
【FUJIFILM】X-Tシリーズの系譜とX-T5の魅力に迫る
みなさんこんにちは。
今年も残すはあと半月か…と年月の過ぎゆく早さににふけっている今日この頃です。
さて、そんな移ろい行く時を記録と記憶に封じ込めたい、作品として残したいと感じている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方にぜひオススメしたいカメラがFUJIFILMのX-Tシリーズです。
この記事では、X-Tシリーズ(一桁機)の系譜とX-T5の魅力について語っていきたいと思います。
今回もこの記事からFUJIFILMのことをもっと知りたい、X-Tシリーズを使ってみたいと感じていただけたら幸いです。
どうぞ最後までお付き合いください。
X-Tシリーズ(一桁機)の系譜と特徴
X-Tシリーズとは
FUJIFILMが2011年にXシリーズをスタートさせて遅れること3年、2014年にX-Tシリーズ初のカメラX-T1が誕生しました。
X-Tシリーズの特徴として、X-Proシリーズのようなレンジファインダースタイルではなく、一眼レフスタイルを採用しており、広角から望遠まで幅広い焦点距離のレンズにも対応した万能型のカメラになっています。さらに軍幹部には「シャッタースピードダイヤル」、「露出補正ダイヤル」、「ISO感度ダイヤル」を備え、写真撮影に必要な要素を物理ダイヤルにすることで直感的な操作感を実現しました。(絞りダイヤルはレンズ側に配置)
一方デザインの観点から見てみると、ファインダー部分の形状にエッジを効かせ、軍幹部に各種操作ダイヤルをまとめたことでクラシカルな雰囲気を纏っており、個人的には往年の名機、特にCONTAXのAriaに非常に似ていると感じます。
また、センサーサイズもフルサイズではなくAPS-Cを採用したことで、ボディとレンズを小型軽量に作ることができるため、持ち運びも楽になり、どんな場面でも取り回しやすく、ファッションコーデとしても身に付けやすいカメラとなっています。
今回紹介することができませんが、X-Tシリーズの中にはX-T30などの二桁機もあり、こちらは一桁機と比べて描写性能こそ変わらないもののカメラのサイズが小さく、価格もお求めやすくなっているため、特にエントリー層やサブカメラを探されている方に大変人気のシリーズとなっています。(個人的にはFUJICAのSTシリーズに似ていると感じます)
X-Tシリーズ(一桁機)の系譜と特徴
X-T1
2014年に発売。センサーはX-Trans CMOS II、プロセッサーはEXRプロセッサーIIで、画素数は1630万画素。
クラシカルな外観でありながら高い操作性と高画質を誇り、大きな話題を呼びました。特に当時としては世界最大の0.77倍表示倍率と世界最短0.005秒のタイムラグで映像を表示する「リアルタイム・ビューファインダー」を搭載し、撮影者の撮影体験を豊かなものにしました。またX-Tシリーズ全ての機種で言えることですがシャッター音が心地いいです。特にX-T1は「カシャッ」っという空気を切り裂く音ではなく、「プシュッ」っというその場の空気感を閉じ込めたかのような音で、シャッターフィーリングも大変良く、個人的には気に入っている機種になります。
X-T2
2016年に発売。センサーはX-Trans CMOS III、プロセッサーはX-Processor Proで、画素数は2430万画素。
フィルムシミュレーションには「クラシッククローム」や「ACROS」が追加され、好みの粒状感を設定できる「グレイン・エフェクト」も加わり、FUJIFILMのモノクロ表現が気軽に楽しめるようになりました。またX-T1で好評だった高精細有機ELファインダーも進化し、最大画面輝度が従来機比で約2倍、ブラックアウト時間も短縮され、さらなる撮影体験の向上が図られています。
X-T3
2018年に発売。センサーはX-Trans CMOS 4、プロセッサーはX-Processor 4で、画素数は2610万画素。
フィルムシミュレーションには「ETERNA」が追加され、機能面では「カラークローム・エフェクト」が加わり、FUJIFILM独自の色再現へのこだわりが楽しめます。その他にもAF精度と速度が向上し、暗いシーンでのピント合わせの改善、 演算アルゴリズムの改善によりスポーツシーンでもフォーカスがしやすくなりました。また「スポーツファインダーモード」も搭載され、動き物の被写体に強い機種となりました。
X-T4
2020年に発売。センサーはX-Trans CMOS 4、プロセッサーはX-Processor 4で、画素数は2610万画素。
フィルムシミュレーションには「クラシックネガ」や「ETERNAブリーチバイパス」が追加され、より幅の広い表現が可能になりました。また今までのシリーズとは異なり、動画撮影の方向に舵を切る動きが見られ、X-Tシリーズ初となるボディ内手ぶれ補正機構が搭載、液晶が3方向チルト式からバリアングル方式へと変更、バッテリーもより容量の大きい新型に変更されました。
X-T5
2022年に発売。センサーはX-Trans CMOS 5 HR、プロセッサーはX-Processor 5で、画素数は4020万画素。
フィルムシミュレーションには「ノスタルジックネガ」や「REALA ACE」が追加され、記憶に残る忠実な色再現を可能にしました。X-T5ではコンセプトに「原点回帰」を掲げ、X-T4で採用されたバリアングル液晶のを3軸チルトに戻し、手振れ補正機構は最大7段に強化しながらもボディの小型化、軽量化が図られ、これまで大きくなっていたボディサイズは初代X-T1と同等レベルまで小型化されました。また、画素数も4020万画素と大幅に高画素になっており、クロップ時の画質耐性が向上したことで様々な領域での撮影を楽しむことができるようになりました。
▼FUJIFILMのことを詳しく知りたい方はこちらの記事を参考に▼
X-T5の魅力に迫る
X-T5は前述の通り、2022年に発売されたX-Tシリーズ(一桁機)の中で最新の機種になります。(2025年12月現在)
特徴はX-T5のコンセプトにも表現されているように「原点回帰」となります。
ではなぜ原点回帰がコンセプトとなったのでしょうか。
それはこれまでのX-Tシリーズが歩んできた変遷から読み解くことができます。
初代のX-T1では(幅)129.0mm×(高さ)89.8mm×(奥行き)46.7mm、重さが約440gでしたが、世代が進みX-T4ではボディ内手ぶれ補正機構が搭載され、液晶画面がバリアングル方式へと変更、バッテリーもより容量の大きい新型に変更されたことにより、134.6mm×92.8mm×63.8mm、重さが約607 gと大きくて重たいボディへと姿を変えてしまいました。
Xシリーズが小型軽量かつ高画質の最適解としてAPS-Cセンサーを採用していることを考えると、世代が進むにつれてボディサイズが大型化していく流れは本来の方向性と矛盾が生じていました。
さらに、よりハイスペックなX-Hシリーズの立ち位置を考慮するとX‐TシリーズではX-T1のような機種が求められるようになったのは必然なことだったのでしょう。
また、ユーザーもそれを望んでいたようにも思えます。
そこで満を持して登場したのがX‐T5です。
129.5mm×91mm×63.8mm、重さは約557gとなり、最大7段分のボディ内手ぶれ補正機構の搭載や容量の大きな新型バッテリーへの変更などがあったことを考えると必要十分な小型軽量化が図られました。
これによりXシリーズが持つ本来の方向性も維持しつつ、写真も動画も撮ることができるオールマイティなカメラとしての立ち位置を再び取り戻すことに成功しました。
それではここからは、実際の作例とともにX‐T5の魅力を語っていきたいと思います。
今回使用した機材はこちら
FUJIFILM (フジフイルム) X-T5
FUJIFILM (フジフイルム) フジノン XF35mm F1.4 R
・・・

撮影した時期はちょうど紅葉がキレイな時期だったので、この時に感じた鮮やかな色合いをどう表現しようと考えていました。
FUJIFILMではフィルム時代に培った色を再現できるフィルムシミュレーションという機能があり、誰でも手軽に好みの色合いを表現することができます。
今回は色鮮やかな発色を再現できる「Velvia」を使って撮影しました。
このフィルムシミュレーション機能はその時に感じた空気感であったり、感性を色という要素を使って自分好みに表現することができるため、日常をより特別なものに彩ってくれます。
裏面照射積層型のXシリーズ第5世代センサーを搭載するX-t5は有効画素数が約4020万画素です。
4000万画素を超える画素数があるため、画質の劣化を気にすることなく比較的自由にトリミングやクロップすることができ、構図を後から修正することも可能です。

風景写真には階調と彩度のバランスが優れ、ハイライトからシャドウまでが滑らかに繋がる「ASTIA」での撮影がおすすめです。
日常の何気ない一コマも抒情的な空間に包まれます。

フィルムシミュレーションの中でも特に人気が高いのが「クラシッククローム」です。
ドキュメンタリーフォトの現場で使われていたフィルムを再現しており、ストリートフォトのようなクールでかっこいい写真を撮りたいときに使いたいシミュレーションです。
また、クラシッククロームは空の色(シアン)が特徴的に表現されるため、空を大胆に入れた構図になりがちです。

シネマティックな雰囲気を表現できる「ETERNAブリーチバイパス」です。
フィルム時代の銀残しの手法を再現したシミュレーションで、彩度が低めで、コントラストが高いため、とても印象が強い仕上がりになります。
冷淡な印象となるため、使うのが難しいシミュレーションにはなりますが、ここぞとハマった時には写真を作品へと押し上げてくれます。

X-T5から新たに加わったシミュレーションの1つが「ノスタルジックネガ」になります。
アメリカンニューカラー時代の郷愁/追憶を表現したノスタルジックネガはアンバー色が特徴的で、どこか温かい空気感を纏った仕上がりになります。

X-T5は3軸チルト液晶を採用しているため、ウエストレベルからの撮影でも撮影姿勢が苦になることもありませんし、光軸に液晶があることで構図を安定して決めることができます。また、5軸最大7段分のボディ内手振れ補正機構により今回使用したXF35mm F1.4Rのような手ぶれ補正機構がないレンズと合わせてもブレの少ない失敗しない写真を撮ることができます。

空ばかりに目を向けていたら足元の世界が気になりました。
秋の訪れを感じさせてくれる風景が足元にも広がっており、クラシッククロームでシャドウ部の彩度を引き締めながら露出を少しアンダーに振って肌寒い空気感と立体感を表現してみました。
XF35mm F1.4Rは「神レンズ」と称されているほど人気のレンズで、FUJIFILMユーザーは是非とも一本は持っておきたいレンズです。
では描写はというと、開放時はオールドレンズのように柔らかく、絞ればキレのある写りになります。
またピント面は解像度が良くキレキレの描写をするため、被写体の立体感を表現したい時には打ってつけのレンズです。

「クラシックネガ」も多くの方から支持されている人気のシミュレーションです。
こちらも色調が印象的で、フィルム時代(特に写ルンです)に撮ったネガフィルムのような色合いになり、シャドウ部はシアンからグリーンになり、ハイライト部はマゼンタ寄りの色調になります。
今から13年前に登場したXF35mm F1.4Rは全群繰り出し方式のため、AF時の動作音がうるさく合焦スピードも遅めで、ブリージングもあるため動画撮影には不向きですが、ゆったりと構えて撮影するような場面では活躍するレンズになります。
また、AFでなかなかピントが合わない場合でもフォーカスリングが付いているため、MFで合わせることもでき、より自由度の高い撮影が可能です。

レンズの逆光耐性ですが、フレアやゴーストも多少見られますが、決して嫌な感じのものではなく逆にコントラストが低下することで全体の写りを柔らかい印象に仕上げてくれています。

撮りたいと思う被写体にいつどこで出会うかは誰にもわかりません。
そう、いつも出会いは一期一会です。
そんな一期一会の機会を高画質なカメラに収めるためには手軽に持ち出せるシステムを常に準備しておくことが必要ですし、何よりも持ち出したいと思えるようなカメラに出会わなければなりません。
この願いを叶えてくれるシステムが今回紹介しているX-T5とXF35mm F1.4Rの組み合わせです。
カメラが約557g、レンズが187gとボディとレンズを含めても744gと軽量で持ち出しやすいシステムになっています。
またX-Tシリーズ伝統のクラシックな外観も好評で、カメラをファッション感覚で楽しむことができるため、気軽にどこにでも持ち出すことができます。

最新のセンサーを搭載しているX-T5では、最高シャッタースピードが電子シャッターで1/180000秒での撮影が可能になり、光の条件が厳しいシチュエーションでの開放撮影や超高速シャッターで一瞬を切り取るような表現方法ができるようになりました。

X-T5はHEIF形式に対応しているため、高画質の画像をより効率良く保存することができます。
HEIFはJPEGよりもより多くの色情報を持ちながらデータサイズはJPEGの70%で、撮って出しの写真を高画質・高効率に保存することができます。
フィルムシミュレーションを使った撮って出し画像に定評があるFUJIFILMならではの着眼点です。

撮って出しの画像もいいですが、RAWで撮影して後から現像したいという方も多いと思います。
もちろんX-T5ではRAW撮影も楽しめます。
ダブルスロットを採用しているため、2枚のSDカードを入れておけば1枚の写真をRAWとJPEG/HEIFそれぞれ分割して保存できるので、お気に入りの写真をRAWとJPEG/HEIFの両方からセレクトすることができます。
RAW現像を行いたい場合はFUJIFILMからフリーの専用ソフトフェアが出ており、そのソフトウェアをダウンロードすることでX-T5の画像処理エンジンを活用したRAW現像が楽しめます。
またFUJIFILMのカメラやレンズはCapture Oneとの互換性もよく、Capture Oneでフィルムシミュレーションのプロファイルを当てることができます。
▼ FUJIFILMの専用ソフトウェア「X RAW STUDIO」についてはこちらから ▼

FUJIFILMのフィルムシミュレーションで欠かすことのできないシミュレーションが「ACROS」です。
数あるモノクロフィルムの中でも高い粒状性を持ち、白黒のコントラストが強い場面でもグレーの諧調表現が滑らかに出るため、被写体の立体感、質感ともに優れた描写になります。
またX-T5は最新のX-Trans CMOS 5 HRによって従来の拡張感度であったISO125が常用ISO感度になっています。
光をより効率的に取り入れることができるため、画質の向上とシルクのように滑らかな描写表現が可能となりました。

ファッションにこだわる方はカメラのお手入れにもこだわる方が多いのではないでしょうか。
そんな私も愛用のカメラをブロアーやクロスなどで掃除する機会も多く、ここで毎回大変だったことの1つがファインダーのアイカップの清掃です。
カメラを肩から下げている時にどうしても衣服の繊維(ホコリ、チリ)がアイカップのゴム部分に付着してしまいます。
これを除去するにはブロアーでひたすら吹くか粘着テープを使ってペタペタするしかなく毎回面倒な作業でしたが、X-T5のアイカップはフッ素コーティングがしてあるのかゴムの素材が違うのか定かではありませんが、チリやホコリが付きづらく、付いたとしてもブロアーで除去しやすいアイカップに変更されています。
とても小さな変更ではありますが、ユーザーにとっては嬉しい変更点であり、愛用のカメラをキレイにそして清潔に保つことができるようになりました。

「原点回帰」というコンセプトのもとで発表されたX-T5は機動性の優れどこへでも連れ出したいと思えるカメラです。
小型軽量というだけでなく、クラシックでアナログな外観も合わさり、ファッションアイテムとしても馴染むカメラへと回帰しました。
ボディカラーもブラックだけでなく、よりクラシックな雰囲気を漂わせるシルバーもあります。
自分好みのカラーを選択することで、より自分のファッションと合わせたコーデができるのもポイントです。
マップカメラでは「Camera is Fashion」をコンセプトに掲げ、特別な場所に持っていくカメラではなく、より身近にそして暮らしに寄り添うようなカメラライフをご提案しています。
まさにX-T5はそのコンセプトに相応しいカメラの1台です。
ぜひ今回紹介したX-T5とXF35mm F1.4 Rの組み合わせで、何気なく過行く日常を作品として切り取ってみてはいかがでしょうか。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
この記事が皆様の好奇心を刺激し、
それではまたお会いしましょう。
▼ X-T5に興味を持った方はこちらもチェック ▼



