ソニーを愛し、ソニーに愛されたいスタッフが綴る「α Like」シリーズ。
撮影に出られない日が続き、写真整理がすっかり休日の楽しみになっている今日この頃。
前回に引き続き、初めの一台『SONY α7III』を購入したばかりのころの写真を振り返ります。
2年ほど前の9月。お世話になった前職から退き、時間と使い慣れないカメラだけがあった私は学生時代の友人を訪ねて日本海側へ。
海なし県で育ったこともあり、まずは友人の運転で「車に乗ったまま入れる砂浜」が有名な場所へ連れて行ってもらいました。
ゆっくり流れる時間と寄せては返す波、悠々と飛び回る海鳥の姿に心癒される時間。
朝食をガマンして、早めのランチは海鮮丼と洒落込みます。
機材は『SONY α7III』に『SONY Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA』の組み合わせ。
標準域はこの一本をずっと愛用していますが、この時は「ご飯を撮るには若干寄れないな」と顔をしかめたことを覚えています。
そのころから頻繁に使っているのが[APS-C/Super 35mm]という機能。APS-Cサイズと同等の画角にクロップする、つまり焦点距離が1.5倍になるのです。
単焦点でも2つの画角を選択できるので、カスタムキーボタンに割り当ててよく使っています。
寄れないならば、クロップすればいい。強引かもしれませんが、旅の思い出を記録していくような用途ならばこの割り切りも大事です。
実はソニーを溺愛するようになる前、友人から譲り受けて他メーカーの一眼レフ機を使っていたころもありました。
そのころの写真と見比べると、『SONY α7III』が切り取る色はより鮮やかに感じます。特に、緑が濃いイメージ。
メーカーによって色再現の違いがあるというのも比べてみないと気づかないものです。
はっきりくっきりとした写真が好みの方は、きっとソニーを好きになることでしょう。
道中、友人が「面白いところがあるよ」と寄ってくれた場所。
まるで漫画の世界に飛び込んだかのように、擬音が石像になっているではありませんか。
私も思わずいろいろなポージングを撮って遊んでしまいました。
ユニークな発想とそれを実現する石工職人の技術。そこにシビれる、あこがれるゥという気持ちです。
同じ場所、同じレンズでも自分のとらえ方次第で異なったストーリーが生まれる。
高台の銅像にフォーカスして解放気味でボケ味を活かしたり、しっかり絞って遠景に思いはせてみたり。
ファインダーを覗かなければ気付けない画があるんだなとこの時なんとなく思ったのでした。
最近になって、この時連れまわしてくれた友人が一児の父になったというとびっきりの連絡が届きました。
本来なら、すぐにでも訪ねて祝福のシャッターを切りたいところですがあいにくのご時世。
また旅が楽しめることになったなら、いの一番に飛んでいきたいと思っています。それまでにもっと、撮影の腕を上達させておかなくては。
それでは、次の「α Like」でお会いしましょう。