どんどんカメラの性能が上がっていく昨今、様々なニーズに応えている各メーカーのカメラがこれでもかというくらい存在しています。
皆様のカメラ選定基準は何でしょうか。
オートフォーカス性能だけをとってみても、速度、正確性、測距点、瞳・動物・人体AFがあげられます。
性能以外にもボディカラー、ボディの形、重さ、大きさ、ミラーの有無、はたまたシャッターの音など・・・
選定基準は人の数だけ存在します。
その選定基準の一つに現像耐性を選ぶ方もいると思います。
ほとんどのカメラにはRAWファイルで保存する設定が存在し、RAWから現像をされる方は編集時の耐性を気にされる方が多くいらっしゃると思います。
今回はNikonの高画素機ラインである、D800シリーズのダイナミックレンジをISO別に簡単に比較してみたいと思います。
室内の明暗差が起きている状況で撮影を行い、以下の条件で現像、比較をしてみました。
現像ソフト:Capture One Pro 20(RAW現像 シャドウを+100に、ハイライトを-100にする)
使用ボディ:D800 , D810 , D850
使用レンズ:AF-S NIKKOR 50mm F1.8G
検証ISO:100,400,800,1600,3200,6400
ホワイトバランスの設定をオートにし、露出はマニュアルで統一設定にしていますが、窓からの光の量によって露出結果に多少の差があることご容赦頂きながら、右下のjpg撮って出しの無加工元画像と共にそれぞれの比較結果をご覧ください。
どの機種もISO800以下の設定では、元画像では白とび・黒つぶれして見えなかったカーテン柄の四角模様や、シワといった細かいところまでRAW現像を行うことで再現することが出来ました。
ISO4桁台に突入しても明暗部の描写を蘇らせることができますが、ノイズ感が目立つようになってきました。
特に遮光カーテン側の四角い柄がシャープさに影響が出始めていることが確認できます。
そんな中でもISO6400同士でも高画素化しているD850のノイズ感に差を感じられない所はさすが最新機種。感度耐性とレンジ幅の広さには圧倒されます。
中でも、高感度になった際にD810のみがシャドウ部分に対して若干の赤みがかかっていることもわかりました。
今回の撮影ではAWBで撮影したので、現像ソフトで色温度と色合いを統一しても赤みがかかっていました。
しかしながら、D800と比較してみると常用感度が6400から12800に広がりながらも3630万画素のD800から3635万画素へと高画質化したD810は、ベッドの木目が若干ながらも細やかに表現されています。
いかがでしたか。
今回は簡易的なダイナミックレンジの比較でした。
D800とD850との間に約5年の歳月がたち、D800発売日から現在まではなんと8年が経っています。
Nikonの高画素機シリーズは初代から高い描写性能を発揮していたことがわかります。
高い性能は変わらないものの、発売当時に比べて手に入りやすくなったD800とD810でハイレベルな絵作りをしてみてはいかがでしょうか。