
【Leica】Mデジタル唯一の色作りである240シリーズの画が懐かしい
新年明けましておめでとうございます。本年もマップカメラのご愛顧よろしくお願い申し上げます。
筆者の年明け1回目の執筆となる今回はイメージセンサーにCMOSを搭載した初めてのM型デジタルライカ「M(Typ240)」と
同じ年に発売された「アポズミクロン M50mm F2.0 ASPH.」を選びました。
どちらも2013年に発売された製品で12年余りの月日が流れ今なお人気が高いモデルです。
35mmフルサイズの画素数は2026年1月3日現在、6000万画素のM11シリーズが一番画素数が多く、
M(Typ240)シリーズは2400万画素と現行機種と比べれば控えめな画素数です。
とはいえ一般的なPCモニターや印刷用途では実用十分で、被写体によりますがファイルサイズはJPEGで1枚5MB~15MBと
データサイズが軽いのが魅力で、64GBのSDカード1枚でDNG RAW+JPEGの最高画質で1000枚弱撮影できるのがメリットです。
バッテリーは1800mAhのBP-SCL2で驚異的な燃費の良さで3時間程、撮影、再生、設定等変えながら撮りましたが
撮影終了後に残量を見たらまだ80%もあり、ほぼ距離計での撮影とはいえ予備バッテリーいらずのスタミナには驚かされました。

F2.0 1/400 ISO200
「アポズミクロン M50mm F2.0 ASPH.」はピント合焦部の解像感と前後の素直なボケ味が魅力のレンズでシーンを選ばすカメラに付けっぱなしで使える1本です。また、もっとも特徴的なのがレンズ名にもなっているアポクロマート設計になっており、ハイライトの輪郭部に出やすい色収差を補正して全てのディティールを自然に再現してくれることで、写真では蛍光灯の輪郭部分の色収差が問題なく抑えられています。

F2.0 1/200 ISO200

何気なく撮影した写真の1枚ですが、オートプレビューを一瞬見て良い意味で驚いた1枚です。
拡大した2枚目の写真の黒い部分にカメラの背面モニターの大きさでも認識できるモアレが出ていますが、今までの筆者の撮影経験だと数千万画素クラスの解像力を持つカメラを使ってビル群等を遠景で撮影した時に稀にモアレを見ることがありましたが、M(Typ240)の2400万画素クラスでも発生していたからです。それほどまでに「アポズミクロン M50mm F2.0 ASPH.」は優れた解像力があるので、画質の向上を目的として絞り込む必要がないことを再認識しました。

F2.0 1/4000 ISO200
青空と正月飾りの赤色のコントラストが目にとまり何気なくシャッターを切った1枚。どことなくCCDセンサー時代のカメラの画作りを思わせる赤色や白い球の質感と立体感を感じる描写が素晴らしいです。
M(Typ240)はCMOSIS社と共同開発で作られたCMOSセンサーで、CCDセンサーの長所も取り入れることで自然で鮮やかな色再現や細部まで美しい描写力を実現しています。
画像処理エンジンと使われている初代「LEICA MAESTRO(ライカ マエストロ)」は元々、中判デジタル一眼レフカメラのライカSシリーズに搭載されているものをM(Typ240)に起用しており、CMOSIS社のセンサーと初代マエストロエンジンの組み合わせを用いたM(Typ240)シリーズは今となっては貴重なカメラです。

F2 1/100 ISO200
年の瀬の浅草は内外問わず観光客で賑わっており小道に入ると道幅が狭いこともあり、レンジファインダーカメラに慣れていないと構図作りが
難しい場面もありますが、M(Typ240)はCMOSセンサーを初めて搭載したことにより、ライブビューを使えるようになっているのも特徴です。
EVFのみのモデル「Leica M EV1」が発売された今だからこそ感慨深く、距離計でしかピント合わせができなかった当時のライカユーザーの喜んでいる姿が想像できます。ガラス越しの撮影ではあるものの、たい焼きや鉄の器具の質感がよく出ており、ガラスや器具の汚れもしっかりと写し取っている画作りもどこか懐かしさを感じ、M(Typ240)は下町のスナップとは特に相性の良さを感じました。

F2 1/3200 ISO200
今回の撮影ではM(Typ240)の色の設定は初期設定のスタンダードモードを使用していますが柑橘系の果物と葉っぱの色合い、青空、そして何より枝のシャドウ部が筆者が昔使用していたCCD時代のデジタルカメラの色作りを彷彿とさせ、しみじみと思い出します。
アポズミクロンM50mmの線をしっかりと描写する写りとM(typ240)の自然な色の鮮やかさは発売時期が同じだけあり相性が良いのだと思います。

F2 1/125 ISO200
MデジタルシリーズはM(Typ240)、M10、M11とモデルチェンジを重ねるごとにカメラ本体の厚みや重みが薄く、軽い姿に変わっています。
一般的には日常使いや旅行にはカメラはなるべく薄く、軽い方が良いという考えが多いとは思いますが、このM(Typ240)は発売から13年たった今
改めて手にとって見ると厚みのあるトップカバーとベースプレートは無垢の真鍮の削りだしで、ボディは単一のパーツからなる高強度なマグネシウム合金ダイカストのフルメタル製なので重厚感が感じられ、モノとしての高級感と所有欲を満たすビルドクオリティが逆に新鮮で良いとまで感じます。1/4000秒のシャッター音は写真を撮った!という実感が得られ、距離計でのピント合わせも含めてM(Typ240)は撮影過程が楽しめるカメラです。

F5.6 1/100 ISO200
今でこそX2D 100Cの3.6インチ型、Nikon ZRの4インチ型と超大型高精細モニターを搭載したミラーレス一眼カメラが販売されていますが、M(Typ240)はデジタル一眼レフカメラが全盛期だった頃に割と良いスペックだった3型92万ドットの液晶モニターを採用しています。朱色や低コントラストの石作りの被写体を撮影すると、背面モニターで見た時にしっかり色が出ているか少し不安になる場面もありましたがPCに写真を取りこんでみるとしっかりと写っており背面モニターはむしろ構図の確認用、あるだけ良いと割り切って撮影に集中できるカメラと思えるところも良いかもしれません。筆者が3時間撮り歩いてもバッテリーの残量が80%も残っているのは電力を食いがちなモニターの性能を控えめにしているところも理由の一つだと思います。


いかがでしたでしょうか。2013年に発売してから今年で13年目を迎えるLeica M(Typ240)。
Mデジタルを始める1台目として手頃な価格でありCMOSIS社のイメージセンサーと初代マエストロエンジンの組み合わせを採用した
CCDライクな、どことなく懐かしさを感じる画作りを出してくれM10シリーズやM11シリーズを既にお持ちの方でも画作りの違いが味わえる1台です。実機を手にすると重さや厚みが高級感を感じさせ、特にシルバーボディとLeicaの赤バッジはライカで撮っているというスタイルが街中で見かけた時に絵になります。M(Typ240)シリーズにはトップカバーや背面モニター等の外装を変えたプロフェッショナルモデルのM-P(Typ240)シリーズもあり、240シリーズならではの画作りが楽しめる機種は限定モデルを含め様々なバリエーションがあります。
新しい年の始まりにどこかノスタルジックな画作りが楽しめるカメラで思い出を残していきたくなりました。
▼関連記事はこちら▼
▼今回撮影に使用した機材はこちら▼
▼マップカメラなら中古商品でも安心の1年保証付き!▼
|
|





