
花を撮るレンズの最適解といえば、マクロレンズを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな定番とは少し違った視点から、私が「これだ」と思う一本をご紹介いたします。
約1年前に登場した『SIGMA Art 135mm F1.4 DG(ソニーE用/フルサイズ対応)』です。
ボディにはSONY α7RVを使用しました。
被写体は、これからの時期に見頃を迎える彼岸花です。

開放F値F1.4を誇り、ポートレート撮影でもその魅力を発揮する大口径レンズ。
大きく美しいボケと、ピント面の緻密な描写力が大きな特徴です。
135mmならではの自然なパースペクティブと適度な撮影距離、さらにF1.4の明るさから生まれる豊かなボケによって、被写体を印象的に浮かび上がらせてくれます。
同じSIGMA Artラインの135mm F1.8とはまた異なる、F1.4ならではの描写を楽しめる一本です。


そして何より魅力的なのが、135mm F1.4ならではの極めて浅い被写界深度。
彼岸花の一輪にピントを合わせれば、その前後は大きく柔らかくボケ、被写体がすっと浮かび上がります。
レンズ構成は13群17枚。
4枚の大型FLDガラスと2枚の非球面レンズを採用しており、絞り開放から花びら一枚一枚の質感や艶まで、細かなディテールをクリアに描写してくれます。


SONYのクリエイティブルックとの相性も非常に良く感じました。
上の1枚目は「VV」、2枚目は「FL」で撮影しています。
同じ彼岸花でもクリエイティブルックを変更することで色の印象が大きく変わり、SIMGAならではの描写と組み合わせることでさまざまな表現を楽しめます。


このレンズ、とにかくボケを活かした撮影が楽しく、すべて絞り開放のF1.4で撮影しました。
撮影地は木々に囲まれた場所。
午前中に訪れたのですが、木々の隙間から太陽の光が点々と差し込み、明るい場所と暗い場所が入り交じる環境でした。
そうした光の入り組む場面でも色収差やにじみはほとんど気にならず、安心してF1.4を積極的に使うことができました。


AFには、2つのフォーカス群をそれぞれリニアモーターHLA(High-response Linear Actuator)で駆動する「デュアルHLA」を採用しています。
大口径の望遠レンズでありながらAFは非常にスムーズ。
今回の撮影でも、意外なほど素早く動き回る亀や、風に揺れるおみくじを狙ってみましたが、F1.4という浅い被写界深度でもしっかりとピントを合わせてくれました。


ここで、今回使用したボディについても少し触れておきましょう。
使用したのは『SONY α7RV』。
約6100万画素の高解像センサーを搭載しており、今回のような花の撮影では、花びら一枚一枚の細かな質感や色の移ろいまでしっかりと描き出してくれます。
特にArt 135mm F1.4 DGとの組み合わせでは、レンズの持つ高い解像力を余すことなく受け止めてくれる印象です。
非常に浅い被写界深度での撮影でわずかなピント位置の違いでも写真の印象が大きく変わります。
高い解像性能とAF性能を併せ持つα7RVだからこそ、よりストレスなく撮影ができました。


手にすると、やはりずっしりとした重みを感じるレンズです。それでもファインダーを覗き、シャッターを切った写真を見ると、その重さにも納得してしまいます。
SIGMAのArtラインらしい魅力が凝縮された一本。
ポートレートはもちろん、今回のような花の撮影や、物撮りなど主役となる被写体をグッと引き立たせたい場面での1本となること間違いなしです。
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