【マップカメラ情報】Nikon AF-S 24-120mm F4G ED VR レポート
飛躍し続けるニコンのレンズ群
近ごろのニコンはとても気持ちが良い。
何故なら、ポートレートの王道「AF-S 85mm F1.4G」や様々な状況に対応する「AF-S 28-300mm F3.5-5.6G ED VR」、APS-Cフォーマット専用超望遠ズーム「AF-S 55-300mm F4.5-5.6G ED VR」という、プロアマ問わずニーズの高い領域のレンズを次々に発売し、そのラインナップを充実させているからだ。これらのレンズの登場を待ち侘びていたユーザーも少なくないだろう。
そして、2003年以来7年間に渡り35mmフルサイズフォーマットの標準ズームレンズとして活躍し続けてきた「AF-S VR ED 24-120mm F3.5-5.6G」も、このタイミングで遂に「AF-S 24-120mm F4G VR ED」としてリニューアルされた。早くから発売を期待されていたレンズだけに、その注目度は相当なものに違いない。
生まれ変わった標準ズームレンズ
本レンズは、前モデルの「AF-S VR ED 24-120mm F3.5-5.6G」から、画質、機能、操作性のあらゆる面をブラッシュアップしており、さらに高い逆光性能を誇るナノクリスタルコートが施され、痒いところに手が届くズームレンズとして大きく生まれ変わった。
まず注目したいのは開放F値。前モデルがズーミングによってF3.5からF5.6へ変動するのに対し、本レンズはF4の通しになっている点だ。ズーミングをしてもF値が変わらなければ、シャッタースピードも固定ができるので、ズーミングの度に改めて計算し直す必要もない。ここぞというシャッターチャンスに集中できるというわけだ。また、自分が開放から何段絞っているのかも常に把握できるので、露出や被写界深度の調整も容易にできる。歪曲収差は、5倍もの高倍率ズームなのでそれなりに出てしまうが、壁面のタイルやビル群などをよほどカッチリ撮らなければそれほど気になるものでもなさそうだ。
高水準の「ナノクリスタルコート」と
手ブレ補正機構「VR II」
13群17枚のレンズ構成は決して少ない枚数ではないが、ここまでコントラストの低下やフレアの発生が抑えられた画像を見せられると、「やはりナノクリスタルコートの威力はすごいなぁ」とただただ感心してしまう。もちろん、それらを完全に抑えきることは難しいが、あえてフレアやゴーストの出るような構図で撮影しても依然として心地良い描写で、ズームレンズであることを忘れてしまいそうだ。 色乗りは非常にしっかりとした印象で、実物よりも幾分鮮やかな発色になるようだ。夕焼けや紅葉などを撮影したらきっと素晴らしいだろう。
手ブレ補正機構が前モデルの「VR」からシャッタースピード約3~4段相当の補正効果を持つ「VR II」になり、通常撮影時に有効なノーマルモードと、走行中の車内などから撮影する時のブレを抑えるアクティブモードの二つから選択できるようになった。
本レンズは、前モデルのようにD700のキットレンズにはならなかったものの、5倍のズーム比と開放F値が4の固定になったこと、そして物理的バランスを考えても、35mmフルサイズフォーマットのデジタルカメラボディにとてもフィットした常用ズームレンズと言えよう。
Nikon AF-S 24-120mmF4G ED VR 詳細
レンズ構成 | 13群17枚 |
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絞り羽根枚数 | 9枚 |
最小絞り | 22 |
最短撮影距離 | 0.45m |
最大撮影倍率 | 1/4.2倍 |
フィルター径 | 77mm |
最大径×長さ(mm) | 84×103.5 |
質量 | 710g |
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■作例写真 撮影機材:Nikon D700 +AF-S24-120mmF4G ED VR
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