Sony α99II インタビュー【Part 3】
ご説明を受けた限りではとても万能で死角のないAFシステムであると感じます。
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はい、従来のシステムに比べ、不規則な動きをする被写体や、速度変化の激しい被写体などに対する追従性は向上しています。これは専用位相差AFが常時測距をしている「トランスルーセントミラー・テクノロジー」による恩恵もありますが、そこに面方向においても圧倒的な情報量を兼ね備えたAFシステムは、現状では一眼レフ・ミラーレスのどちらにも存在しない、唯一無二のシステムだと思います。 そして、これらのAFシステムを使うと、一眼レフカメラでは難しい場面でも撮影が出来ます。 |
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例えばどういったものでしょう?
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従来からある「顔認識」も、電子ビューファインダーで使用すると効果が分かりやすく使いやすい、という声は頂いておりますが、「瞳 AF」は搭載以来、非常に高い評価を頂いています。特にフォーカスにシビアな撮影をされるフルサイズの一眼を使われているお客様からも、高い評価を頂いております。 “α99II”では、専用位相差AFセンサーの高い追従性と、像面位相差AFセンサーの緻密な情報量により、開放F値の大きな単焦点レンズで、被写体が動いているようなシーンでもしっかりと瞳にフォーカスを合わせ続けることが出来ます。 |
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あー! ソニーの「瞳AF」はやばいですね。ミラーレス一眼での組み合わせですが “α7R II + FE 85mm F1.4 GM”の開放F1.4 の浅い被写界深度で、動く女性の瞳をしっかりと追従し続けてました。しかも手前の瞳を指定することもでき、理想的なポートレートのピント合わせがいつでも決まるという。 あの「瞳AF」がαのAマウントシステムで利用できるとなると凄いですね。ですが、もともと通常の位相差AF向けの制御アルゴリズムで動いていたであろうAマウントレンズ群は、精度の面でステッピングモーターや、リニアモーター駆動など、ピントの送り幅を微細にコントロールできるEマウントレンズと比較して、追従性はいかがなものなのでしょうか。
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確かに最新のAマウントのラインナップの中でも最新のレンズ(II型ズームなど)のほうが追従性は向上しております。 |
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例えばAマウント、というだけで遡ればボディ内AFモーター駆動、つまりAFカプラーで噛ませてギュンギュン動かすタイプのレンズなどもありますが、この辺りだといかがでしょうか。
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たしかにそういった旧来のAF駆動方式は制御自体が大味に感じてしまいますが、“動いている感”が強いだけで、実際にはピントを外しているわけではないです。
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なるほど、確かに“動いている感”ですね。(笑) レリーズのタイミングでは最適なピント位置をキープしてくれているわけですね。
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ここで、ソニーの“α99II”をお借りして、顔認識と瞳AFを試してみました。
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(実際に試した動画を見て)、50mmとは言え、絞り開放のバストアップショットでフォーカス精度がばっちり出ているのは凄いですね。 |
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はい。これが像面位相差AFセンサーを併用する「ハイブリッド位相差検出AFシステム」の強みの1つだと思います。 本格的な動きものの撮影は、場を改めなければできませんが(笑)、まずはお客様の皆様が身近にいらっしゃる家族や友人の方などを撮影される時などでも、存分にメリットは感じていただけると思います。 要約しますと、“α99II”の AFシステムの、一眼レフカメラに対するメリットは以下のようになります。 1.像面位相差 AF センサーによる面円方向の圧倒的な密度の高さ 2.ミラーのアップダウンがないトランスルーセントミラー・テクノロジーとの組み合わせで、専用位相差AFセンサーを常時駆動することによる時間軸の情報密度の高さ 3.面方向、時間軸方向の高い情報密度に基づいた動体予測演算を行うため、不規則な動きをす る被写体に対しても精度の高い追従が可能 ※2つの異なる位相差AFセンサーを併用することで、動体位置予測演算に必要な位置情報が豊富に得られるため、連写時の被写体の動体 予測精度を高めることができる。また、被写体の動きなどのシーンによって最適なAFアルゴリズム制御が可能。シーン解析された結果、専用AFセンサーの位相差情報か、あるいはセンサー上の像面位相差情報どちらの情報を優先すべきか、解析しながら判断するのAFアルゴリズムとなっている。
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E マウントの“α7 II シリーズ”、“α6500”では5軸対応の手振れ補正を採用し、静止画・動画撮影ともに非常に優れた補正効果を発揮してくれています。ボディ側の手振れ補正がここまで強力であると、レンズ側が真に“高画質化”のための設計に注力できることも予想できます。 センサーは受光部自体は“α7RII”と同型とおっしゃっていましたが、ちなみに手振れ補正ユニットについても同様でしょうか。
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ミラーボックスのあるなしや、躯体サイズの違いから手振れ補正ユニットは全くの別物です。
むしろ“α7RII”のものよりも薄型であるところに驚いて頂けると思います。レンズマウントも異なりますので制御アルゴリズムは最適化されておりますが、“α7IIシリーズ”同様に最高4.5段分の補正効果は同様ですのでご安心ください。
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