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【Nikon】クラシカルなボディに用意したパンケーキレンズが素晴らしかった!Voigtlander で行く犬吠埼

【Nikon】クラシカルなボディに用意したパンケーキレンズが素晴らしかった!Voigtlander で行く犬吠埼

太平洋に大きく突き出た千葉県最東端の街、銚子にある犬吠埼。
古くは高浜虚子や竹久夢二など数々の文人墨客が訪れ、その雄大な海と荒々しい海岸美を詩歌に残した歴史ある景勝地です。
明治時代に英国人技師R・H・ブラントンによって建てられた白亜の灯台は、今も変わらず海の安全を見守り続けています。

そんな雄大な太平洋に映える岬の先へ、ペットのまるの散歩を兼ねて出かけてみました。
今回用意した機材は、レトロなデザインで人気の「Nikon Z fc」と、コシナのマニュアルフォーカスレンズ「Voigtlander SEPTON 40mm F2 Aspherical Z-mount」です。

「セプトン(SEPTON)」という名前はカメラに詳しい方ですと聞いたことがあるかもしれません。
1950年代、旧西ドイツ時代のフォクトレンダーがデッケルマウント用に開発した銘玉「SEPTON 50mm F2」の名を冠したレンズ、それが「セプトン」です。絞りを挟んで対照的なレンズ配置を持つオルソメター構成を受け継いでいます。

今回登場した現代の「SEPTON 40mm F2」は、往年の名玉「SEPTON」のネーミングを受け継ぎ、6枚構成のオルソメタータイプをベースにしつつ非球面レンズ1枚を加えることで、F2という明るさを維持しながらコンパクトにまとめた形状となっています。

Z fc(APS-C)に装着すると、35mm判換算で「約60mm相当」になります。
一般的な標準レンズよりほんの少しだけ狭い画角ですが、これが散策しながら「あ、いいな」と思った風景やモチーフを自然に引き立てて切り取るのに絶妙な距離感なのです。

さらに、金属削り出しの重量感ある鏡胴と、職人技を感じさせる真鍮製ヘリコイドの滑らかなピントリングの手応えは、Z fcのダイヤル操作と相性抜群です。
手に持つだけで「写真を撮る時間」そのものが格段に贅沢に感じられます。

国の重要文化財にも指定され、1874年点灯の歴史をもつ犬吠埼灯台の足元に到着。

見上げるようなアングルでシャッターを切りました。
通常、建造物を下から見上げるように撮るとレンズの癖で画面端の線が少し歪みがちですが、このレンズは歪みを徹底的に抑える「オルソメター型」の配置をベースに設計されています。

おかげで、灯台の真っ直ぐ伸びる綺麗なラインが得られ、ありのまま描かれました。少し絞り込むことで、青空に浮かぶ雲のディテールから、長年の風雪に耐えてきた灯台の壁面の質感までカリッとシャープに写し出してくれます。

灯台の足元で目を引くのが、珍しい純白のポストです
旅の旅情を引き立てる「白いポスト」は、2012年3月14日に灯台を管理する銚子海上保安部と銚子郵便局が協力し、茨城県神栖市内の集配センターで保管していた1960年製造の丸型ポストを白い犬吠埼灯台に因んで白く塗った白い郵便丸型ポストが設置したそうです。

背景の壁とポストの重なる立体感を出すため、絞りを少し開けて撮影してみました。
このレンズは開放ぎみで撮影すると、ピントを合わせた中央部は非常にシャープでありながら、背景が滑らかに自然にボケて被写体がすっと浮き立って見えます。

このレンズはマニュアルフォーカスレンズですが、Z fcの画面上でピントが合っているか確認できるアシスト機能が働くため、ポストの文字までピントをしっかりと合わせるのも簡単です。

灯台の周りには、海を望む気持ちの良い散策路や緑の広場が広がっています。
植栽にグッと近づき、背景に海と空を配置してボケの様子を確認してみます。
うるささを感じるというより、素朴に柔らかくボケて行く様子が感じられるかと思います。

このレンズは、マウント面から厚みわずか32mm・重さ約205gというスリムな「パンケーキ型」でありながら、最短撮影距離0.3mまで寄ることができます。手前の緑のみずみずしさや輪郭をしっかりと捉えつつ、奥の風景を柔らかくボカすことで、散策中の空気感を写し撮る1枚になりました。
旅行中のカフェでの料理撮影や小物撮影の様な別のシチュエーションでも、この「寄れる性能」が大いに活躍してくれます。

犬吠埼の岬自体の高さは約20メートルとなります。
広い太平洋を一望でき、岬に打ち寄せる波も見下ろして楽しむことができます。
沖を行きかう船を眺めながら、ゆっくりと時間を過ごすのも良い場所です。

灯台周辺の高台から、白砂青松の海岸線が広がる「君ヶ浜海岸(君ヶ浜しおさい公園)」側へと足を延ばしました。
浜に下りれば、激しい波の表情を間近で捉えることができ、岬にそびえる灯台を広く仰ぎ見るような撮影に臨むことができます。

打ち寄せては激しく砕ける白波にレンズを向け、シャッタースピードを高めに設定して一瞬を切り取ってみました。
水滴が飛び散る明暗差があるシチュエーションでも、レンズの光学的ポテンシャルの高さもあり、白飛びの境界に色にじみも出ず、波頭の粒子まで驚くほどクリアに描き出してくれます。

潮風を感じる砂浜から遠くの岬を望む構図でも、換算60mmという画角が風景の要素を引き締め、散策の旅情を際立たせてくれました。

ただ風景を記録するだけでなく、自分の手でマニュアルレンズのヘリコイドを回し、ファインダー越しに世界を切り取っていくというのは、ゆったりと散策しながらの撮影には、とてもよく似合うものかと思います。
高台からのパノラマも、君ヶ浜の波打ち際からのダイナミックな景観も、自分の手でピントを追い込む過程を経ることで、より鮮明な思い出として写真に残ります。

「Z fcに似合う上質なレンズが欲しい」「オートフォーカスとは一味違う、じっくり撮る楽しさを味わってみたい」という方にとって、このSEPTON 40mm F2 Asphericalは間違いなく撮影の幅と所有する喜びを広げてくれる素晴らしい相棒になります。

ぜひこの組み合わせで、次の休日のお散歩に出かけてみてはいかがでしょうか。


▼関連記事はこちら▼

1048:銘玉の名を受け継いだパンケーキレンズ『 Voigtlander SEPTON 40mm F2 Aspherical E-Mount 』


[ Category:etc. Nikon | 掲載日時:26年09月10日 18時16分 ]

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