
【SONY・Voigtlander】その解像に、揺らぎを。MCとSCから選ぶ理想の光。
春らしい暖かい光が差し込み、日に日にお出かけがしやすくなってきました。
今回は、「SONY α7IV」にVoigtlanderの「NOKTON classic 40mm F1.4 MC VM(ライカM用)」と「NOKTON classic 40mm F1.4 SC VM(ライカM用)」を使用して、取り比べを行いました。
マウントアダプターはSHOTENの「ライカMレンズ/ソニーEボディ用 ヘリコイド付 LM-SE M (L)」を使用しています。
店頭に立っていると、よくMC(マルチコーティング)とSC(シングルコーティング)の違いは何なのかお問合せがあります。
公式からも分かりやすい作例は出ているものの、コーティング技術の発展により「そこまで変わらない」というお声もちらほら聞こえてきます。
しかし今回実際に撮り比べてみて、確かに違うなと実感しましたので作例と共に見比べて頂ければと思います。
※作例は全てJPEG撮って出しを使用し、レンズフードは使用しておりません。比較している写真は、F値、シャッタースピード、ISO感度を合わせて撮影しています。
まずは外観から比べていきましょう。

カメラに付けた時に、大きな差はありません。
元々重量175g、全長29.7mmのコンパクトなレンズですが、今回はフードも付けていないためよりコンパクトに持ち運びができました。

そして使用している「SONY α7IV」は、3300万画素の扱いやすく高い画素数を持つフルサイズミラーレスカメラ。
個人的に被写体を探しながら町を歩くときや構えた時に握る、ソニーのさりげないグリップ感がとても気に入っています。
さらにソニーはそのフランジバックの短さでアダプターの種類が豊富。ライカMマウントだけでなく様々なマウントに対応したアダプターが展開されており、レンズの選択肢が広がるのが嬉しいところです。
そして今回使用したレンズは最短撮影距離が0.7mのため、さらに寄ることのできるヘリコイド付きアダプターにはとても助けられました。
使用したSHOTENのアダプターはヘリコイドにロックがかけられ、コンパクトなためにピントリングとヘリコイドが近いレンズではありがたい機能です。

レンズを覗いてみると、SCには「S・C」と水色で刻印があります。
これが最も分かりやすい外観の違いでしょう。

そしてレンズを並べて横から見ると、レンズの反射した色の違いが分かります。
SCはアンバー系に反射しており、MCは現代のレンズでも見る緑がかった反射が写っています。
MCは何層ものコーティングが施されており、それによってレンズに入ってくる光の波長ごとに反射を抑えフレアやゴーストを抑制しています。SCにも一層のコーティングが施されて入れており、これにより程良いフレアやゴーストを生み出しクラシックな写りを作り出しているのです。
外観の違いはここまでにして、おそらく最も違いが分かりやすい「逆光・フレア」を同じ環境下で撮影した作例を見ていきましょう。


三脚を用いていないため、正確に同じ角度で撮影は出来ませんでしたが、その差は一目瞭然です。
MCは、被写体を目立たせつつ後ろから光を力強くしかし優しく当てているよう。
SCは、紫がっかたフレアが太陽からフワッと広がり被写体全体を包み込むような光を写しています。


こちらは光が斜め後ろから差しているサイド光で撮影した写真。
画面中央のハトが乗っている船のハイライトがほんの少しだけSCの方がブラックミストフィルターを使用した時のようなふんわりとした雰囲気を出しています。
MCは水面や影を見る限り、少しコントラストが高い印象です。
はっきりとした違いは感じにくいものの、写真の第一印象で言うと、MCは透き通った印象を、SCは落ち着いた印象を受けました。
またこちらの写真はF8に絞って撮影しました。
手前と奥の木の枝やロープのも繊細に映し出す解像力は、長い歴史を持つフォクトレンダーの技術力を感じます。


続いては開放F値で、彩度の高いお花を撮影してみました。
こちらも同様、MCの方は花びらの色がショッキングピンクのようなでお花が目立ち彩度とコントラストが高めの印象、SCの方は深いピンク色の花びらが写され全体の色味がまとまった気持ち落ち着いた雰囲気が出ています。
MC/SCの比較もここまでにして、それぞれの作例と使用したSONYのカメラボディについて紹介していきたいと思います。
使用しているフォクトレンダーのclassicモデルは、古典的なレンズの描写を現代の技術で再現したもの。
そのため、フレアやボケの描写に独特な美しさを持ちます。



こちらは全てMCで撮影したもの。
SONY α7IVは、フラッグシップモデルのα1やα7S IIIで採用された画像処理エンジン「BIONZ XR」を採用。
最大約16ストップのダイナミックレンジにより、2枚目のような白色が多くハイライトが飛びやすい被写体も安心して撮影が出来ます。
また豊かな諧調が得られ、花びらの重なり具合、紙の質感、そして奥行きを感じる画を映し出します。



こちらはSCで撮影した写真たち。
広いダイナミックレンジにより、今回の撮影のような目をしかめてしまうほどの晴れの日でもハイライトが飛びにくいのはとてもありがたいです。
バリアングル液晶モニター搭載のため、縦位置で下から見上げて被写体に迫力を出した写真も撮影しやすく、フレアとの相性も良く感じました。
いかがでしたでしょうか。
今回の比較はどちらが良いというものではなく、どちらが好みかという点が決め手になってくるかと思います。
正直、私はどちらかに絞る事が出来ないほどこの画角といい、それぞれ異なるボケ感とピント面の描写力が気に入りました。
それぞれの良さを感じていただけると幸いです。
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