
【Nikon】レンズ交換は一度もしない。一眼レフの完成形と高倍率ズームが描く夏のベイエリア
以前に撮影したものになります。
夏真っ盛りの強烈な太陽光が降り注ぐ中、千葉港周辺の撮影散策に出かけてきました。
今回は、ニコンのフルサイズ一眼レフ「D780」と、高倍率ズームレンズ「AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR」の組み合わせ。
港町や海辺のロケーションは、広大な空や海原の全景から、遠くに浮かぶ船や港湾設備の切り取り、さらにはカフェやインテリアの近接スナップと、必要とされる画角が多彩に切り替わります。
ミラーレスカメラが主流となった昨今ですが、今回「一眼レフ×高倍率ズーム」という組み合わせで用意してみました。夏の日中ならではの撮影をお届けします。
D780は、一眼レフでありながら「ライブビュー時にはZ 6と同等」のAF性能を持つミラーレスカメラとのハイブリッドな1台です。
強い夏の光線下でも見やすい光学ファインダーによるクリアな視界と、一眼レフならではのバッテリー持ちを維持しつつ、シーンに応じてチルト液晶+瞳AFのライブビューを使い分けられる柔軟性があります。
また、合わせた「AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR」は、広角28mmから超望遠300mmまでを1本でカバーする10.7倍の高倍率ズームレンズです。
海辺のような「潮風や微細な水滴・砂塵が舞う環境」において、レンズを外さずに広角から300mmまで、さらには全域最短0.5mの近接撮影まで完結できるのは、センサーへのホコリなどの混入を抑えつつシャッターチャンスを逃さないうえで、非常に実用的なメリットだと感じます。


散策のスタート地点は、JRおよび千葉都市モノレールの「千葉みなと駅」。
駅より降りたつと、頭上を滑らかに駆け抜ける未来的な車両が目を引きます。
千葉都市モノレールは、「懸垂式モノレールとして営業距離世界最長(15.2km)」として知られる千葉のランドマークです。
なかでも黒と青のスタイリッシュなデザインが特徴の「アーバンフライヤー(0形)」は、2012年にグッドデザイン賞を受賞しています。
手持ち撮影ですが手ブレ補正の効果もあり、「URBAN FLYER 012」の文字や車体の質感を高精細に引き寄せることができました。

千葉みなと駅から海側へ歩くこと数分、千葉港の区画が見えてきます。

ゆったりと散策している途中で見つけた、エアストリーム風のアルミかステンレスとおぼしきトレーラー。夏の日差しを受けてギラリと光る鏡面の映り込みが印象的です。
明暗差が大きい場面ですが、D780のダイナミックレンジもあり、ハイライトのトーンを保ちつつ、金属のシャドウ部も自然な立体感で収まります。

被写体に近寄って見上げる構図では、D780のチルト式液晶とライブビューAFが便利です。ローアングルから「PORT OF CHIBA」のシンボルマークと青空をダイナミックに配置できました。
さて、28mm広角から300mm超望遠の世界をここから見ていきましょう。
「10.7倍ズーム」の使い勝手はこのようになります。


広角端28mm付近で撮影。強い太陽を画面上部に配置した構図ですが、光芒を描きながら広がりのあるベイエリアを収められました。
そこから、距離はそのままに、少し横に位置を変えてズームリングを回して300mm端へ。 広角端画像にて港の左端に係留されていた貨物船を引き寄せると、船体の質感やマストの複雑な構造、船名までクリアに描写されます。
ズーム全域で最短撮影距離0.5mまで寄れるため、遠くの船から足元のスナップまでこれ1本で完結できるのは、散策撮影において大きな強みです。

夏場の直射日光下では、カメラボディ自体の熱が気になることがあります。
常時センサーに給電して映像を表示し続けるミラーレス構造に比べ、一眼レフのファインダー撮影は「シャッターを切る瞬間のみ通電する」仕組みです。
ボディ内部からの自己発熱がある程度抑えられやすいため、猛暑の散策でもミラーレスと比較すれば本体が熱を持ちにくく、バッテリーの持ちも含めて「夏場でも焦らずじっくり構えられる安心感がある」のは、一眼レフならではの隠れたメリットと言えます


一方、レンズ性能とは別の問題として、夏場特有の「空気の揺らぎ」には注意が必要です。
💡 夏場によくある光景:望遠で船がぼやけて見えたら
夏の強い日光で海面が温められると、水蒸気と熱気で空気の屈折率が変化します。
海面の向こうにある工場群などを300mmで狙うと、ピントが合っていても輪郭がメラメラと歪んで見えることがあります。
【自然現象ですので状況に合わせて撮影しましょう】
・無理に遠くを狙わず、100〜200mm程度で手前の船を引き寄せる
・揺らぎが少ない「朝方」や「夕方」の明るさを狙う
海の撮影には揺らぎは付きものですので、その情景を活かし撮影するのも楽しみにつながると思います。

さて、少し散策場所についても触れていきたいと思います。
千葉港の概要:千葉港は、日本屈指の貨物取扱量を誇る日本最大級の国際拠点港湾です。
大正11年(1922年)の港湾指定に始まり、昭和28年の開港を経て発展。
市川市から袖ケ浦市に至る6市(市川・船橋・習志野・千葉・市原・袖ケ浦)の海面にまたがり、水域面積は約24,800ヘクタールと日本一広い水域面積を有しています。

いまでも工業・物流が中心になっている千葉港ですが、ポートタワーなどの整備により、現在では市民や観光客が海と親しめるウォーターフロントとしても親しまれています。
ここ千葉港周辺は港巡りが楽しく、折を見ては乗船して楽しんでいます。
ペットとの散策にもぴったりですので、お勧めのスポットになります。


夏の日中という最近とみに暑さの目立つ環境で行った千葉港散策。
今回のNikon D780 × AF-S 28-300mmを使って感じたのは、「レンズ交換を気にせず気軽に歩ける機動力」と「一眼レフならではの素直な扱いやすさ」でした。
やはり素直にファインダーを覗いて撮影するというのは、これだけの光量の多い夏の環境下において、構図を確認しやすく見えやすいという光学ファインダーの利点をフルに活かせるかと思います。
・潮風がある港でもレンズ交換なしで安心できること
・モノレールから街並み・建物・海上の船まで1本でまかなえる柔軟さ
・日差しが強い日でもバッテリーや発熱を気にせず撮影に集中できること
最新ミラーレスにも魅力的な選択肢が多いですが、既存のFマウント資産を生かしつつ、気兼ねなくスナップを楽しめるシステムとして、D780と高倍率ズームの組み合わせは今でもとても魅力的な選択肢だと感じます。
皆様もご検討されてみてはいかがでしょうか。



