「マップカメラの世界」ではディープなカメラの世界をスタッフの視点からお届けします。
第5回でご紹介するカメラは「Leica M2」です。
言わずと知れた名機「M3」のマイナーチェンジとも称されるM2にはぜひ知っておきたい魅力がたくさん。
私は沼に足先を浸したばかりなのでディープなカメラの世界というと少し気が引けますが、
日々楽しく愛でているカメラの魅力を思うがままにお伝えします。
お楽しみいただければ幸いです。
話の中の語句について、正しくは「巻き上げレバー」と「巻き戻しノブ」です。
巻き上げと巻き戻し、どちらがどちらか分からなくなることが度々あります。
ライカを買ってからというもの、旅のお供は専らライカになりました。
コンパクトでありながら確かに写る信頼感はもちろん、大好きなカメラだからこそさらに気分は上がるというもの。
良い写真を撮れるかどうかは、感動を写真に変える運動の抵抗を減らすことが肝だと思っています。
そのためにカメラに求めるスペックは最低限であり、愛着こそが潤滑油になり得るという認識です。
さて、今回動画の中ではご紹介しきれなかった写真を掲載します。
なお、熱海編に関しましてはこちらのブログで既に掲載しておりますので、この記事では北海道の写真をいくつかご覧いただくことにします。
改めて思い入れを語ることができ、嬉しく思います。
北海道へは新婚旅行で行きました。私もM2、妻もM2。
M型が欲しいと言ってくれるものですから、壮絶なセールストークを繰り広げた結果です。
ちなみに、動画内に写っていたシルバークロームの個体は妻に借りてきたもの。
私にとっておよそ10年ぶりの北海道は刺激が多く、自ずと撮影枚数は増えていきます。
大雨のポロト湖畔で靴を濡らしてみたり。
登別温泉で鹿を追ってみたり。
かと思えば、時計台を仰いだり、帰巣を見送ったり。
七日間の疲れと、安堵と、センチメンタルをフィルムに込めてみたり。
フィルムで撮れば旅の時間を邪魔しません。
バッテリーの充電も必要なければ、構図や写りに一喜一憂したり、ああだこうだと悩む必要も無し。
だってフィルムには最高の景色を写した写真が100%詰まっている想定なのですから。
現像してみてその通りの撮れ高であることはまずありませんが、そこは思い出が補正してくれます。
適度に忘れ、適度に思い出し、適度に笑ってまた感動すればそれでいいのです。
写真に正解が無いように、カメラ選びにも正解はありません。
もしも悩んだとしたら「一番欲しいカメラ」が間違いなく最高の選択です。