サムヤンのベストセラーレンズ「MF 12mm F2」のAF版にあたる「SAMYANG AF 12mm F2」をご紹介します。
ソニーEマウント(APS-C)、フジフイルムXマウントに対応したものが先に発売されており、満を持してキヤノンRF-Sマウント用の登場となります。
評判のいいレンズですから、首を長くして待っていた方もいるかもしれません。
35mm換算で18mm相当の超広角領域をカバーし、暗い環境でもシャッタースピードを確保できる開放F値2の明るさを持つので、星景・夜景撮影等にもピッタリです。
長さ59.2mm、重さ213gと小型・軽量なので、ジンバルとの相性も抜群です。
ウェザーシーリングや後面保護ガラスでレンズを軽い雨や雪、ほこりなどから守りますから、Vlog撮影にも適しているでしょう。
今回は「Canon EOS R7」につけて撮影し、実写レビューいたします。
それではどうぞ作例をご覧ください。
毎日通りたくなる美しい通路。
とかく無味になりがちなこんな場所も、美しい網目の天井と綺麗に並べられた柱が気持ちいいです。
超広角レンズらしくダイナミックに空間を表現できました。
バラを持った女性のオブジェ作品で、こちらは粘土でできているそうです。
そんなに大きくありませんが、本レンズは最短撮影距離が20cmと短いので、ぐっと寄って撮影することができました。
精巧な瞳やバラの花束も精細に写し取ることができました。
個人的には超広角レンズというとつい螺旋階段を撮りたくなります。
どの螺旋階段も個性がありますが、こちらは電飾が付いていたり、ところどころに角ばったところがあるタイプです。
このように広がりのある写真を得意とするレンズです。
高い場所から交差点を見下ろしました。
少し不安定な姿勢になりましたが、約213gという軽量のレンズなので、引っ張られることなく安定して撮影できるのです。
2階建てのオープンバスが交差点の真ん中に来るのを見計らって、安心してシャッターを切りました。
このバスは色も華やかで、まさに街の主役です。
眼下の交差点を見下ろしていたのは、ベッドのように大きな椅子。
ちょっぴり王様気分になれそうなその椅子祖、周囲の景色と一緒にモノクロで捉えました。
よく見ると柱が斜めだったり、天井は板が並べられたようなデザインであるのが、モノクロにすることで際立ちます。
室内でも状況をあわせて撮ることができるのは大きなメリットです。
屋外に置かれたステンレス製のストーブの表面に、周囲のネオン管が映っていました。
すると黒い筋が現れ、滑らかなストーブのフォルムを形どりました。
肉眼もいいですがカメラを通じて切り取ったときの方がさらに美しく感じられ、これだから街中スナップ写真撮影は面白いと感じました。
描写力のある本レンズだからこそ写すことができた写真でもあります。
また3枚の超低分散(ED)レンズと2枚の非球面レンズを採用しているので、こんな夜のシーンであっても描写はとてもシャープなのです。
いかがでしたでしょうか。
本レンズを使ってみて、このクオリティならばキヤノンユーザーが待ち望んでいただろうことが容易に想像できました。
それくらい使いやすく、おすすめしたいレンズです。
気持ち悪い歪みもなく、軽量なうえにAFなので難しい体制でも撮影しやすく、作品づくりに没頭できることが最大のポイントです。
ぜひお手にとっていただきたいレンズです。
[ Category:etc. | 掲載日時:25年01月17日 13時51分 ]