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【Leica】やっぱりM10-Pを手放せない。ただ一つ明確な理由。

【Leica】やっぱりM10-Pを手放せない。ただ一つ明確な理由。

ライカMマウント初のセンサー搭載機「Leica M8」が発売されてから今年でちょうど20年。20年と聞くと、書いている私自身ですらそんなに長い時間が経ったのかと思ってしまいますが、文字通りもちろんそれはその通りで。この20年という長い期間の間に大枠では実にMマウント5シリーズが展開され、その中の派生機、限定機を含めればもうデジタルM型だけでもかなりの数に上ります。

そして今まさに新品で展開しているのは「M11シリーズ」で、6000万画素を超えるハイスペックセンサーは2022年の登場以降我々を魅了してやみません。しかし、そんな時代の中にある私は「M10シリーズ」の中の1台【Leica M10-P】を手放せずにいます。タイトルに反して手放せない理由が実はいろいろあるのですが、明確に頭一つ抜けている要素がひとつ、今回はそれをご紹介します。

答えから言ってしまいましょうか。
単純明快、写真の根幹を担う要素の一つ「色」。これが現状替えが効かないM10系の魅力です。

使用機材:Leica M10-P + Elmar 35mm F3.5 / Summicron M50mm F2 rigid

色、モノクロフィルム、モノクロ機であればいざ知らず、すべてのカメラにとっては基本的に写真の構成要素として大きな割合を占める部分です。広義で言えば白も黒も光と陰である以前にそれら二つの色、とも捉えられますから私たちが目にするものすべてが(写真に限らず)色という要素に支配されているといっても過言ではありません。

さて、その「色」を支配し人間の目に届くときには魅力的に感じられるように生み出し、運び出すのがデジタルカメラの仕事。RAWデータがその名の通り生のデータだとするならば、カメラが出すJPEG画像がそのカメラの思想を反映した結果の産物と言えます。M10系は特にこの段階が実に秀逸。

過去に何度か記事の中で触れたことのある魅力として、特に青と、緑が肉眼で捉えるものといい意味で異なります。
この特徴は他のMデジタルカメラはもちろん、あらゆるそのほかのカメラにも真似はできても再現することはできないものです。

新緑の葉が見た目以上に黄色みを帯びて写真に残ります。
黄緑色感が強くなるため好みは分かれるところではありますが私自身は絵画的なアプローチが気に入っています。

さて、実はここまでが土台。
ここからは重ね掛け効果としてオールドレンズが活きてきます。

独特な色の雰囲気を持つこのカメラの個性は、同時にやや彩度も高く見える傾向があります。
そこを逆手に取り、本来コントラストが低く写りがちなコーティングが未発達な時代のオールドレンズを併せることでお互いの個性を補い、引き立てあうような解を得ることができるのです。

もちろんそこに現れるレンズフレアやゴーストと呼ばれる現象も写真に彩を加えてくれる存在。
私個人的にはこれらの効果も良いものである認識なのであえてなくす努力はしていませんが、専用のレンズフードを用いることにより不要な光線をカット、結果的に効果を最小限に抑えることももちろん可能です。

この一枚も最たる例。
使用したレンズ「Leica Elmar 35mm F3.5」はレンズにコーティングがありません。
光もしっかりレンズに届いている状況なので霧がかったようなコントラストの低下が危惧されますが、カメラが出す色のおかげで作品として成り立たせることができました。

1930年代のレンズですがM10-Pにつけることで現代でも十分に戦えます。ごらんの通り人工物であっても解像感、描写感ともに問題ありません。

少しうす暗い室内、今度はレンズを交換して「Leica Summicron M50mm F2 rigid」での撮影です。
先ほどのレンズよりも発売年代が20年ほど後になるためこのころにはコーティング技術も比較的向上。現代レンズ程とはいかないまでもかなり安定した描写であることはご確認いただけるかと思います。

世の中にレンズを向けてシャッターを切るだけで分け隔てなくこのカメラの色として排出される安心感。
後からの編集や設定を詰め込んで理想を作り出すのも素敵な行為、時間であることは事実。しかし何もしない、初期設定のいわゆるJPEG撮って出しで作品が生まれるのであればそれに越したことはありません。
生まれ続ける作品を背に、またシャッターを切る旅路は撮影と目の前の景色に没頭できるかけがえのない時間です。

レンジファインダーカメラなのでおおよその測距はレンズの指標とレンズノブから。
35mmと50mmの枠は頭に入っているのでこういうシチュエーションではファインダーは覗きません。ただ、シャッターを切るだけ。

・・・

カメラの魅力を語る上でキーになる要素は人それぞれ、カメラそれぞれ。
特にカメラ本来の機能であるところの写真の要素にかかわってくると飛びぬけて替えが効かないものとなります。
私はよく一番テンションが上がるカメラこそが正解だとお伝えすることが多いですが、そのテンションの上がり方も見た目なのか、存在感なのか、サイズなのか、そして出来上がる写真なのかによって異なるもの。

ぜひ「このカメラで撮る写真じゃないとダメだ」、そう思えるカメラと巡り会ってみてください。
沢山のカメラ、たくさんのレンズに触れるうちにきっとあなたにとっての1台が見つかるはず。

[ Category:Leica | 掲載日時:26年05月02日 19時38分 ]

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