
マップカメラが掲げる「Camera is Fashion」。その魔法のフレーズに触発され、私自身もカメラとファッションの関係について、あらためて向き合ってみることにしました。
今回の記事では、お気に入りのアイテムたちと共に東京を巡り、私の視線が捉えた情景を写真と文章で綴ります。使用機材は「FUJIFILM X half」です。
ポムポムと「FUJIFILM X half」
1. 相棒は「ポムポム」と名付けられたGUCCIのトートバッグ
ハイブランドのアイテムをたくさん持っているわけではありません。でも、気づけばいつも側にあったのはGUCCI(グッチ)です。思い起こせば、初めてブランドらしいものを買ったのもGUCCIでした。学生時代、アルバイトで貯めたお金で手にしたGUCCIのチェンジベゼルウォッチ。あれからたくさんのファッションを経て、たどり着いたのもやはりGUCCIだったのです。
GUCCIのアイテムは遊び心のあるものが多くて楽しいですし、その哲学は僭越ながらどこか自分の感覚にフィットするようにも感じています。ハイブランドのお店は敷居が高く、人のレベルを測られてるような気分になるお店もどうしてもありますが、GUCCIは気品がありながらもフレンドリーだと感じます。私の好みを把握して、好みに合ったアイテムが発売されるときには個人的に連絡をくれたり、表には出していない商品を見せてくれたり。以前の担当さんが産休に入った時も、すぐに別の方が私の好みを掴んでくれました。
ある日、ふらりと立ち寄ったGUCCIのブティックで、私は運命的な出会いをしました。白い犬のイラストが描かれたGUCCIのトートバッグ。ビション・フリーゼという犬種でしょうか、犬には詳しくないのですが、そのまんまる頭の愛らしい姿に一目惚れしてしまったのです。このバッグは、韓国のイラストレーターで作家のキム・スンヨン氏が描いたものだそうです。キム氏のことを知らなかったのですが、ただ「犬がかわいい」というシンプルな感情が私を突き動かしました。
先日、宮脇咲良さんにお会いした際、私が持っていたこのバッグを見て、「かわいい!」と開口一番。そして、その犬に「ポムポム」という名前をつけてくれたのです。実は、私が宮脇さんに初めてお会いしたのは、彼女が子役だったころのことでした。それからも会う機会はありましたが、もちろん遠いスター様。そんな宮脇さんが私のバッグのワンちゃんに名前をつけてくれたのですから、もしGUCCIやキム・スンヨン氏が何か名前をつけていたとしても、私にとってこの犬は「ポムポム」です。このエピソードもまた、私とポムポムの特別な絆を深めてくれました。
今日の撮影でも、このGUCCIのトートバッグは私の相棒として、しばしば写真の中に姿を見せています。単なる被写体としてではなく、私の視線を導き、そして私の「ファッション」を語る重要な要素として、あえてその存在感を際立たせました。
ディテールまで描かれたリスを見つめるポムポム
2. 個性を彩るLUNAのグラッシーレイヤーティント
私のこだわりは、バッグだけではありません。もうひとつの愛してやまないアイテムは、韓国コスメブランドLUNA(ルナ)のグラッシーレイヤーティントです。今日は撮影のために多めに持参し、GUCCIのバッグの持ち手に散りばめてみました。異なるカラーが織りなすグラデーションは、それ自体がアート作品のようです。
「そんなにたくさん必要なの?」と思う方もいるかもしれません。確かに普段は1つか2つだけ持ち歩き、残りは家に置いてあります。家にはもっとたくさんのLUNA製品があります。LUNAは専門家レベルの感覚を持つ人のためのブランド。嚙み砕いて言うと「わかっている人」のためのアイテムなのです。ですからグラッシーレイヤーティントのバリエーションが多いし、それぞれの多彩なこだわりにもLUNAなら応えられるというわけです。宮脇さんがLUNAのグローバルアンバサダーであるということにも、私は深く納得し共感しています。私自身も撮影に臨むにあたり、このLUNAのグラッシーレイヤーティントをまとっていました。
メタリックな光で
3. スタイリッシュに東京の街を駆ける
今日の撮影地は、愛らしいスーツのあるカフェの空間から、公園の穏やかな緑と青空、都会的な建築美や街中の洗練された賑わいまで、東京の「おしゃれ」と「かわいい」を凝縮した場所を選びました。それぞれの場所が持つ独特の空気感と光を、私のフィルターを通して切り取ります。
私の装いは、フリルが施されたスタイリッシュなサロペットのパンツルックです。着心地の良さと動きやすさを追求したこのファッションは、しゃがんでも突っ張ることなく、撮影中の自由な動きを可能にします。多く撮影する日には、こうした動きやすい服装がいいです。カメラを手にしているというのに、動くために労力を割くなんてできません。サロペットはストラップ部分にものを引っ掛けられるのもいいのです。それこそ「X half」をつけてもいいのです。
「整然」にも哲学を感じます
4. ファッションにこだわりがある人にとって、「X half」が最高な理由
今回、私の視線を記録したのは、FUJIFILM(富士フイルム)から最近発売されたばかりの「X half」です。私はカメラ販売店の社員として、このカメラを特にファッションにこだわりがあるお客様におすすめしたいと心から思っています。
まず、特筆すべきはそのデザイン性です。軽くて小さいボディは、単なる機材としてではなく、まるでハイブランドのバッグやアクセサリーのように、ご自身のファッションに自然に溶け込みます。首から下げたり、手に持ったりするだけで、スタイリングの一部として様になるのです。これは、撮影そのものを楽しむだけでなく、ご自身のファッションも同時に表現したい方にとって、大きな魅力ではないでしょうか。
また、「X half」は、その軽やかなボディに反して、プロフェッショナルな表現力を備えています。特に私が感動したのは、日常のワンシーンをまるで雑誌の1ページのように切り取れる「抜け感」です。堅苦しい構図や完璧なライティングにこだわるのではなく、心が動いた瞬間に気軽にシャッターを切る。それが、単なる記録写真とは一線を画する、情緒的でおしゃれな写真を生み出してくれます。この「抜け感」は、まさにファッションを表現する上で重要な要素であり、「X half」はそれを自然に引き出してくれるのです。
「2-in-1」などのユニークな機能も、クリエイティブな表現を後押ししてくれます。そして、内蔵フラッシュのおかげで、夜の撮影でもその魅力を存分に発揮してくれました。夜の街に溶け込むファッションを、光のコントラストでドラマチックに表現することも可能です。
丸い蕾がかわいらしい花
左は池に浮いた神社で、初詣は子どもの頃からここです。2枚の写真はなんだか似ていると感じたのです
「X half」はマニュアル撮影できる本格派なので、長秒露光も楽しめます
サブ液晶も光っています
5. まとめ:「こだわる」ということ
撮影した写真を見返すと、軽やかなシャッターが捉えた瞬間の躍動感が、そのまま伝わってきます。それは、私にとってのカメラが「ファッションの一部」であることを証明しているようです。
今回の撮影を通して「FUJIFILM X half」もまた、私の「こだわり」を体現するアイテムだと強く感じました。手のひらに収まる軽さでありながら、プロフェッショナルな表現力を秘めたこのカメラは、ファッションの延長線上で、私の視線を自由に、そして美しく切り取ってくれます。それはまるで、私の感性というフィルターを通して、世界を再構築する作業のようでした。
「Camera is Fashion」というフレーズは、単なるキャッチーな言葉ではありません。それは、私たちが持つ「こだわり」や「哲学」を表現する、新しい形の自己紹介なのだと思います。そして人生もにおいてもそれは言えることなのです。ファッションと同じように、カメラもまた、私たちの内面を映し出し、周りの世界との関係性を紡ぎ出すツールです。
これからも、私の視線は尽きることなく、世界の美しい瞬間を探し続けるでしょう。次はどんな場所で、どんなアイテムと共に、どんな物語を紡ぐのか。未来の撮影に思いを馳せると、胸が高鳴ります。私の「Camera is Fashion」の旅は、まだ始まったばかりです。
先日書いた「FUJIFILM X half」の記事はこちら。ぜひあわせてご覧ください!
【FUJIFILM】X half はフォトグラファーへの挑戦状 | 「写ルンです」世代に捧ぐ、エモい“お題”との向き合い方