「マップカメラの世界」ではディープなカメラの世界をスタッフの視点からお届けします。
今回のテーマはフィルム撮影の魅力について。
動画内ではデジタル全盛の時代になぜフィルムカメラを使うのかご紹介しています。
それではお楽しみください。
【動画チャプター】
00:00 オープニング
00:46 愛用のフィルム機材
03:30 写真紹介(Kodak Ektar 100)
06:28 写真紹介(Kodak PORTRA 400)
08:34 写真紹介(Rollei RPX 100)
10:23 最後にフィルムの魅力について
11:06 エンディング
Nikomat FTN + Nikkor-S.C Auto 50mm F1.4 + Kodak Ektar 100
祖父のカメラを借り、フィルムで初めて撮影した旅行での一枚。
この頃は露出計を持っていなかったためスマホアプリで代用し、なんとか一枚ずつ撮影したのを思い出します。
電車の一番前の席はいつでもワクワクします。
CONTAX T3 + Kodak PORTRA400
ここからはCONTAX T3で撮影した写真です。
飛行機の窓から撮影、この日はとても天気が良く綿あめのような雲を見ることができました。
コンパクトなカメラだからこそポケットからサッと取り出し見たものを記録することができます。
フィルムを変えれば色調や雰囲気も変わり、デジタルカメラとはまた違った魅力を持っています。
CONTAX T3 + Kodak PORTRA400
真鶴岬の三ツ石を収めました。
雲の写真とはまた違ったパキっとした解像感あふれる一枚。
T3に搭載されているSonnar T* 35mm F2.8は非常にシャープなレンズで手のひらサイズとは思えない描写力を誇ります。
フィルムと言えばざらついた粒状感のある写真をイメージされるかもしれませんが、使い方によっては高い解像感を持った写真を撮影することもできます。
CONTAX T3 + Rollei RPX 100
Rolleiのモノクロフィルムで撮影した一枚。
散歩中に見つけた配達バイクのサイドミラー、光が反射して目にとまりました。
モノクロでは無機質なものを撮影したくなります。
OLYMPUS mju ii + FUJIFILM FUJICHROME 50D
ここからは動画ではご紹介しきれなかった写真をご紹介します。
今回動画内でご紹介している写真はフィルムの使用期限内に撮影したものです。
大幅に期限が切れたフィルムを使うと上のように色が抜けてしまうことがあります。
こちらはポジフィルムだったのですが緑以外の色が抜けてしまいました。
現像から戻ってきたフィルムを見てそのフィルムと同じような顔色になったのを思い出します。
Nikon FM10 + Nikkor-S.C Auto 35mm F2.8 + PERUTZ Primera 100
しかし期限切れのフィルムでもこのようになることもあります。
どちらの写真も期限切れのフィルムを通して撮影したものですが、びっくりするほど違います。
厳密にいうと上はポジフィルム、下がネガフィルムなので色の抜け方が違うということもあるとは思うのですが、どちらも使用期限が5年以上過ぎていたものでした。
しかしどちらも等しく筆者にとっては良き思い出。
賞味期限が切れてしまった「とても美味しいもの」を食べるか悩む気持ちに似ていると思います。
選んだ以上もしも食あたりをしても後悔はないのです。
カメラとレンズ、そしてあえてこのフィルムを選ばなければこの写真は世に生まれ出ることはありませんでした。
緑色の街の写真はじっくり見返すとこれは京都に行った時のものだと気づき、一緒にいた人とその時の記憶をゆっくりと思い出させてくれます。
また、輝くようなひまわりの写真は見た瞬間にカラッとした北海道の夏を思い出させてくれます。
自分が見返して楽しむ写真はとびきり自由でありたいと思います。
少し脱線してしまいました。
消費期限内でも高温多湿な場所での保管によってはフィルムの劣化を起こしてしまう可能性があります。
初めての撮影に挑まれる方は販売店でしっかり保管されている新しいフィルムを使用することを強くおすすめします。
CONTAX T3 + Kodak PORTRA 400
動画内でお話しした内蔵ストロボの発光禁止設定についてですが、簡単な手順を踏むことで発光を禁止したまま電源をオンにすることができます。
①カメラ電源ON時、ストロボボタンをストロボマークが点滅するまで押し続けます。(約2秒)
②点滅したら一旦ボタンから指を離し、再度ボタンを押して希望のモードを選びます。
③約8秒で自動的に点滅から点灯に変わりセットが完了します。
※シャッターボタン半押しまたは、カメラ電源OFFでもセットされます。
以上で発光モードを保持できます。
絶対にフラッシュを光らせたくない方へおすすめの機能です。
Nikomat FTN + Nikkor-S.C Auto 50mm F1.4 + Kodak Ektar 100
レンズがかなりくもっていたためかなりソフトな描写になっています。
のびのびと過ごす牛に見とれてしまいます。
CONTAX T3 + Kodak T-MAX 100
とてもシャープでソリッドな一枚。
T-MAX 100 はKodakが誇る超微粒子フィルムで、高い解像度とシャープネスが魅力のフィルムです。
首都高とマンションの間の空の雲もしっかりと表現されています。
Leica M4 50JAHRE + ズマロン M35mm F2.8 + FUJIFILM PRO400H
こちらは池の日の射しこむところに集まっていた錦鯉。
驚かさないように息をひそめて撮影しました。
スキャンの際に少し露出を上げているため、暗部に粒状感が出ています。
Leica M4 50JAHRE + ズマロン M35mm F2.8 + Kodak PORTRA 160
最後は夏らしい一枚で。
波に同じ形はなく、撮影するたびに違った表情を見せてくれます。
大好きな写真家の方がライフワークとして海の撮影を行っていることを知って以来、海を見に行ってはたくさんシャッターを切ってしまいます。
ここまで自身で感じてきたフィルム撮影の楽しさをお伝えしました。
撮影から画像を得るまでのプロセスがデジタルに比べ圧倒的に多く、失敗することもあるかもしれませんが、
アナログを愛する気持ちを胸に少しでもフィルム撮影に興味を持って頂ければ幸いです。
各フィルムの使用感や描写についてはこちらでもご紹介しております。
今回ご紹介したカラーネガフィルムおすすめの4本です。
モノクロオススメの4本!
動画でもご紹介している露出計とストラップです!