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Summicron M50mm F2 1st -Rigid-

ズミクロン50㎜F2。
1954年に沈胴式として初めて誕生したMマウントズミクロンです。
その2年後、圧倒的な解像力とオールドレンズの温かみを残したままの描写を実現する、固定鏡胴型が発売されました。
沈胴という意味のCollapsible、固定という意味のRigid、という英単語から、「リジッド」とも呼ばれます。
今回はその固定鏡胴ズミクロン50㎜の、いわゆる前期、後期と呼ばれる二本を愛でます。

さてこの二本、レンズ構成自体は6群7枚のまま大きな変更はなく、
見た目上での判別が基本となります。

これから掲載する写真は上にある写真が前期、下にある写真を後期としております。


まず、ローレットと呼ばれるピントリングの滑り止め加工部分が、凸部分にあるか凹部分にあるか、という違いがみられます。
またローレットを刻まれた凹凸の間隔も後期の方が広くなっていますね。
恐らく当時の使用者の声によって変更されたものかと思われます。


また、距離指標の表記も異なります。
前期の方はm表記と、feet表記の二種類があり、今回の写真の個体はfeet表記の物です。
後期の方はm表記とfeet表記が併記され、feet表記は数字も含めて赤く塗られています。
…よく見ると字体や大きさにも細かな変更が見られますね。
細部の細部までこだわって製作されていることが伝わってきます。


改めて、いかがでしょうか。
細かいローレット幅とシンプルな表記に機能美を感じる前期型。
操作性を向上させ、使用者の撮影をより快適にした後期型。
他にも捉え方は様々あるかと思いますが、どちらも等しく甲乙つけがたい魅力に溢れております。

 

ここまでご覧いただき有難うございます。
実は見た目の面でもう一つ、慎ましやかながら大きな変更点がございます。

ご明察、その通りでございます。
2本の色合いが異なるのはホワイトバランスの設定を間違えたからではございません。
同じシルバークロームのレンズではございますが、クロームメッキの変更により微妙な色合いの差が生じています。
遠目に見た限りでは違いこそ分からないものの、寄ってみるとこうも違うものですね。

更に更に、レンズ構成にこそ変更はないと前述致しましたが、
聞く話では全く同じレンズを使用しているわけではないそうです。
1956年から1968年のおよそ12年間製造されたレンズですので、勿論その期間に技術力の進化というものは起こっております。
さて、その差こそ是非、ご自身の眼にてお確かめ頂ければと思います。

それでは、今回はこの辺で。

[ Category:Leica | 掲載日時:20年08月28日 21時39分 ]

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