
【Leica】最高峰の描写と「驚異の身軽さ」で散歩写真が一変した話
今回ご紹介するのは、ライカの長い歴史において一つの大きな転換点とも言える注目の1台、『LEICA M EV1』です。
「M型ライカといえばレンジファインダー」という長年のアイデンティティ。それをあえて手放し、代わりに576万ドットの高精細なEVF(電子ビューファインダー)を内蔵したモデルです。基本的なスペックはM11を受け継ぎつつも、私たちに「まったく新しいM型体験」をもたらしてくれます。
さっそく、現行の『Leica (ライカ) アポズミクロン M50mm F2.0 ASPH. ブラック』と組み合わせて街へ繰り出しました。

M型ライカの無駄のない美しい佇まいやコンパクトさはそのままに、電子ビューファインダー(EVF)を覗いた瞬間、Mマウントレンズの極上の描写を、レンズの光軸を通して直接見ることができる感動を味わうことができます。
これまでのレンジファインダーでは、パララックス(視差)や二重像の確認が難しかった近接・絞り開放での撮影を、
EVFなら、被写界深度の極めて浅いシビアなピント合わせも、ピントリングを回して拡大表示させることで確実ピント合わせが行えます。
これまで背面液晶でピント合わせを行っていたシーンでも、しっかりとファインダーを覗き、安定した姿勢で撮影に集中すること可能になっています。

強い逆光のシーンなどでは、赤、青、紫、三波長の焦点位置を揃え、色収差を徹底的に抑えたアポクロマート設計を採用したアポズミクロン M50mm F2.0 ASPH.が大活躍します。更にフローティング機構の内蔵により、全域において他の現行レンズを寄せ付けない解像力を発揮。Leica M EV1と組み合わせることでライカらしいその場の空気感を伝える表現を最大限引き出すことができます。
なにより「一眼レフや最新ミラーレスカメラの使い勝手」を、M型ライカの極上のサイズ感とビルドクオリティのまま味わえることが、至福の体験と言えます。


Leica M EV1でピント合わせが便利になっても、ライカがライカである所以は失われていません。
オートフォーカスがないからこそ、レンズの距離計指標を頼りにしたゾーンフォーカスでの撮影は圧倒的にスピーディーです。
慣れてくるとファインダーを覗かずとも「この辺りなら何メートル」と感覚を体に染み込んでくるので、被写体に出会った瞬間にカメラを構えてシャッターを切る。
その一連の動作の流麗さは、コンパクトなシステムと相まって、ストリートスナップの最強の相棒となってくれます。
レンズを何本かバッグに忍ばせても苦にならない、このシステムの身軽さは何物にも代えがたい魅力です。

陽が落ち、夜間での撮影。
立体的なテールライトにフォーカスを合わせて、撮影を試みてみました。
MTFにおいて非常に優れた特性を示す、開放絞りの描写で艶深く輝くボディの被写体表面とな品の良い光で魅了するテールライトのディテールを余すところ無く写しています。
変に脚色が加えられていないニュートラルな発色が、なんとも言い難いLeicaらしい澄んだ描写を表しています。

既存のM型ユーザーの方には最新の利便性と新たな発見を。そして、これからライカの世界へ足を踏み入れる方には、レンジファインダー特有の作法を強いることなく、数多あるMマウントレンズの素晴らしい世界を余すところなく堪能させてくれます。
ライカが到達した、デジタルネイティブなM型のひとつの完成形。
ぜひ、その手で触れて、ファインダーを覗いてみてください。きっと、新しい写真の扉が開くはずです。



