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【SONY】約9年半の時を経て、洗練された「フルサイズ」コンパクトカメラ

【SONY】約9年半の時を経て、洗練された「フルサイズ」コンパクトカメラ

先日、突如発表・発売された新フルサイズコンパクトデジタルカメラ「SONY Cyber-shot RX1R III」

スタッフ自身も深夜に発表された時かなり驚きましたが、それと同時にすごく嬉しい気持ちにもなりました。それほど新型のCyber-shot RXシリーズを待ち望んでいた次第です。予約もかなり入っており、SONY公式からも供給遅延が発表されるほど注目度の高いカメラとなっています。

Cyber-shotの中には「Cyber-shot RX100」シリーズのコンパクトデジタルカメラもあり、人気のラインとなっています。今回はその中でも唯一フルサイズセンサーを搭載した「Cyber-shot RX1」シリーズから新型が発売されました。

まず、新型を紹介する前に「Cyber-shot RX1」シリーズについて説明します。

それはフルサイズセンサーを搭載したレンズ一体型のコンパクトデジタルカメラです。レンズには専用設計の「ZEISS Sonnar T* 35mm F2」をを搭載。球面収差や像面湾曲を軽減し、シャープな解像感と高コントラストな写りが特徴のレンズです。更に通常撮影とマクロ撮影の切り替えをすることができ、風景・ポートレート・マクロ等様々な被写体撮影を楽しむことができるカメラです。このレンズは「Cyber-shot RX1R III」でも搭載され新型でもZEISS Sonnarの写りを楽しむことが出来ます。

その後「Cyber-shot RX1R」というローパスフィルターレスモデルが発売され、2016年には有効約4240万画素のフルサイズセンサーと可変ローパスフィルター機構を搭載しAF性能も強化された「Cyber-shot RX1R II」が発売されました。

今回約9年半ぶりに発売された「Cyber-shot RX1R III」。新型にはどんな機能がついているのか、ネガティブな部分は改善されているのか。今回そんな期待を胸にCyber-shot RX1R IIIを使用する機会がありましたので、使用してみた率直な感想・レビューを踏まえ作例をご覧ください。

SONY Cyber-shot RX1R III 焦点距離:35mm/ 絞り:F3.2 / シャッタースピード:1/2000秒 / ISO:100 /クリエイティブルック「FL」
SONY Cyber-shot RX1R III 焦点距離:35mm/ 絞り:F2 / シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:100 /クリエイティブルック「FL」
SONY Cyber-shot RX1R III 焦点距離:35mm/ 絞り:F8 / シャッタースピード:1/400秒 / ISO:100 /クリエイティブルック「FL2」
SONY Cyber-shot RX1R III 焦点距離:35mm/ 絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/6400秒 / ISO:100 /クリエイティブルック「FL」
SONY Cyber-shot RX1R III 焦点距離:35mm/ 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:1600 /クリエイティブルック「FL」

今回スタッフが新型になって嬉しかったポイントは3つあります。1つはAF性能の強化。2つめはクリエイティブルックの追加。3つ目はUSB Type-Cに対応したことです。この3つのポイントは新型が出るなら付いていてほしいとRX1R IIを使用していた際に思っていたことです。

新型になって、この3つのポイントは全て網羅されました。AFにはカメラ内にAIプロセッシングユニットを搭載し、AF速度・被写体認識能力が格段に向上。旧世代のモデルよりも更に人物の撮影がしやすいと感じる部分が多々ありました。

またクリエイティブルックが追加されたと同時に、スタッフ自身お気に入りのクリエイティブルック「FL」が更に別バージョンとして2つ「FL2」「FL3」が追加されました。SONY公式HPより、FLは「Film」というもので、落ち着いた発色と印象的な空や緑の色味に、メリハリのあるコントラストを加え雰囲気のある画像に仕上げるルックとのこと。その「FL」にもバリエーションが増え、より被写体や撮影者の好みに合うような設定ができるように感じました。今回の撮影では、全てクリエイティブルックを使用し、主に「FL」「FL2」「FL3」「BW」で撮影を行いました。

SONY Cyber-shot RX1R III 焦点距離:35mm/ 絞り:F2 / シャッタースピード:1/6400秒 / ISO:100 /クリエイティブルック「FL」
SONY Cyber-shot RX1R III 焦点距離:35mm/ 絞り:F2 / シャッタースピード:1/6400秒 / ISO:100 /クリエイティブルック「FL2」
SONY Cyber-shot RX1R III 焦点距離:35mm/ 絞り:F2 / シャッタースピード:1/6400秒 / ISO:100 /クリエイティブルック「FL3」

そしてUSB Type-Cに対応。RX1R IIまでは時代的にもmicro-USBが付いており充電はできるのですが、USB Type-Cが主流となっている昨今では古さを否めませんでした。しかし新型になり、持ち運ぶケーブルもUSB Type-Cケーブル1本でより取り回しがしやすくなりました。

SONY Cyber-shot RX1R III 焦点距離:35mm/ 絞り:F2 / シャッタースピード:1/8000秒 / ISO:100 /クリエイティブルック「FL」
SONY Cyber-shot RX1R III 焦点距離:35mm/ 絞り:F8 / シャッタースピード:1/1250秒 / ISO:100 /クリエイティブルック「FL3」
SONY Cyber-shot RX1R III 焦点距離:35mm/ 絞り:F2 / シャッタースピード:1/8000秒 / ISO:100 /クリエイティブルック「BW」
SONY Cyber-shot RX1R III 焦点距離:35mm/ 絞り:F4 / シャッタースピード:1/1600秒 / ISO:100 /クリエイティブルック「BW」

作例を見ていただければ分かるように、風景撮影は勿論、ポートレートや接写での撮影・テーブルフォト等あらゆる被写体を撮影することができ、更にAF性能が向上したことでRX1RIIの時よりもさらに軽快に撮影ができました。

ここでスタッフが実際に使用したことで気づいたこともありました。

まず1つ目は縦構図にすると画面の表示も縦になること
これが意外に便利で、最初SONY公式HPを見た際はそこまでいらない機能かと内心思っていたのですが、実際に使用してみるとモニター表示も自動的に縦になり、今設定しているシャッタースピード・F値・ISO感度・クリエイティブルックが見やすく、それに伴って撮影もしやすく感じました。

2つ目は電子シャッターだとシャッタースピード1/8000まで使用できること
今回撮影した場所が海辺で天気も良く日陰もほぼ無い場所でした。この場合だと通常開放F値での撮影の時NDフィルターが必要になる場面ですが、シャッタースピード1/8000まで使用できたことで日中でもNDフィルター無しで撮影できることが多かったです。電子シャッターですので、動体撮影の時だと被写体が歪んでしまう恐れはありますが、早いシャッタースピードでシャッターを切れるというのは、フィルターを付ける手間も省けて良い印象を受けました。

3つ目はクロップ機能
RX1R IIでもスマートテレコンバーターという機能でクロップできますが、AF性能が落ちRAWでの撮影ができない仕様でした。それが今回ステップクロップ撮影機能が追加され、元々の焦点距離35mmに加え、50mm・70mmでの画角で撮影が可能に。更にクロップ時もAF性能はほぼ変わらず(70mmの時のみAF測距点が少し大きくなります)、素早いAFで使用可能、RAWでの撮影もできるようになりました。そしてα7RⅤ・α7CRと同等の有効画素数約6100万画素センサーを搭載したことにより、画角が50mmの時は約2900万画素・画角が70mmの時でも約1500万画素で撮影が可能。この画素数があれば、SNSでの運用は勿論、ある程度の印刷物にも対応でき使用していてとても使い勝手が良かったです。実際、スタッフも今回の撮影でカスタムボタン1にクロップ機能を付与して、クロップを多用しながら撮影しておりました。

SONY Cyber-shot RX1R III 焦点距離:35mm/ 絞り:F8 / シャッタースピード:1/640秒 / ISO:100 /クリエイティブルック「FL」クロップ無
SONY Cyber-shot RX1R III 焦点距離:35mm/ 絞り:F8 / シャッタースピード:1/640秒 / ISO:100 /クリエイティブルック「FL」クロップ有(50mm相当)
SONY Cyber-shot RX1R III 焦点距離:35mm/ 絞り:F8 / シャッタースピード:1/640秒 / ISO:100 /クリエイティブルック「FL」クロップ有(70mm相当)

また今回の使用に伴って、気になったこともご紹介します。

1つ目は、バッテリーの持ち具合です。
今回バッテリーが変更され、NP-FW50という元々α7Ⅱやα6400、初代ZV-E10に使用されていたバッテリーに変更されました。使用環境やバッテリーの劣化度にもよるとは思いますが、私の場合1つだと1日中撮影すると持たない印象を受けました。モバイルバッテリーを持参しておけば使用しない際に充電しておくと良いと思いますが、予備バッテリーをもう1つ持っておくと尚安心して撮影できるかと思います。

2つ目は付属のアイカップです。
スタッフ自身眼鏡をかけているのですが、付属のアイカップがなかなか大きく、ファインダーを覗いても眼鏡がアイカップにあたってしまい、四隅が見えない状態となってしまいました。眼鏡をかけている方はアイカップは外してファインダーを使用する方が無難かもしれません。

このように気になる部分もありましたが、これからもファームウェアアップデートやサードパーティ製の便利なアイテム、様々な方からのレビューなど沢山増えてくると思いますので、今は不便な部分も許容しながら撮影を楽しんでいくべきかと思います。

今回「Cyber-shot RX1R III」使用してみて、旧モデル「Cyber-shot RX1R II」で感じたネガティブなポイントをほぼ全て無くしたような、完成度の高いコンパクトデジタルカメラに仕上がりに感じました。勿論「Cyber-shot RX1R II」までにあったポップアップ式ファインダーのギミックや液晶がチルトできるところ、ボディが初代α7のようなブラックペイントのような質感等、旧モデルにしかない魅力も多数あります。ですが先ほど申し上げた通り、AF性能の進化やクロップ機能の追加・USB-C端子に対応し、より気軽に、そしてより高画質に写真撮影を楽しめるようなカメラとなっています。

撮影体験がより楽しくなる魅力的なカメラであり、メインカメラ・サブカメラどちらでも活躍できる1台ですので、ぜひ一度手に持って体感してみてください。


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[ Category:SONY | 掲載日時:25年08月10日 18時30分 ]

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