズを変えて『VILTROX AF 56mm F1.7 AIR』を装着して撮影しました。フルサイズ換算で85mmの中望遠大口径レンズになります。広角ズームレンズと比較して雰囲気が変わって強いボケ感と圧縮効果を作り出す事が出来ました。VILTROXは中国メーカーですが、なんとAF モーターを搭載したオートフォーカスレンズになります。そのため純正レンズやTAMRONやSIGMAといった主力サードパーティーメーカーとほぼ同等の使用感でした。この使用感と画質は想像以上にパフォーマンスが高く驚きました。

サーファーを撮影しました。AF性能も申し分なくカメラ側でAF-Cに設定することによって、シャッターボタンを半押しすることによってピントが大きく迷う事なく撮影できました、しかしながら、そのAF速度・精度は純正レンズ・主力サードパーティーメーカーと比べると若干劣るように感じました。しかしながら、日常使いであれば全く問題ありません。

『Viltrox AF 56mm F1.7 AIR』と『X-T30 II』との総重量なんと549gでとても中望遠単焦点レンズを装着した組み合わせだと思えない重量です。もちろんレンズ側が軽量ですが、ボディ側が非常に軽量だからこそ実現できる数値でしょう。

これだけ軽量・コンパクトだと、街中でのスナップ撮影をする際でも周囲に威圧感を与えずに、自然な日常のひとコマに溶け込むことができました。小さなボディでありながら、連写設定やAF方式といったすぐにアクセスしたいダイヤル類が使いやすく配置されているため、ファインダーを覗いたまま直感的に露出やシャッタースピードを変更できるのも『X-T30 II』の大きな魅力。

一回しか発生しないすれ違う一瞬のシャッターチャンスに遭遇しても難なく対応できるでしょう。

最後に夜間の豪華客船を撮影しました。こちらの写真はISO500で撮影しています。暗いシチュエーションでの撮影でしたが、拡大してもノイズが気になることはなく、客船の窓から漏れる光や水面の揺らめきまで非常にクリアに描写してくれました。ボディ内の手ブレ補正こそ非搭載の『X-T30 II』ですが、ISO感度を少し上げてもディテールが損なわれないAPS-Cセンサーと画像処理エンジンの優秀さのおかげで、夜のスナップも臆することなくシャッターを切ることができます。
一世代前の「X-Processor 4」を搭載していますが、今回撮影したような日中のスナップから夜景にいたるまで、画質やAFのレスポンスにおいて不満を感じる場面は一切ありませんでした。現行の最新エンジンを積んだ機種が数多く登場している今だからこそ、あえてこの完成されたパッケージである『X-T30 II』を選ぶという選択は、最新機種が入手困難であることを考えると非常に賢い選択肢だと言えるでしょう。



