
12月もそろそろ半ば。
年末年始にかけてイベントが目白押しな方も多いのではないでしょうか。
イベントごとに付き物なのが、なんといっても写真です。家族や友達との集合写真、恋人との思い出の一枚など、普段よりも写真を撮る機会が増えるかと思います。記念に残るような写真を、より良い一枚にしたいと思うのは当然のこと。
できればスマホよりもミラーレス一眼で写真を残したいけど、お出かけの邪魔になるのは嫌だなぁ、と思うことはありませんか。
今回はそんな方へうってつけのレンズがFUJIFILMから発表されましたので、さっそく撮影に出向いてまいりました。
その名も「XF23mm F2.8 R WR」、人気のパンケーキレンズの実力を探っていきましょう。

まずは本レンズの外観を見てみましょう。
「XF23mm F2.8 R WR」は開放F値が2.8の薄型単焦点レンズとして開発され、先に発売されたX-E5のキットレンズとして登場しました。
レンズ単体での販売は2025年12月5日からスタート。
人気の薄型単焦点(いわゆるパンケーキレンズ)ということもありお客様からのお問い合わせも多く、FUJIFILMで今最もアツいレンズと言っても過言ではありません。
気になるカラーはブラックとシルバーの2色展開です。
特筆すべきは何といってもそのサイズ感。
直径61.8mm、長さ23mmと、今までのXFレンズの中で最小・最軽量クラス(2025年12月5日現在)なのです。
また重量は驚異の90g!
身近な例を上げるとすれば、単1アルカリ乾電池が1本で130g、牛乳石鹸1個が同じ90gとなっています。どれほど軽量なのかお分かりいただけるでしょうか。


FUJIFILMのラインナップの中でも、軽量かつコンパクトなサイズ感で人気を博しているX-M5と組み合わせてみました。
レンズとボディをシルバーで統一してみましたが、いかがでしょうか。
この組み合わせだと総重量はなんと445gと、500㎖のペットボトルより軽くなってしまいます。


こちらはX-T50と組み合わせてみました。ブラックボディとシルバーレンズ、筆者的にはかなり好みのルックスです。
またこれだけ薄いレンズでありながら、絞りリングとピントリングをしっかりと搭載しています。FUJIFILMの強みであるダイヤル操作も難なくこなせます。
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ではここからは実際の作例を紹介いたします。
今回は冬の風物詩である、イルミネーションを交えたスナップ撮影へと赴きました。
使用カメラは筆者の愛機、X-Pro3です。

イルミネーションを見に行くため、遅めのお昼を済ませて目的地へ急ぎます。
途中見かけた自転車にプロペラを付けたアヒルが。グッと寄って撮影してみました。

目的地に到着し、まずは吹き抜けにそびえ立つ大きなツリーを撮影しました。
パンケーキレンズとはいえ、開放F2.8でも隅々までしっかりと解像してくれます。
フルサイズ換算35mmという画角もスナップ撮影にはちょうど良く、ほど良いパースが室内でも広さを感じさせてくれます。

ツリーの根元にはかまくらの様なドーム型のイルミネーションがありました。
雪の様なふわっとしたイメージを写真に落とし込むため、ドームの外側から内部にピントを合わせて大きな前ボケを狙いました。
特にフィルターなどは付けずに撮影しましたが、被写体の持つイメージを崩すことなく素直に表現してくれるレンズです。

モノクロの描写も見てみましょう。ピント面からしっかりと切れてくれるレンズのため、こうした重めのトーンが似合います。

ビルに反射した夕陽が逆光となって街を照らします。
こちらも絞り解放で撮影しましたが、目立ったフレアやゴーストなどもなく、優秀なレンズだと感じました。

途中立ち寄ったパティスリーで、チョコレートのケーキをいただきます。
筆者の隠れた趣味のひとつは、休日のケーキ屋めぐり。こうして丹精込めて作られたケーキを見ると、無条件で幸せな気持ちになれます。
毎回こうして写真に残しているのですが、たいていのお店が大柄なカメラとレンズを構えるような空気感ではありません。
「XF23mm F2.8 R WR」はまさにこういったシチュエーションにピッタリなレンズで、サッと取り出して撮影するのにうってつけのサイズ感でした。
また性能面においても最短撮影距離は20㎝と、他のXF23mmラインナップと比べても2番目に接写に強いレンズとなっています。

こんなに小さいケーキでも、ここまで寄る事ができます。
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ここで比較対象としてあげられるであろう、「XF27mm F2.8 R WR」との違いをご紹介いたします。(左:XF23mm F2.8 R WR、右:XF27mm F2.8 R WR)
画角やF値、サイズ感も似ているこちらのレンズたちですが、明確に違う点が「最短撮影距離」となっています。XF27mm F2.8 R WRは最短撮影距離が34㎝であり、テーブルフォトなどの寄って撮影する場面では少々手狭に感じる瞬間がありました。

先ほどのケーキをXF27mm F2.8 R WRで撮影してみましたが、これ以上寄ろうとするとピントが合わなくなってしまいます。
サッと撮りたい場面では、ピントを合わせるためにいちいち距離感を図らなければいけないのは、少し手間に感じてしまうかもしれません・・・。
とはいえXF23mm F2.8 R WRと比べるとパースの付き方が弱いため、お皿の大きさや背景との距離感を自然に撮影できるメリットもあります。

こちらもXF27mm F2.8 R WRの作例です。
ツリーのオーナメントを大きく写してみましたが、上述した通りパースの付き方が弱い為、見た目の印象に近い写真を撮影したい場合はこちらのレンズの描写が適していました。
どちらのレンズが良い・悪いというわけではなく、向き不向きをしっかりと理解したうえで自分に合ったレンズをお選びいただくと良いかもしれません。
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さて、XF23mm F2.8 R WRの作例に戻りましょう。
辺りが暗くなってきましたが、AFはしっかりとツリーのオーナメントにピントを合わせてくれました。
上でご紹介したXF27mm F2.8 R WRの作例と比べて、周りの枝や電飾まで画面内に収めてくれています。
筆者的な使い分けとしては、「標準」に近い27mm、「広角」に近い23mmと言ったような具合でしょうか。

あえてピントをずらして撮った一枚です。画面中央から端に行くにつれてレモンボケが目立ってくるのもこのレンズの面白いところ。

今回の撮影で一番気に入った一枚です。小さな家族の人形にしっかりと寄りつつ、背景の玉ボケや画面下の金色に光る塗装のツヤ感など、複数の要素を詰め込むことができました。レンズの素性が良くないと描写が破綻してしまうところですが、これらをしっかりと描き切る力がこんなにも小さなレンズに詰まっている。このパンケーキレンズ、侮れません。

駆け足でお送りいたしましたが、いかがでしたか。
同じくパンケーキレンズのXF27mm F2.8 R WRは新品・中古ともに品薄が続いておりますが、本レンズはすぐにご用意ができます!
(2025年12月12日現在)
せっかくボディを手に入れたのに、小さめのレンズが無くてお困りだった方へ。
自信を持っておすすめいたします。



