【マップカメラ情報】SAMYANGレンズ レポート
APS-Cサイズ用の「8mmF3.5 FISH-EYE」と、35mmフルサイズ対応の「85mm F1.4 ASPHERICAL IF」は、その後の発表の無いまま5月28日に突然発売されました。
■ コストパフォーマンスに優れたマニュアルレンズ
「SAMYANG」というメーカーをご存じでしょうか。恥ずかしながら筆者はこの商品に触れるまでは知りませんでした。調べてみると1970年代から交換レンズの製造を始めた韓国のメーカーと分かりました。過去にはレフレックスレンズを含む超望遠など、かなり特徴的なレンズを製造しており、海外ではそれらのレンズが安価で購入できるということで、多くの支持を受けていました。
SAMYANGのレンズの魅力はなんといっても、その安い価格です。
35mmフルサイズの大口径85mmF1.4の単焦点新品レンズが30,000円以下で買えるとは夢にも思いませんでした。安価といっても造りはしっかりしていて、金属鏡筒の外観と約520gという適度な重さは、他社の同等レンズに匹敵する安心感があります。また、ピントリングや絞りリングの回転感触もスムーズで、素直に使いやすいと感じることができました。非球面レンズを使用した7群9枚という贅沢なレンズ構成からなる描写のボケは美しく、コストパフォーマンスに優れたレンズと言えます。
一方の8mmF3.5も非球面レンズを使用した7群10枚のしっかりとした作り。それでいてこちらも価格はリーズナブルです。幅の広いピントリングは、レンズの特性上操作することは少なかったものの、手に馴染みやすくホールディングを良好にしてくれました。こちらはAPS-Cサイズのため12mm相当(1.5倍の場合)となりますが、気軽に魚眼レンズならではの面白い撮影を楽しむには最適と感じさせてくれました。
ニコンF、キヤノンEF、ソニーα、ペンタックスK、フォーサーズマウントと5種類のマウントが用意されているのですが、いずれも電子接点を持たないので、操作はレンズ側でのフルマニュアル操作になります。最近のデジタル一眼レフではレンズ絞りをボディ側で操作するのが当たり前となっている中、レンズ側での操作は少々戸惑いますが、昔を思い出させる懐かしい操作と、独特の感触は必要以上に操作したくなる楽しい感触でした。
また、最近流行のマウントアダプターと組み合わせれば、他のマウントのカメラでも機能の制限を受けること無く楽しむ事ができるのも魅力の一つです。
安くて、しっかりしていて、楽しい。
海外での人気も頷ける、まさに3拍子そろったレンズでした。
使用機材:Nikon D700 + SAMYANG 85mmF1.4 ASPHERICAL IF (元画像を50%に縮小)
■作例2
使用機材:Canon EOS 7D + SAMYANG 8mmF3.5 FISH-EYE (元画像を50%に縮小)
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