
【Leica】「不便」こそが最高に贅沢。モニターを捨てた私が手に入れた、写真の原体験
デジタルカメラを所有するユーザーの99パーセントのカメラには撮影結果を確認したり設定を変更するために”背面モニター”が搭載されているでしょう。もちろん当たり前の事です。しかしながら今回ご紹介するカメラ『Leica M11-D』はその”当たり前”の機能が搭載されていないのです。簡単にご説明するとLeica M11-Dはデジタルレンジファインダーカメラですが、撮影結果の確認や設定を変更するためのモニターが搭載されていないのです。
本来モニターが存在するべき場所にはISO変更ダイヤルが搭載されています。今回はそんな正気ではないカメラ『Leica M11-D』の素晴らしさをご紹介いたします。
まずは簡単に基本スペックをご紹介いたします。基本的にはLeica M11-Pとほぼ同様のスペックを有しています。有効画素数約6000万画素でトリプルレゾリューションテクノロジーを搭載、ライカ コンテンツクレデンシャルも搭載されています。カメラ内部にストレージが256GB分搭載されており、SDカードを挿し忘れても撮影が可能です。加えてSDカードと内臓ストレージに記録する形式を振り分けられるので実質ダブルスロットのような使用も可能です。
背面モニターが搭載されていないため、撮影画像の確認、ファームウェアアップデート、設定変更には公式アプリを接続し行います。
公式アプリ:Leica Fotosの概要はこちらから

全面はLeica M11-Pと変わらない外観です。
ボディ重量は540gです。通常のモニターが付いているM11よりも重量が重いのは不思議ですが6000万画素・フルサイズ搭載カメラと考えれば非常に軽量です。

豊かな階調性のおかげでハイライト・シャドウ部までしっかりデータが残っています。
筆者が初めてLeica M11-Dを使った際に感じた印象は”使いにくい”でした。これまであったモニターが無く簡単な設定でさえアプリ接続をしなければならないので不便で、使いにくい印象でした。加えて現代では当たり前のオートフォーカス・手振れ補正なども存在しないので普段以上に撮影に集中しなければならないのです。特に筆者が感じた不便さはSDカードのフォーマットさえアプリに接続しなければならないところです。

レースカーを撮ってみました。Leica独特の立体感があります。
しかしながら何回もLeica M11-Dを使っていくとその素晴らしさ・楽しさを体感するようになりました。今までは撮影した画像のクオリティーばかり気にして”撮影体験”自体を楽しむことが少なかったのですが、Leica M11-Dは撮影体験・実際に撮影した画像をアプリで確認するまでわからないというワクワク感が昔のフィルムカメラのような感覚で楽しさを見出せるようになりました。

背面モニターがないからこそ完璧な”一瞬”をキャプチャーできる確率が上がります。
背面モニターが無いので、撮影することだけにフォーカスして撮影ができますし、不要にモニターを触ることもないので撮影する一瞬のタイミングを逃す機会が激減しました。

動きものはこのカメラが最も苦手としている部類ですが、目測である程度ピントを合わせて少し絞り込めば大体ピントが合います
もちろん100万円を超えるカメラなのにもかかわらず機能面で劣っていることは確かなのですが、レンジファインダーカメラで撮影する楽しさ、スマートフォンに取り込むまで確認できないフィルムカメラのような撮影体験。

繊細で美しい写真を撮影出来ます。
まさに唯一無二のカメラだと言えるでしょう。

どこか柔らかさがありつつも現代のような鋭い描写もあって流石Leicaといったところでしょうか。
吐き出す画質はもちろんLeica独特の質感で6000万画素による高精細な写真が撮れます。

モニターがあるべき位置にISO感度変更ダイヤルがあります。撮影感覚はまるでフィルムカメラのようです。

非常にシンプルなボタン・ダイヤル配置です。
Leicaカメラのほとんどはドイツで生産されています。さすがのドイツクオリティーです。精密で塊のような重厚感が所有欲を満たします。車で例えるならポルシェの固い足回りといったところでしょうか。日本製のような柔らかさはなくシックで硬さを感じます。

レンズによっては収差が顕著に発生しますが。それもも1つの”雰囲気”と捉えましょう。
もちろん万人にお勧めできるカメラではありません。しかしながら少しでも「欲しい」と思っているのであれば、その瞬間に入手することを検討するべきだと筆者は考えます。

夕日のグラデーションが素晴らしいです。
その理由として、年々Leica製品は値上げを続けているからです。Leica M11-Dも発売時から8万円も価格上昇しています。だからこそ入手したい時に購入するべきなのです。

独特な立体感に加えて線の細い描写です。
意外と便利だったのが本体に搭載されているUSB-Cによる充電です。前世代のLeica M10シリーズはベースプレートを外し、チャージャーでの充電でしたが、今作からベースプレートを廃止し、ダイレクトにバッテリーアクセスが可能になった事に加えて底部にあるUSB-Cポートから充電を行えるようになりました。歴代Leicaユーザーからするとベースプレートの廃止は寂しいところですが、非常に利便性は高くなりました。

言語化が難しいですが非常に気に入っている写真です。
いかがでしたでしょうか。今回は簡単ではありますが Leica M11-Dの楽しさ、すばらしさを撮影した写真と共にご紹介いたしました。カメラ市場ではかなり高額な部類になりますが、購入するだけの価値は絶対にあります。ぜひご検討ください。
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