
フルサイズミラーレスが広く普及した今、「標準ズームも単焦点も一通り揃えた、その先」を探している方は多いのではないでしょうか。今回ご紹介する『LAOWA 10mm F2.8 Zero-D FF AF(ニコンZ用)』は、そんな方の背中を強く押してくれる一本です。
超広角の世界に、フルサイズ対応・開放F2.8・オートフォーカスという三拍子を併せ持つレンズは、現状ほとんど類を見ません。
LAOWA 10mm F2.8 ZERO-D FF AF(Zマウント)。画角はなんと130.4°。しかも質量約420gという軽さで、前玉にはφ77mmのねじ込みフィルターまで装着可能です。
LAOWAとして初のAFレンズであり、フルサイズの10mmでF2.8という仕様も世界的に見ても特異点。夜空や花火の“大きさ”を、そのままのスケールで写し込めます。

コンパクトな鏡筒に精緻な加工が施され、Zボディと組み合わせても過度に主張し過ぎないバランスの良い佇まいです。マウント周りやフォーカスリングの剛性感も高く、実際に手にすると「きちんと撮りに行ける道具」であることを強く感じます。
花火撮影
※ぜひ画質をあげてご覧ください。
音声は権利の都合上別楽曲ですが、注目していただきたいのは映像に写る「情報量」です。対角10mmの画角により、打ち上げエリアから観客席、会場の空気感まで一度に収めることができました。Zero-D設計による歪みの少ない描写のおかげで、地平線や屋台のラインも自然に保たれ、広角特有の誇張が抑えられた素直な映像表現が可能です。

大玉の炸裂と余韻の煙までワンフレームに収まります。
極端な広角でありながら花火玉の輪郭が崩れにくく、画面上部の放射も自然に表現されています。Zero-Dの名にふさわしい歪曲の少なさが、夜空のスケール感を素直に伝えてくれます。

ワイドスターマインの全景を収めたカット。
広大な黒の中に走る光跡が主役になる構図でも、歪みがないため違和感なく見ていられます。スチル撮影でもRAW現像時の補正で周辺光量落ちなど十分に追い込める程度に収まっています。この画角でここまで破綻せず使えること自体が本レンズの強みです。

連続して打ち上がる大輪を、観客席や屋台とともに写し込んだカット。
手前の暗部から花火のハイライトまで階調がしっかり残り、超広角ながらコントラストは良好。Nikon Z9の高感度耐性と相まって、光と煙のニュアンスを丁寧に描き出しています。
※いずれもNikon Z9 + LAOWA 10mm F2.8 Zero-D FF AF / 三脚固定で撮影した上記動画から切り出し。
星景写真

月明かりに照らされた海岸と黄色い橋、その頭上を一筋の流星が横切る瞬間を13秒露光で捉えました。
10mm F2.8の明るさがあることで、ISO1000でも星空と雲の立体感を両立。画面端まで星の形が大きく崩れず、風景と星のバランスがとても取りやすく感じます。

しかし、十分に補正可能な範囲であることがわかります。

橋の曲線を対角線上に配置し、空を大きく取った構図。
Zero-D設計により橋脚が真っ直ぐ描かれるため、超広角特有のパースを楽しみつつも、人工物の歪みが気になりません。広い画角が「どこに流星が来ても受け止められる」安心感につながります。

月光に照らされた岩場と、水平線近くに流れる光跡。
手前のディテールまでしっかり描きつつ、上空の星々も力強く写り、F2.8開放でもコントラストの抜けは良好です。周辺減光は残るものの、星景らしい奥行き表現としてプラスに働いてくれました。

雲海の上に浮かぶ星空を見下ろす俯瞰構図。
画面の端から端まで広がる雲と稜線を一気に取り込めるのは10mmならではで、超広角一本でロケーションの魅力を余すことなく表現できます。

薄明かりの空に浮かぶ月と奇岩の海岸線。
暗部から明部までのダイナミックレンジを活かし、夜から朝へと移り変わる微妙な空気感を写し取っています。画角が広いことで、「その場に立って見回した視界」そのものを切り出したような感覚が得られました。
今回の撮影ではすべて Nikon Z9 に本レンズを組み合わせて使用しました。
開放F2.8では周辺減光や四隅の甘さは確かに感じられますが、RAWでの補正や一段絞ることで十分実用的なレベルに整います。それ以上に、フルサイズ10mmでAF対応・F2.8 という組み合わせがもたらす撮影自由度は圧倒的です。
星景では「写したい空の広さ」に対してシャッター速度やISO感度の余裕を与えてくれ、花火では想像以上の範囲を歪み少なく一望できる。カタログスペックから受けるインパクト以上に、現場で構図を組むたび「この画角で撮れる」という安心感と楽しさを実感できるレンズでした。

マットな質感の外装、スムーズに回転するフォーカスリングやAF/MF切替スイッチなど、ビルドクオリティも好印象です。Zボディと組み合わせた際のバランスも良く、長時間の三脚作業や手持ちスナップでも取り回しに不満はありませんでした。
星空も花火も、肉眼で見る景色はいつだってフレームから溢れ出してしまいます。
LAOWA 10mm F2.8 Zero-D FF AF は、その「入りきらない感動」をもう一歩広く、もう一段階鮮明にすくい上げてくれる一本でした。
フルサイズ対応10mm、開放F2.8、Zero-D設計、今回はあまり恩恵を授かれませんでしたがAF搭載という唯一無二のスペックは、超広角レンズに新しい視点をもたらしてくれます。撮影スタイルが定まっている方にこそ、セカンド・サードレンズとしてこのレンズを選んでいただきたいと感じます。
星景撮影で広がる夜空を、花火大会で湧き上がる熱気を、そして日常の中のささやかな瞬間を。
「ここまで写るのか」という驚きとともに、撮る楽しさを再確認させてくれるはずです。ぜひ、ご自身のカメラボディとの組み合わせでその世界の広がりを体感してみてください。
【実機レビュー】歪みを極限まで抑えたZERO-Dレンズ最広角!「LAOWA 10mm F2.8 ZERO-D FF AF」を動画で紹介します
↓新品は人気も高いため在庫状況によっては中古商品も選択肢に!↓
↓ポイントも貯まります!↓
↓↓中古商品は一点ものにつき、あればチャンス↓↓




