
【OM SYSTEM】今こそ狙い目。基本スペックを極めた先代フラッグシップ『OM-1』実写レビュー
マイクロフォーサーズ界の頂点と言っても過言ではないOM-1シリーズ。フルサイズ機を含めてコンパクト・軽量化された新機種が続々と出現する昨今ですが、取り回しではまだまだOM-1シリーズに勝るものはありません。
さて、今回は現行機種のOM-1 Mark IIの先代機種である『OM-1』を使用しました。選択したレンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROとM.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROになります。
撮影した作例はRAW形式で撮影を行い、一部Adobe Lightroomにて現像作業を行なっています。
『OM-1』ですが、実は基本的なスペック(画素数・画像処理エンジン)といったものは現行機種であるOM-1 Mark IIと同じスペックを有しています。代表的な違いを下の表にまとめました。
| OM-1 | OM-1 Mark II | |
|---|---|---|
| ライブGND | 非搭載 | 搭載 |
| ライブND | 最大ND64 | 最大ND128 |
| 手ブレ補正 | 最大8.0段 | 最大8.5段 |
| 人物の被写体認識 | 顔・瞳優先AF | AI被写体認識に統合 |
| バッファメモリ | 標準 | 約2倍に大容量化 |
| 操作ダイヤル | 樹脂製 | エラストマー素材 |
ほとんどの進化点は近年iphoneをはじめとした”コンピュテーショナルフォトグラフィ”カテゴリーのものになります。つまりこれらの機能を使用する機会が少ないユーザーは『OM-1』を購入しても根本的な画質に大きな差異はないことを意味します。もちろん両機種とも使用した実感として最新機種の方がフィーリングレベルでAFスピードや検出精度は向上しています。しかしながら今日の中古市場から見ると『OM-1』は非常におすすめ出来る1台です。
次に『OM-1』の基本スペックをご紹介いたします。
| 基本性能 | |
|---|---|
| 撮像素子 | 4/3型 裏面照射積層型 Live MOS センサー |
| 有効画素数 | 約2037万画素(総画素数 約2293万画素) |
| 画像処理エンジン | TruePic X |
| ISO感度 | ISO 200 ~ 25600(拡張時:ISO 80 ~ 102400) |
| 手ぶれ補正効果 | ボディ単体:最大7.0段 / 5軸シンクロ手ぶれ補正時:最大8.0段 |
| AFシステム | 1,053点オールクロス像面位相差AF |
| 連続撮影速度 | AF/AE追従:最高約50コマ/秒 AF/AE固定(SH1):最高約120コマ/秒 |
| 動画記録フォーマット | 4K UHD, C4K(最高60p)/ フルHD(最高240p) |
| ファインダー(EVF) | 約576万ドット OLED、倍率約0.83倍、フレームレート120fps |
| 背面モニター | 3.0型 2軸可動式(バリアングル)液晶、約162万ドット、タッチパネル |
| 防塵・防滴性能 | IP53対応(高い防塵・防滴・-10℃耐低温設計) |
| 記録メディア | SD / SDHC / SDXC(UHS-I、UHS-II対応)ダブルスロット |
| 大きさ / 質量 | 約134.8mm x 91.6mm x 72.7mm / 約599g(電池、カード1枚含む) |
流石OM SYSTEMのフラッグシップ機だけあってたとえ旧機種だとしても非常に優れたスペックを有します。
スペック紹介はここまでにして、実際に撮影した作例をご紹介いたします。
普段は3000-6000万画素フルサイズ機を使用しており、『OM-1』の約2000万画素には画質への若干の心配がありましたが、そんな心配を吹き飛ばすほど高精細に撮影する事が出来ました。
『OM-1』は画像読み出し速度の速い裏面照射型積層型センサーを採用しています。今回ご紹介する作例は電子シャッターの性能もお伝えしたいので全て電子シャッターを使用して撮影をしています。

薄暗い環境下で撮影しました。フルサイズセンサーと比較すると約半分の大きさのセンサーですが、優れた画像処理エンジンのおかげでそこまでノイズが目立たないです。
解像度に関してはレンズに依存する部分も多いですが、基本的にどのレンズを装着してもかなりシャープに写る印象です。

個人的にOM SYSTEMは緑の発色が非常に美しいと感じています。特に『OM-1』の発色性は優れており、特別な現像作業を行わずともこのようなくっきりはっきりした力強い緑色を表現できます。

フルサイズ換算14mmで撮影しています。雲のハイライト部が飛ぶこともなくダイナミックレンジも必要十分に感じます。必要に応じて各現像ソフトを使用する事によってシャドウ部を持ち上げてもデータが破断することもありませんでした。筆者が予想した以上に画像が持つデータ量が多くこれには驚かされました。

近年のOM SYSTEMの目玉機能とも言える「コンピュテーショナルフォトグラフィ」のライブNDを使用して撮影しました。ライブNDとは、フィルターワークの一種であるNDフィルターを装着せずに疑似的にその効果を再現する機能です。今回使用しているレンズであるM.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROはレンズ先端が大きく湾曲しているレンズでいわゆる「出目金レンズ」です。そのため市販しているNDフィルターを装着する事は不可能なのでこの様な機能があると撮影の幅が大きく広がります。
日中にシャッタースピードを落として流し撮りを行うと露光時間が長すぎて白飛びを起こしてしまいますが、ライブND機能を使用する事によって疑似的に光量を落として適正な露出にする事が可能です。加えてなんとこの機能を使用してもRAW形式で記録が可能なので、本格的な撮影にも耐えうるでしょう。

次にレンズを変えてM.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROを使用した作例をご紹介いたします。
小雨の中でドリフトをする車両を撮影しました。『OM-1』には被写体認識AFとしてモータースポーツというカテゴリがに設定をして撮影しました。
被写体認識の精度も非常に高く、シャッターボタンを半押ししているだけで特別な操作なくフォーカスが合い続けてくれました。これはフルサイズメーカーのハイエンド機に迫る性能でした。

特に手振れ補正の強さがフルサイズ機を含む他メーカーと比較しても群を抜いて強いと感じました。上記の作例はシャッタースピードを1/30に設定して撮影していますが、ほぼ手ブレが発生する事なく撮影出来ました。これは筆者の撮影レベルではなく、カメラが持つ基本スペックの高さのお陰であることは間違いありません。

この日はグリップ・ドリフトでも条件の悪い雨の中での試合でした。途中で強い雨が降りましたが、『OM-1』は通常のミラーレスカメラでは非常に防塵防滴性能が高いIP53等級を獲得しています。おかげである程度の雨が降っても気にすることなく使用する事が出来ました。

サーキット場は地方の山間部にある場合が多く、予想だにしない悪天候が発生する場合が多く感じます。防塵防滴性が強くないカメラ・レンズの場合だと撮影を中断しなければなりませんが、『OM-1』であればそのような心配はありません。もし、悪天候下で撮影を予定している場合は必ずレンズ側も防塵防滴が対応しているか確認をした上で撮影を行ってください。

いかがでしょうか。今回はOM SYSTEMの先代フラッグシップ機である『OM-1』をご紹介いたしました。旧機種になったこともあり中古市場が非常に落ち着いている事に加えてあらゆる天候に耐えうる耐久性の高さは他メーカーでは置き換えられない貴重な存在の1台と呼べるでしょう。これまでフルサイズ機を主として使用してきた筆者ですが、マイクロフォーサーズ機の画質・取り回しの良さに非常に驚かされた次第です。これまでマイクロフォーサーズ機を所有しているユーザーのアップグレード機としてもおすすめできますし、フルサイズ機を所有している方のサブ機としても非常に狙い目の1台でしょう。
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