【SIGMA】【RICOH】空色表現比較 Vol.6
本記事では「空色表現比較」をお届けいたします。
2機種にて同様な条件で撮影をし、空の色の発色にどのような違いがあるかを研究している記事となります。
今回の比較機種は「RICOH GR」と「SIGMA dp1 Quattro」。
どちらもレンズ一体型であるコンパクトデジタルカメラ。フルサイズ換算で28mm相当の単焦点レンズ。
有効画素数はGRは「約1620画素」、dp1 Quattroは「約3900万画素」となります。
発売時期はGRは2013年5月、dp1 Quattroは2014年10月。スペック上だけで比較するとdp1 Quattroが上手のように思えます。
個性が強い2機種での比較、果たしてどのような結果になったのでしょうか。
※ヒストグラムを使用し、画像内の明るさをなるべく同じにするように露出を設定しました。出来るだけ同条件で撮影しています。
※ホワイトバランスは通常のオート(GR=AUTO dp1 Quattro=オート)。JPEG撮って出しの写真です。
※カラーバランスはどちらともスタンダード(GR=エフェクト:OFF dp1 Quattro=カラーモード:スタンダード)。
※今回は空の色の表現を出来るだけ忠実にブログへ載せることだけに重きを置きましたので、画像サイズを大幅に落として掲載しました。ご了承下さい。
RICOH GR
SIGMA dp1 Quattro
まずは青空の写真から比較しました。
大きな差は見受けられませんが、若干青の発色の仕方に違いがあります。
GRは比較的見たままの空色に近いと思います。
dp1 Quattroは白い建物の色がグリーン色が入っており、その色に引きずられているかのように、空色もグリーン色が混じっているように見えます。
RICOH GR
SIGMA dp1 Quattro
夕暮れの写真での比較は、夕日の発色に大きな違いが出ました。
dp1 Quattroは全体的に濃い色付けで、中間色のグリーン色が強い傾向があります。
RICOH GR
SIGMA dp1 Quattro
こちらも、先ほどの夕日と同様な傾向が見受けられます。
上部のブルー部分の印象が、GRはマゼンタ、dp1 Quattroはグリーン色寄りの表現となりました。
RICOH GR
SIGMA dp1 Quattro
最後は太陽が落ちかけている空での比較となります。
太陽付近に薄い雲が広がっていたため、淡いグラデーションでいつもより難しい空色でした。
その影響もあってか、空色表現が大きく異なりました。
淡いグラデーションをそのまま表現してるGRに対し、dp1 Quattroは全体的にグリーン色の発色が強く出ています。
いかがだったでしょうか。
色の出方の違いをお伝えすることはできましたでしょうか。
RICOH GRは、見たものそのままを”リアル”に写してくれ、補色されていない落ち着いた色表現をしてくれました。
対して、SIGMA dp1 Quattroは全体的にグリーンの発色が強く出ており、GRよりも幻想的な空色となりました。
実は筆者ははじめてSIGMAカメラを使用しました。
「Foveonセンサー」はRAWがおすすめという認識でしたのでJPEGでの撮影は正直不安でした。
ですが、Quattroは思ったよりもナチュラルさを残したままドラマチックに表現してくれ、JPEGでの空色表現は好みでした。
RAWですと、もっと豊かな階調表現をしてくれるのでしょうか。次回はRAW撮影にもチャレンジしてみたいです。
真逆な結果であったGRは、ありのままの色表現率が本当に素晴らしく、驚きました。
ホワイトバランスも安定しており、マジックアワーを連続して撮影しても、空色が変わることなく表現してくれました。
見た空色の感動をそのまま伝えたい場合は、間違いなくGR。
このコンパクトさでここまでの階調表現をしてくれるのは非常に魅力的でした。
あなたはどちらの空色が好みでしたか?
次回の空色表現比較もお楽しみに!