
Leicaといえば、「レンズ1本で数十万円以上」という高価なイメージを持つ方も多いかもしれません。
筆者もいつかは自分自身で購入してみたいと憧れのあるメーカーでもあります。
今回はそんなLeicaのレンズの中でもまだ手の届きやすい10万円台で買える2本、「Leica ズミクロン L50mm F2 (沈胴)」「Leica ズマロン L35mm F3.5 後期 E39」をご紹介いたします。
使用したボディはSONY α7RV。
先日、後継機となるα7RVIの予約が開始されて話題ですが、有効約6,100万画素を誇る高画素のボディです。
使用レンズはどちらもL39のスクリューマウントで約70年近く前に生産されたレンズですが、ここはあえて高画素機で。
オールドレンズらしい柔らかな描写が勝つか、あるいは高画素機がLeicaのポテンシャルを引き出すか、どちらに転んでも面白そうという期待を込めての選択です。
ズミクロン L50mm F2 沈胴
まずはズミクロンL50mm F2 (沈胴)から。
1953-1960年にかけて生産されたこちらのレンズは、数あるズミクロンの世代の中でも初代のモデル。
初代ズミクロンは沈胴と固定鏡筒の2種類が存在し、L39マウントだけでなく、Mマウントでも同じレンズ構成の沈胴ズミクロンが発売されています。
また、沈胴させることでレンズを収納することができますが、沈胴時に金属粉が出たり、センサーに当たってしまう可能性があるため、ミラーレス機で使用する場合は装着したまま沈胴させないようにお気をつけください。

梅雨も近づき湿度、気温ともに高くなっているのを実感します。
梅雨と言えばのこの花、紫陽花が綺麗に咲いていました。
今年は例年よりも開花が早いのでしょうか。日の当たり具合にもよりますが、満開になっている株も多くありました。

ズミクロンの描写を見ていきます。
ピント面に関してはきちんと解像感がありますが、現行のズミクロンほどの鋭さはなく程よい柔らかさの残るレンズです。
背景のボケが少し流れていたり、玉ボケが綺麗な円形ではないことを見るとやはりオールドレンズなのだと感じますが、同じライカスクリューマウントでもズマリットやズマールよりも癖がなく丁度良い塩梅の描写を楽しむことができます。


SONYの近年のモデルではクリエイティブルックが使用できます。
オールドレンズなので少しフィルムっぽい印象にしたいと思い、落ち着いた発色と高めのコントラストが特徴的なFLを使用して撮影いたしました。
花の青色や葉の緑の色味が印象的になり、Leicaレンズとも相性が良いように思います。


今回はほとんど開放で撮影していましたが、逆光やハイライト部分が少し白っぽく写っている写真もちらほらと。
撮影環境によってはオールドレンズらしい味も愉しむことができるレンズになります。
ズマロン L35mm F3.5 後期
1954-1959年に生産されていたこちらのレンズ。
同じズマロン L35mm F3.5でも前期と後期に分かれており、その外観は大きく異なり、フィルター径や対応するレンズフードも違ってきます。
今回は後期型を使用し、先に紹介したズミクロン同様、このレンズもMマウントでも生産されていました。

開放絞りがF3.5なのでそこまで明るいレンズではありませんが、描写を確認すると現代のレンズかと見紛うほどしっかりと解像します。
周辺減光もやや感じますが思った以上に写りました。

ズミクロンと比較しても線が太くしっとりとした描写です。
ズミクロンの時は少しハイキーめに露出を設定したくなった場面が多かったのに対し、ズマロンは少しアンダーめに露出を設定したくなりました。



白鷺が池の中を歩いていたのでカメラを構えます。
なかなか逃げ出す様子もなかったので、そっと近づいて35mmのレンズでもここまで大きく撮影することができました。
羽根の一本一本までしっかりと描写しており、Leicaレンズの能力の高さが伺えます。
使用アダプターについて
L39マウントのレンズをソニーEマウントボディに直接付けられるアダプターもありますが、今回使用したレンズはどちらも最短撮影距離が1m。
もう少し寄っての撮影もしたかったのでヘリコイド付きのライカMマウントレンズをソニーEマウントボディに装着するためのマウントアダプターと、L39マウントレンズをライカMボディに装着するためのM/L変換リングを組み合わせて使用いたしました。
M/L変換リングに関してはライカMマウントボディで使う際にレンジファインダーでのブライトフレームを正しく表示するために28/90mm、35/135mm、50/75mmの3種類に分かれていますが、今回のようにアダプターを重ね付けする場合では、種類を気にせずM/L変換リングであればどれでも問題なく使用可能です。

実際にヘリコイドを使用してズミクロンでかなり寄って撮影いたしました。
ヘリコイド付きのアダプターの方が少し価格は高くなりますが、撮影できる写真に幅を持たせてくれるのがその大きな魅力です。
まとめ
今回オールドレンズの中でも比較的癖の少ない描写力の高いレンズを選択したこともありますが、1950年代のレンズが現代の高画素機と組み合わせても、忖度なくしっかりと解像、描写することにとても驚かされました。
また、L39マウントのレンズはライカだけでなく、当時、様々なメーカーが生産していました。
現代のレンズのような整った描写のものから癖玉まで、レンズの種類によって多種多様な描写を味わうことができる上に、同じ種類のレンズでもコンディションによって個体差が出てくるのがオールドレンズの魅力です。
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