【マップカメラ情報】Nikon D300S の魅力とは?!
高画質のD2X、高速連射のD2Hs、機動力のD200全ての良い所を集めた「DXフォーマットのフラッグシップ」D300。そしてD300発売から約2年、細かい点をブラッシュアップしたD300Sが登場。D300からの変更点は以下の通り。
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- 秒間7コマの高速連続撮影
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- 1280×720pxの動画撮影可能な「Dムービー」
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- 「Dムービー」に対応した外部ステレオマイク端子装備
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- ノイズを押さえさらに高感度でも綺麗に撮れるDXフォーマットCMOSセンサー
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- CFカード+SDカードのダブルスロット
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- D3に装備されていたデジタル水準器を搭載
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- ライブビュー専用ボタンの装備
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- 簡単に各種設定にアクセス出来る機能を独立したINFOボタンに割り当て
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- 静音撮影モードを追加
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- 焦点距離16mmをカバーする内蔵フラッシュ
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- プレビュー時に顔認識機能付き拡大表示に対応
・・・と、ニコンらしい堅実なアップデートとなっている。もちろん基本性能は、視野率100%のファインダーや防塵防滴のマグネシウム合金ボディー、動体撮影にも欠かせないファインダーの広範囲に広がる51点AFシステム、15万回のテストをクリアした高耐久性シャッターユニットと性能に全くの隙は無し。
D300ユーザーでもある筆者が、D300Sを使用してみて、なるほどこれは便利と気付かさせられたポイントがいくつかある。
CFカード+SDカードのダブルスロットは、撮影の「テンポ」を狂わせられる事がない。一見地味だが、高く評価したいバージョンアップだ。主メディア、副メディアの設定を行えば、主メディアが一杯になった場合でも、副メディアの方に引き続きデータを書き込みを行ってくれる。メディアの残り容量に気がつかず、「CF FULL」表示が出てしまい、集中力が切れてしまうような事が無い。
CFカード・SDカードのダブルスロットのメリットを活かして、単価の安くなったSDカードをメインに使うのも良い。また、D90やコンパクトデジカメからのステップアップを考えている方も、今まで使用していたSDカードが使えるのもメリットとなるだろう。
Dムービーは、ライブビュー中に簡単に撮影出来るので使い勝手良い。使い方としては、撮影地の全体をパノラマ写真的にパンニングしながらDムービーに収めたり、動く写真撮影とも言える大口径レンズのボケを活かしたデジタル一眼レフならではの動画撮影がおすすめ。特に撮影場所の記録を動画で残しておけば、ムービーを観ながら「この構図で写真を撮るのも良いな」、「ここにこんな物があったのか」など客観的に見なおすことが出来て、なかなか面白い。今までならビデオカメラが別途必要だったのだが、D300Sだけで新しい使い方が出来る点が嬉しい。取材時にメモ替わりに「Dムービー」なんて使い方も便利だ。
しっかり水平を撮って撮影したいときは水準器が大活躍。
先代D300の拡大プレビュー表示は、フォーカスポイントが拡大されてしまうのだが、AFロックをして構図を変えた場合、当たり前だがフォーカスポイントには被写体が写ってない。D300Sでは人物撮影時に顔を認識して拡大してくれるので、ピント確認作業に余計な操作をしなくてよい。
その他細かい使い勝手はじわりじわりと効いてくる。改良点が実に良く出来ているのだ。
フィルムカメラの時代には、オートフォーカスや連射速度、防塵防滴性能などカメラの基本性能はもちろんだが、シャッター音や質感など数値では見えない部分にカメラの良さを見いだしていた。「あのカメラはAFが速い」、「このカメラはファインダーがとにかく見やすい」、「シャッター音が気持ち良い」、「カスタムサービスのグリップの質感が手にフィットする」など、どのカメラも「らしい」個性を持っていたのだ。
そしてデジタル一眼レフの完成度もその領域にいま向かっている。
電源を入れる、ピントの山が見やすいファインダーを覗く、ミラーショックが無く切れの良いシャッター音を聞きながら気持ちよく撮影する。D300Sこれぞカメラのあるべき形なのだ。
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