
【Canon】「もう写真はスマホでいいや」と思っていた私が、肌身離さず持ち歩くようになった機材。それは夢物語を現実にした、世界初のレンズ。
ずっと昔、まだ中学生だったころ。
私が居た3階の教室は日当たりが良かったので、午後になると猛烈な睡魔がクラスメイトを襲いました。
ケンカでは負け知らずなガキ大将もあっという間に倒れてしまう中、なんとか最後まで授業に耳を傾けていた事を覚えています。
先生が踊らせたチョークの文字が、黒板消しでほどけるまでの50分。
一生懸命ノートを取った割にはあっさり忘れた内容と裏腹に、その黒板の上に書いてあった言葉だけは今でも時々思い出すのです。
ー意志あるところに道ありー
これはかつてアメリカ大統領を務めたエイブラハム・リンカーンの格言。
私が大好きだった担任の先生が、よく口にしていた言葉でした。

あれから時が流れ、私も当時の先生と同じ位の年齢になりました。
先生が言いたかった“意志”とは何か、未だに考えるのですが、それはきっと100%でいようとする心のことなのかと思います。
難しい問題を解決しなければならないときや、大好きなものと笑顔で別れられなかったとき、あるいは新しい何かに挑戦するとき…。
そのままではきっと立ち向かえない。
だから心を強く持ったり、新しい可能性に手を伸ばしたり、環境を大きく変えたりする。
それは人生だけでなく、写真においても同じかもしれません。
今日は私がそう感じた2本のレンズに関して、お話をいたします。
一つはRF28-70mm F2L USM。
ズーム全域で開放F値2を誇り、それまでは単焦点レンズの領域だった世界に踏み込んだ凄まじいレンズです。
今でこそ他社に同スペックのレンズが存在しますが、登場時は他に類を見ないものでした。
もう一つはRF24-105mm F2.8 L IS USM Z。
24-105mmと言えばF4通しまでだった常識を塗り変え、全レンジをF2.8通しでカバーする桁外れの1本です。
こちらに関しては未だに並ぶもののない、圧倒的な孤高の存在となっています。
世界初のスペックを持つそれらのレンズを生み出すにあたり、相当の挑戦や苦難があったことは想像に難くありません。
そしてそれを乗り越えるための、強い意志の力も。

どちらも決してコンパクトなレンズとは言えません。むしろ昨今のトレンドである「小さく・軽く」とは真逆の方向を行く製品です。
でもだからこそ、こんなに気持ちが高鳴るし、いい写真を撮ろうという気持ちにさせてくれる。
とびっきりの素敵なポイントがあれば、気になるところだってあばたもえくぼに。
「それがそれであること」の象徴になって、ちょっと愛おしくなったりもする。
だからこの重さや大きさは、ワクワクの合図になりました。
それに少しばかり取り回しが大変でも、リスクを抑えるための性能をしっかり持っているので安心できます。
例えばRF28-70mm F2L USMは、ズーミングで繰り出す部分にダンパー機構を組み込んである為、万が一ぶつけてしまった際のダメージを軽減してくれます。
RF24-105mm F2.8 L IS USM Zはインナーズームで重量バランスが崩れにくいうえ、持ちやすい鏡筒径なのでハンドリングはなかなかです。

私がこの二本に出会ったのは、「絞り解放から高画質」なレンズが姿を現し、そしてそれが特別では無いものに変わってきた頃。
一昔前は夢のようだった解像力が、現実的な価格や大きさで手にできるようになった。カメラの写真画質が全体的に底上げされた時代ともいえるかもしれません。
しかしその恩恵に預かりながらも、どこかワクワクが感じられませんでした。
慣れからくるものなのかは判りませんが、どれも同じように見えてしまっていたのです。
その時はカメラを持ち歩くことも減ってしまい、もうスマホで写真を撮るだけ・・・という事もありました。
そんな日々がしばらく続いたある日のこと。
日課になっていた新製品ニュースのチェックをしていて、思わず2度見したのがRF28-70mm F2L USMの記事でした。
およそ聞いたことがないスペックを誇るレンズの登場。
いつの日からか当たり前だと思っていた世界の突き当たりに、突然“その先”が現れたのです。
その時の喜びは、今でも忘れることができません。
もちろん、数年後に迎え入れたRF24-105mm F2.8 L IS USM Zも。
あれからどれだけ、靴底をすり減らしたでしょうか。
日々の外出はもちろん、憧れた特別な場所へ行くときには必ずこのレンズたちを連れていくようにしました。

14年連れ添った愛車と、別れる前の最後のドライブをしたあの秋も。


もう一度、翼を手に入れたあの春も。

清流の宝石と呼ばれるカワセミに、海で出会ったあの夏も。

雨上がりではない空で、虹に出会えた春の終わりにも。
時が経っても思い出の輪郭がはっきりしているのは、この2本と過ごした日々が特別だったから。
RF28-70mm F2L USMのやわらかくて優しい色と、シルキーで繊細なコントラスト。
RF24-105mm F2.8 L IS USM Zの、どこまでもすべてを写しきってくれる頼もしさ。
妥協や諦めのない、100%の写真体験がこの手にあったのです。

特に印象に残っているのは、観光のパンフレットに必ず載る名所のそばで偶然見つけた、「3.1km先 シークレットポイント」という看板。
まるで小説の中の様な出会いに心躍らせ、細い獣道を進み、誰もいない森を抜け、憧れが体を突き動かした先で出会ったのは・・・。
色の無い水色でした。

色って、それを持とうとした瞬間に濁ってしまうのかもしれません。
どこまでも透き通ったら、それが色になる。
無理に何かを持ち続けなくていい。
捨てるほど綺麗になっていく…。

そうして最後に残った本当に大切なものさえ、時には指の間を零れ落ちていきます。
でも、写真があればいつでも思い出すことができる。
握っても痛くない、思い出という手荷物に変わるまで。

背が伸びて、思い出も増えて。
地面が遠くなったから、土の匂いを忘れた。
だから久々にしゃがんでみる。
本当に必要なものだけが、よく見えるようになった。

時には暑くて何も見えない夏の街に、わざと繰り出す。
思ったより優しい光が待っていたりする。

やっぱり写真は楽しい。
カメラと一緒なら、ぼんやりしていた日常が、たくさんの憧れに変わっていく。
その輪郭にピントを合わせて、また光の中を生きていく。
一生懸命な毎日が、無色透明にならないように。

たとえ何度も行った同じ場所を目指しても、思い出よりも先へ。
何気なく通り過ぎていた場所に、気にも留めなかった物にも理由があると知る。
もうただの背景じゃないんだ!という嬉しさ。
以前は気づけなかった新しい学びに出会う度、世界は何度でも輝きを取り戻す。
もっと知りたい、もっと出会いたい・・・。その原動力を支えるのは、世界初のズームレンズたち。

ねぇ、世界ってこんなに奇麗だったっけ。

今年もまた季節はちゃんと進んで、空の面影を入れ替えていく。
私の歩みとは関係なく、でも私の時間といっしょに。
そうしてせわしない毎日と共に天球儀が優しく回り、気づけば東の夜空にはしし座が登ってきました。
もうすぐ季節の始発駅。
何度目かわからない、でも初めての春が来ます。
風の匂いに甘い香りが混ざったら、また出かけよう。
見たことのないものを、見知ったあの場所を、わたしの意志で輝かせよう。
初めての地で、大好きなあの海で、そしていつでも笑顔で。

ずっと昔、まだ中学生だったころ。
未来の自分がこんなに写真やカメラを好きになるなんて、思いもしませんでした。
もしあの時に戻れるなら、この2本のレンズでどうしても撮りたいものがあります。
それは黒板の上。
力強い、でもどこか優しい文字で書いてあったあの言葉。
スピーチコンテストに精を出していたあの頃の様には、もう話せないけれど・・・。
先生。
かっこよくなんてなかったけど、私の道はちゃんと100%になれたよ。
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