カメラをはじめようとお考えの方はもちろん、新しいメーカーへのお買い替えや機材選びなどで悩んでいる皆さまへ向けた「やさしいカメラ記事」を連載しております!
「わたしが使っているカメラ以外はよくわからない・・・」という方にもわかりやすく解説しておりますので、最後までお付き合いいただけましたら幸いです。
今回はSONYの「α6700」と「E 35mm F1.8 OSS」をご紹介します。
「α6700」の一番の特長は、AIによる被写体認識機などの便利な機能がAPS-Cセンサー機の小型ボディにギュッと凝縮されていること。
上位機種「α7R V」と同じAIプロセッシングユニットが載っていることで「リアルタイム認識AF」で多様な被写体を認識して撮影をアシストしてくれます。
また映画製作用カメラで培った技術による画作り「S-Cinetone」は人の肌を美しく表現してくれます。
「E 35mm F1.8 OSS」は35mm判換算で52.5mm相当となる標準域の単焦点レンズです。
風景撮影、スナップ、ボケ味を活かしたポートレートなど幅広く撮影することができます。
光学式手ブレ補正機構が内蔵されており、レンズ駆動も静かでスムーズなので、気持ちよく撮影を楽しめます。
街で撮影してきましたので、どうぞ写真をご覧ください。
今回使用しているレンズはF1.8と明るいので、大きなボケが期待できます。
そうは思っていてもこの小さなレンズでどのくらいボケを得られるのかを確かめたくて撮った一枚。
予想以上に大きなボケ味で、溶けた背景はもはや水彩画のよう。
これは幅広い表現を体験できそうです。
続いては少し絞ってタワーの撮影です。
線のひとつひとつがクリアでシャープ。
よく見ると中の方にも網目があり、それらも精細に写っているのです。
スポットライトのように陽が差し込んでいます。
その形がしっかりわかるほど影がついていたので、枝とセットで撮りました。
あまり寄り過ぎてしまうことなく、周囲のまだらな影も一緒に写します。
ピントが合った部分の葉の質感が、まるで手元にあるかのように伝わってきます。
この写真は縮小していますが、それでも葉脈や細かなシワの立体感がわかるかと思います。
噴水を高速シャッターで撮りました。
シャッタースピードは1/8000秒です。
今回は水を止めるために速く設定しましたが、他にも背景をボカしたポートレートを撮りたい時などにも高速でシャッターを切れることはさまざまに役立ち、撮影の幅が広がります。
こちらは評価測光で撮った一枚。
同じ屋外なのにここまで明暗差があって興味深いです。
しかも光が回っていないわけではなく、むしろ強く当たっているのですが、それが見たままに写りました。
信号の赤い人もワンポイントになっています。
こちらは明るく露出補正して撮影しました。
こういった写真では葉の部分が真っ暗になりがちですが、一枚一枚がわかるくらいまで上げてから撮っています。
大きな光芒が印象的です。
冒頭でもお伝えしたとおり「α6700」の最大の特長のひとつが、AIを使ったAFの進化です。
例えば被写体が人であれば、顔がわかるときには瞳にピントを合わせ、身体が画面に入っていれば多少はみ出したり隠れたりしていたり画面の端にいたとしても、骨格で認識しピントを合わせます。
この写真も被写体まで距離があり、しかも顔が見えませんが、それでもピントを合わせ続けてくれました。
AIのAFが搭載されたカメラならではと言えるでしょう。
最後に夜景です。
いろいろ選択肢のある中で、この角度を選びました。
明るさは連続ブラケットを使いました。
例えば「1回シャッターを押すだけで露出を1段ずつ変えて3枚撮る」と設定すると、明るさの異なる3枚の写真が自動でできあがる機能です。
まさにその設定で撮った中の一枚ですが、回数や枚数は自分で決められます。
この機能のいいところは、思っていた露出よりもよい結果を得られる場合があることです。
初心者はとくにこの機能の恩恵を授かるはずですが、中級者にも試していただきたいのです。
いかがでしたでしょうか。
「α6700」と「E 35mm F1.8 OSS」は迷いなく撮影できる組み合わせでした。
単焦点ですから焦点距離での迷いもありません。
心の赴くままにシャッターを切り、意図通りの写真が撮れる。
カメラが撮影者の意図を知ろうとしてくれているような感覚があります。
またもちろんこちらでコントロールすることもできます。
4K120fpsのハイフレームレート動画撮影や14+ストップのワイドラチチュードによる映像記録など、動画撮影でも活躍します。
ステップアップを目指す方にも、カメラ任せで楽しみたい方にも、ぜひお試しいただきたいです。
[ Category:SONY | 掲載日時:24年06月21日 17時27分 ]