
【SONY】RAW現像はもうやめた。撮って出しで「エモい写真」になる魔法の設定
カメラで写真を撮っている皆様、撮影後の「RAW現像」や「色の追い込み作業」に疲れを感じたことはありませんか?
帰宅後にPCのモニターと睨み合い、Lightroomなどの現像ソフトのパラメーターと格闘する時間。それはそれで楽しいものの、時には「もっと純粋に、シャッターを切る瞬間の楽しさだけを味わいたい」と思うことも少なくありません。そんな「色の迷子」になっていた筆者を救ってくれたのが、SONY機に搭載されている「ある設定」でした。
その正体は、クリエイティブルック「FL」

結論から言ってしまいましょう。筆者を現像沼から救い出してくれたのは、クリエイティブルックの「FL(Film)」です。
カメラで撮った写真は現像してこそ。「カメラ内蔵のフィルター機能なんて、どうせオマケ程度でしょ?」と。
実は過去の私はそう思っていたのでした。しかし、この「FL」だけは別格だったのです。
発色を抑え、影に「青」を落とす魔法


クリエイティブルック「FL」の最大の特徴は、全体的な発色をあえて抑えつつ、シャドウ部に印象的な青みを加えてくれる点にあります。これだけ聞くと「眠たい写真になるのでは?」と思うかもしれませんが、FLはそこに絶妙なコントラストを加えてくれます。メリハリがあるのに、どこかノスタルジック。シャッターを切った瞬間、背面液晶にはすでに「完成された一枚」が映し出されているのです。
有料のプリセットを買う必要も、重いPCソフトを立ち上げる必要もありません。あなたの手元にあるカメラのメニューから「FL」を選ぶだけ。たったそれだけで、最新レンズの解像感はそのままに、まるで上質なオールドレンズとフィルムで撮ったような世界が液晶モニターに広がるのです。
曇天・雨天の憂鬱が、透明感に変わる日


これまで筆者は、「FL」特有の強めのコントラストを活かすなら、光と影が交錯する晴天の日にこそ輝く設定だと思い込んでいました。しかし、その固定概念は見事に打ち砕かれました。
ポートレート撮影をするべく撮影に向かった日はなんとあいにくの雨模様。曇天や雨天の時は光が無い分影も出にくいので、顔に当たる光が一定になるためメリットはありますが、いまいちそっけない写真に仕上がってしまいます。
分厚い雲に覆われた、本来ならグレーでそっけない写真になりがちな曇天の空。そこに「FL」を適用するとどうでしょう。無機質なグレーの空間にクリアな青みがしっとりと乗り、雨の日のどんよりとした空気すらも、澄み切った透明感に変えてしまうのです。晴れた日の写真は、正直「FL」じゃなくても綺麗に撮れます。しかし、撮って出しのままで、雨のしっとりした雰囲気をここまでドラマチックに仕上げてくれる設定は他にありません。
ポートレートも草花も、シャッターを切るだけで完成する



もちろんその魔力は、人物や日常の風景にも健在です。
空や水面など、もともと「青」が存在するシーンでは、その青色がより深く澄み渡り、息を呑むほどシネマティックな空気を纏います。
試しにこの設定をオンにして、何気ない街の景色に向かってシャッターを切った日のことを今でも覚えています。カシャッという音とともに背面液晶に浮かび上がったのは、記録写真ではなく、すでに「作品」として完成された一枚でした。「今までPCの前でウンウン唸っていた時間は何だったのか……」と、良い意味で絶望した瞬間です。



そして驚くべきは、そうした分かりやすい「青」がないシーンであっても、FLの恩恵をしっかりと受けられる点です。
例えば日常の草花を撮った際、赤紫やピンクなどの色が絶妙な落ち着きを見せ、パリッとしたコントラストが被写体の立体感を美しく引き立ててくれます。これまでPCの前で何十分もかけていた色の追い込み作業が、カメラ側の設定一つで完結してしまった瞬間でした。
もう、あの頃の現像沼には戻れない

今や筆者のカメラは、春夏秋冬、晴れの日も雨の日も、常に「FL」に固定されています。この設定に出会ってからは、悩んでいた色の方向性が嘘のように簡単に決まり、以前よりも自分の写真が上手くなったような錯覚すら覚えます。色編集にかける時間が劇的に減ったため、現在PCで行うのはわずかな明るさの調整程度になりました


いかがでしょうか。
もしあなたが今、自分の写真の「色」にマンネリを感じているなら。あるいは、現像作業に少しばかりの疲れを感じているなら。すでにSONY機をお使いの方はもちろん、これまで他メーカーのカメラを愛用されてきた方にも、ぜひ一度この「FL」の魔法を体験してみてほしいと願っています。
そして騙されたと思って、クリエイティブルックを「FL」に設定して写真を撮ってみてください。
きっと、写真を撮り始めた頃の「シャッターを切るだけで楽しい」という純粋な衝動が、鮮やかに蘇ってくるはずです。





