
私自身Leica Qシリーズを使用しており、そろそろ後継機「Q3」シリーズに買い替えようか検討しておりましたが、突如このカメラが発表・発売され、他のカメラとも考えた末に「Cyber-shot RX1R III」を購入するに至りました。
今回なぜ「Cyber-shot RX1R III」の購入に踏み切ったのか。その理由をスペック等比較しながらご紹介いたします。
1.「Cyber-shot RX1R III」基本スペックについて
まず、「Cyber-shot RX1R III」の基本スペックについてご紹介いたします。基本は旧モデル「Cyber-shot RX1R II」の中にSONYの最新ミラーレス一眼カメラに入っているような性能や機能を入れ込み、正当進化したようなモデルとなっています。
例えばAF性能。
SONYの現行機種であるα7CⅡやα7RⅤ等の現行機種に搭載しているAIプロセッシングユニットを新たに搭載し、「人」「動物」「鳥」「昆虫」「車・電車」「飛行機」に対して被写体を認識し正確にトラッキングできるようになりました。
またAF測距点に関しても、最大693点の像面位相差AF対応の測距点を配置し、より被写体に対して正確にピントを合わせることが出来ます。
そして最近のSONYのカメラには入っている「クリエイティブルック」も搭載されました。更にクリエイティブルックの中でも使用している方が多いであろうルック「FL」(Film)に「FL2」「FL3」とバリエーションも追加され、より被写体や撮影者の好みに合わせた写真に仕上げることが出来るようになりました。
また個人的にステップクロップ機能が追加されたこともポイントでした。「RX1R II」の時はスマートテレコンバーターという機能でクロップは出来るのですがAF性能が落ちてしまい、RAWで撮影が出来なくなっていました。しかし、「RX1R III」ではクロップ時でもAF性能がほぼ落ちず、RAWでの撮影も可能になったので、撮影時点で画角を決められ、後ほどトリミングをせずとも編集等しやすくなりました。
その他、細かな変更ポイント等ありますがここで紹介すると長くなるので、よろしければ「Cyber-shot RX1R III」に関する他のブログも一緒にご覧いただけると幸いです。
2.「Leica Q3」シリーズとの比較
ではここから、「Cyber-shot RX1R III」が出る前に検討していたカメラ「Leica Q3」シリーズと比較していきます。
Leica Q3には「Q3」と「Q3 43」というレンズの焦点距離が違うモデルがあります。外観はかなり似ていますが、「RX1R III」との外観比較写真も載せておきます。






比較写真を見ていただくと分かるように、どちらともフルサイズセンサーを搭載しているにも関わらずボディの大きさが明らかに違います。重量も「Leica Q3」約743g/「Leica Q3 43」約793gに対し、「RX1R III」は約498gと約300gほど違いがあります。レンズ一体型のコンパクトカメラですので、より軽量・コンパクトな方が良いということで「RX1R III」が選択肢に入りました。
また、私自身レンズ交換式のカメラでSONYのカメラを使用しており、被写体の認識制度やAF速度などのAFに関する性能は、今回AIプロセッシングユニットを搭載したこともあり、かなり有利な点だと感じました。スナップ写真やポートレート写真を撮影する中で正確で高速なAFは大事だと感じているので、その部分も選んだポイントとなっています。
そして「Leica Q3」シリーズで違うのは、搭載されているレンズの焦点距離です。「Leica Q3」では”Summilux 28mm F1.7”、「Leica Q3 43」では”Apo-Summicron 43mm F2”が搭載されており、一方「RX1R III」では”Zeiss Sonnar T* 35mm F2”が搭載されています。 Leica Q3の丁度間の焦点距離であり、様々な被写体を撮影できる焦点距離で扱いやすく感じたところも、「RX1R III」を選んだ1つのポイントです。
気になった点としては、「RX1R III」には旧モデルと同様に手振れ補正機構が非搭載というところです。有効約6100万画素の高画素センサーを搭載しているにも関わらずスローシャッターで手振れ補正機構が無いとなると、ブレが顕著に出やすいのではないかと感じました。
また、「RX1R II」からチルト液晶が廃止されたところもローアングル撮影がしにくくなるのではないかと思いました。しかし、このような機構を潔くなくしたことによって、他モデルと比べて軽量小型を実現できたとも言えます。
他にもう1つ懸念点があったのですが、それはまた次の章でお話します。
3.ミラーレス一眼カメラ「SONY α7CR」との比較
もう1つの懸念点。それは価格面です。「Leica Q3」シリーズでは100万円近く、カメラ本体の質や写真の写り・撮影体験に関しては申し分無いのですが、なかなか簡単に手を出すのも難しい価格だと正直思っていました。そんな中「RX1R III」は60万円を切って発売され、比較するとまだ手が出る価格だと思いました。しかし、60万円となるとレンズ交換式のカメラも視野に入ってきます。そこで気になったのが「SONY α7CR」。同じく有効約6100万画素のフルサイズセンサーを搭載し、ミラーレス一眼カメラの中でもコンパクトなモデルです。そしてボディ値段が約37万円ほどで、レンズによっては「RX1R III」よりも安く購入できます。
その点で迷うところがありましたが、今回は悩んだ末「RX1R III」を選びました。なぜ選んだのかご紹介いたします。



1つ目は、やはりコンパクトさ。先ほども上げましたが「RX1R III」は約498gでレンズ一体型。「α7CR」はバッテリー込で約515g。レンズも含めるともっと重くなります。そして外観ですが「α7CR」でもかなりコンパクトな方ですが、比較すると「RX1R III」がよりコンパクトに見えます。ここに関してはやはりコンパクトデジタルカメラと謳っているだけあると感じました。
そして、「RX1R III」には専用レンズが搭載されているというところ。正直このレンズを使用したいと思っていたので「RX1R III」を使用したいと思ったところが大きいです。「Zeiss Sonnar T* 35mm F2」という専用設計のレンズが搭載されており、専用設計が故の光学性能・撮像性能を実現した上でコンパクトさも両立した、レンズ交換式のFEマウント群にはないレンズが搭載されています。また、マクロモードも使用可能で寄りの撮影も簡単にできます。35mmという、スナップや風景撮影、ポートレート撮影等日常的な生活で撮るようなあらゆる被写体をレンズ交換せずともこのカメラ1つで賄えるところが、「α7CR」とまた違う魅力の詰まったカメラだと感じたところです。
4.搭載されているレンズ「Zeiss Sonnar T* 35mm F2」について
その「RX1R III」に搭載されている「Zeiss Sonnar T* 35mm F2」。先ほども申し上げて通り、RX1シリーズ専用に設計された、こだわりのある単焦点レンズです。専用設計となったことで光学性能や描写性能に妥協することなく、コンパクトに仕上げることができたZEISSレンズ。そのレンズで撮影された作例をご覧ください。
5.終わりに
いかがでしたでしょうか。「Q3」を買おうとした私が「RX1R III」を選んだ理由を今回述べましたが、話題の新コンパクトデジタルカメラ「Cyber-shot RX1R III」の魅力は伝わりましたでしょうか。
私も最初はまさか「RX1R」の後継機が発売されるとは思っていなかったのでそこまで検討していなかったのですが、フルサイズセンサーを搭載しここまでコンパクトなカメラ、更に現行のSONY機のような性能とこだわりのZEISSレンズを搭載と考えると、Leicaにも劣らない魅力がかなり詰まった1台に仕上がっていると感じました。
私もこのカメラを片手に色んな場所に出かけたいと思っています。色んな風景を高いクオリティで写真として残してくれる、そんな良き相棒になればと思っています。
皆様も一度使用する機会がありましたら、ぜひ体験してみてください。きっとSONYらしいこだわりを感じることができる1台だと感じられると思います。
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