2011年7月22日、第3世代のPENが登場した。内蔵フラッシュ、フルHD動画撮影、タッチパネル操作が可能となった”全部”入りモデルだ。

第3世代のPEN

第3世代のPENシリーズは、フラッグシップ機のE-P3、PEN LiteシリーズのE-PL3に加え、よりカジュアルになったPEN mini E-PM1が新たに追加された。

3機種とも形状は似ているのだが、それぞれの機種が醸し出す質感がいい意味で違うのだ。素材の質感や大きさ・重さのバランスが、使う人・使い方に合わせて上手くデザインされている。

E-P3は、定評のあるレトロなデザインに更に磨きが掛かり、所有欲を掻き立てられる要素が随所に盛り込まれている。メタルボディの質感をはじめ、着脱可能なグリップや、高解像度の有機ELディスプレイ、タッチパネル操作などトレンドを上手く取り入れたまさに全部入りのフラグシップカメラだ。

では早速全部入りであるそれぞれの特徴を見ていこう。

背面のモニターは、同社のコンパクトデジタルカメラXZ-1にも搭載されている3.0型の有機ELモニターとなった。モニターの解像度は61万ドットとなり、高解像度表示による映像の確認や、高級感のあるメニュー表示に活かされている。

解像度が上がったことで心配されるライブビュー表示のレスポンスだが、新開発のハイスピードLive MOSセンサーと画像処理エンジンTruePic VIの組み合わせで自然で滑らかな表示が可能となっている。このTruePic VIの効果は、アートフィルターのリアルタイム表示の速度向上にも繋がっているようで、以前のようなカクカク感が減っている。

タッチパネル操作は、タッチフォーカスやタッチシャッターなど撮影するための直感操作の他に、項目の選択ももちろんタッチするでOKだ。タッチ操作のおかげで、ライブガイドなどのスライダー操作も簡単に行えるようになっている。

タッチパネルが搭載されたことでハードキーが省略される事がよくあるのだが、E-P3は充実のハードキー操作はそのままで、従来通りの操作も継承されている。

ハードキーには新たにFn2キーが追加となり、2つのファンクションキーを使った自分好みのE-P3にカスタマイズできる。

無理にタッチパネル操作を覚える必要もなく、すべての操作がハードキーで行える点も特徴だ。自分の使い易いように、タッチパネルとハードキーを使い分ければいいのである。

従来モデルでは、左上にあったモードダイヤルが右側に移り、替わりにポップアップ式のフラッシュが内蔵された。ISO12800まで対応した暗所に強い新Live MOSセンサーとは言え、やはりフラッシュの光源があった方が撮影の幅が広がる。

この新Live MOSセンサーは、ハイスピードLive MOSセンサーと名付けられているとおり、フルHDである1920×1080ピクセルの解像度での動画撮影が可能となった。保存形式はAVCHDとなっているので、AV機器やBlu-rayなどとも連携をとることも可能だ（※要対応機器）。

動画撮影は、モードダイヤルを動画に合わせなくても新設された録画ボタンを押すだけですぐ撮影可能となっている。モードダイヤルの動画は、ライブビュー表示が16:9に切り替わるので、完璧なフレーミングで録画スタートできるようになっている。

外部マイクを使用した撮影も可能となっており、マイクロフォーサーズの豊富な交換レンズレンズを使用した本格的な映像作品制作にも応用できるようになっている。

アートフィルター：ジオラマ 絞りF9 シャッタースピード1/640秒 ISO 200 露出補正-0.7 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

アートフィルター：ラフモノクローム 絞りF2.8 シャッタースピード1/80秒 ISO 200 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

アートフィルター：ジオラマ 絞りF6.3 シャッタースピード1/400秒 ISO 200 露出補正-0.7 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

絞りF9 シャッタースピード1/800秒 ISO 200 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

アートフィルター：デイドリーム 絞りF5.6 シャッタースピード1/320秒 ISO 200 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

アートフィルター：ドラマチックトーン 絞りF7.1 シャッタースピード1/400秒 ISO 200 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

絞りF6.3 シャッタースピード1/400秒 ISO 200 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

アートフィルター：クロスプロセス 絞りF8 シャッタースピード1/640秒 ISO 200 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

アクセサリーも新世代に突入

E-P3は、カスタマイズ性という部分も重要視されている。ボディー右側には着脱式のグリップが装着可能となっている。ボディーカラーに合わせたグリップが付属するが、さらに大型のグリップやカラーや模様が異なるプレミアムカメラグリップも用意されている。

特殊な構造ではなくシンプルなねじ止式めなので、サードパーティー製のグリップの登場も期待できそうだ。

レンズキャップもグリップと同様のデザインがあしらわれたプレミアムレンズキャップもラインナップされている。無地のレンズキャップLC-37DCは、デコレーションするための素材として販売される。

ボディーだけではなく、レンズのデザインもリニューアルされた。キットレンズはローレットの模様が細かくなり、高級感が増している。

新製品であるM.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0やM.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8も外装を含め、より高級感のあるレンズとなった。この2本のレンズは久々に見た目の良いレンズに出会ったと言った印象だ。

カメラのデザインも重要だが、やはりレンズのデザインも重要な要素であり、オリンパスはそこを良く理解しているメーカーだと改めて思ったのだった。

アートフィルター：クロスプロセス 絞りF2.8 スピード1/640秒 ISO 200 露出補正+0.3 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

アートフィルター：ジェントルセピア 絞りF5 シャッタースピード1/250秒 ISO 200 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

アートフィルター：クロスプロセス 絞りF5.6 シャッタースピード1/320秒 ISO 200 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

絞りF2.8 シャッタースピード1/1000秒 ISO 200 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

アートフィルタ：デイドリーム 絞りF6.3 スピード1/320秒 ISO 200 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

絞りF2.8 スピード1/4000秒 ISO 200 露出補正-0.3 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

絞りF7.1 スピード1/250秒 ISO 200 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

アートフィルター：トイフォト 絞りF5.6 スピード1/320秒 ISO 200 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

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