
今回は、以前から気になっていたマルミ光機のフィルター「なついろパンチ!」を持って撮影に出かけてきました。
写真家の鈴木さや香さんと共同開発されたこのフィルターは、「解像度のいらない世界へ」をコンセプトにした個性的なアイテムです。高画素機と組み合わせるとどのような描写になるのか、実際に試してみます。
今回組み合わせた機材はこちら。
ボディ:SONY α7R IV
レンズ:SONY FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS
約6100万画素という圧倒的な高画素機α7R IVに、あえて解像感をやわらげる「なついろパンチ!」を組み合わせるという、少し贅沢な構成です。
レンズには、約295gと軽量で取り回しの良い標準ズーム「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」をチョイス。フィルターを装着したまま気軽に歩き回り、気になった光や陰影を直感的に切り取るのにぴったりの組み合わせでした。
撮影当日は、あいにくのどんよりとした曇り空。
普段なら「高画素機だから、すっきりと晴れた日に撮りたかったな」と思ってしまうような天候ですが、「なついろパンチ!」にとっては、フラットな光に包まれる曇天こそ魅力を発揮しやすいコンディションでもあります。
曇り空だからこそ、どのような描写になるのか期待しながら、まずカメラを向けたのはボートが浮かぶ大きな池でした。


雲で覆われた空がグレーにならず、しっとりとした青いグラデーションに染まっています。
全体がやわらかく滲むことで、見慣れた池の風景もどこか懐かしく、落ち着いた雰囲気に感じられました。


曇り空とは思えないほどやわらかな光に包まれ、紫陽花や周囲の緑がふんわりとした雰囲気に仕上がりました。
淡い青みをまとった描写が、普段とはひと味違う空気感を演出してくれます。


小さな丘には、可愛らしいコキア(ほうき草)が一面に広がっていました。
高い解像感によるシャープな描写では硬く見えがちな草木も、「なついろパンチ!」を通すことで輪郭がやさしくなり、コキアの丸みやふんわりとした質感がより印象的に感じられます。
曇り空の下でも全体が重たい印象にならず、鮮やかな黄緑が景色の中で自然と目を引き、やさしく穏やかな雰囲気に仕上がりました。
「なついろパンチ!」の面白いところは、全体が青みを帯びた描写になる一方で、赤やオレンジといった暖色がより印象的に見えることです。

モザイクタイルのベンチに近づいてみると、赤やオレンジのタイルがひときわ鮮やかに映りました。
全体はやさしく青みを帯びた雰囲気ですが、暖色はしっかりと存在感を残してくれるのが印象的でした。
スナップの終盤は日本庭園へ。落ち着いた景色の中で、「なついろパンチ!」がどのような描写を見せてくれるのか試してみました。



松の枝越しに橋を見渡す構図でカメラを構えると、和の落ち着いた雰囲気と「なついろパンチ!」の青みを帯びた描写が自然に調和しました。
庭園の緑や竹林もやさしく滲み、曇り空とは思えないほど穏やかな空気感に包まれています。
高い解像力を持つα7R IVと、普段使いに最適なFE 28-70mm F3.5-5.6 OSS。
そして、ノスタルジックな雰囲気を描き出す「なついろパンチ!」。
「晴れていないから」「高画素機だから解像感を活かさなければ」という固定観念を少し横に置いてファインダーを覗くと、何気ない風景や曇り空も、いつもとは違う表情を見せてくれました。
曇り空の日だからこそ出会える、やさしくノスタルジックな描写を楽しめるフィルターでした。
ぜひ一度、「なついろパンチ!」ならではの世界を体験してみてください。



